10月14日から公開されている「永い言い訳」をご紹介しましょう。

「永い言い訳」は西川美和監督の長編劇映画5本目の作品。
深い人間描写と丁寧なディティールの作りこみ、静かだけれど引き込まれてしまうストーリーテリングなどで、新作のたびに注目を集める監督です。

 私は、残念ながらデビュー作の「蛇イチゴ」は未見ですが、それ以降三年に一度のサイクルで発表される作品は全部見てきました。「ゆれる」「ディア・ドクター」「夢売る二人」そして今回の「永い言い訳」です。毎回オリジナルの脚本を自分で書く西川監督ですが、今回は脚本の前に、自分でアイデアを小説化し、それをもとに脚本を作っていったそうです。
 主演は「おくりびと」以来7年ぶりの主演になる本木雅弘。バス事故で妻とともに亡くなった親友が遺した家族の面倒を見ることになった彼が、初めて誰かのために何かをしたいと思う気持ちを育んでいく様を描きます。

 小説家・津村啓として活躍する衣笠幸夫。カリスマ美容師である妻・夏子と二人暮らしの日々は突然終わる。高校からの親友ゆき とバス旅行に出かけた夏子はバス事故で帰らぬ人に。幸夫は「悲しみにくれる夫」の役を演じながら、涙ひとつでない自分に戸惑いも覚えていた。そんなある日、バス会社の事故説明会で、怒りと悲しみをぶつける男トラック運転手の陽一に出会う。彼はゆきの夫だった。

 陽一からの連絡を無視していた幸夫だが、思い立って陽一一家を食事に招く。そこでアレルギーの発作を起こした妹・灯を病院に連れて行く陽一の代わりに、兄・真平を家まで送っていくことになる。小学生なのにすべてを背負い込み、中学受験をあきらめるという真平に、中を動かされた幸夫は、週に二日、兄妹の面倒を見ると陽一に申し出るのだが…。

さりげない描写、ふとしたまなざし。そんなミニマムな表現で、キャラクターの人生を観客に通しさせてしまう演出力が見事です。その監督の要求にこたえる二人の子役を含めたキャストも素晴らしい。今年の賞レースをにぎわすこと必須です。
これは今年見るべき映画の一本。ぜひ劇場で、スクリーンの隅々待て堪能しながらご覧ください。

「永い言い訳」上映劇場はTOHOシネマズ新宿 など全国で上映されています!
10月14日からの公開中です。

映画『永い言い訳』本予告

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