ルネ・ラリックのガラス×朝香宮邸、本場パリでも今やあり得ないアール・デコ光の饗宴〜東京都庭園美術館「ルネ・ラリック」展
できるなら日中の、陽が出ている時間に、ぜひお天気もチェックして出かけて頂きたい展覧会である。いや普通なら美術館・博物館は展示品の保護のため外光・太陽光が入らない設計になっている(顔料の色素や、紙や布などの繊維は、紫外線で劣化したり褪色を起こす素材が多い)。天候の影響はなく、むしろ雨宿りにどうぞ、と言ってもいいくらいだ。
だがこの美術館は元は邸宅で、住居としての本来の設計がほぼ維持されている。美術館にするための改造は最低限で、改修工事が行われたのもバリアフリー化以外では建造当時の状態に戻すためだったりで、日中には太陽の光が室内に入る。
そして自然光で魅力がさらに増すのが、この展覧会の特色だ...