1960 年代末から 70 年代半ばにかけ、アメリカ映画界に革命をもたらした<アメリカン・ニューシネマ>の数々。中でも後の映画、音楽など様々なカルチャーやクリエイターたちに大きな影響を与え続けている映画『バニシング・ポイント』(71)の4Kデジタルリマスタ ー版が、来年 2023 年3月3日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開が決定しました。

ベトナム戦争渦中のアメリカの衝撃的実態を映し出して 60 年代に終わりを告げた『イージー★ライダー』(69)から 2 年、すでにこの国は終わっているという諦念をもって 70 年代という新しい時代を切り開いた映画『バニシング・ポイント』(71)。60 年代末から 70 年代半ばにかけ、アメリカ映画界を根底から揺るがした<アメリカン・ニューシネマ>を代表する一作だ。
コロラド州デンバーからサンフランシスコまでの 2,000 キロを不眠不休、15 時間で走り切るという、スピードにすべてを賭けた男、コワルスキーの姿を、体制も反体制も超越した、乾ききった精神性で鮮烈に描く。既存の体制や文化への反抗や、現実に敗北する主人公の姿を描いた多くのニューシネマとは一線を画し、何も求めない主人公の虚無感が全篇を貫いている。そして、壮絶なカ ー・チェイスと高鳴るロックのなか、コワルスキーの不条理なまでの逃走劇は、観る者をかつて辿り着いたことのない次元にまで導いていく。

本国アメリカでは『フレンチ・コネクション』(71)や『ダーティ・メリー、クレイジー・ラリー』(74)とのカップリング興行で大ヒット、日本では有楽町スバル 座で 17 週にわたるロングラン、キネマ旬報ベスト・テンでも第 5 位という高評価を獲得。以降も世界中に熱狂的な支持者を生み出し、スティーヴン・スピルバーグ監督がフェイバリットであることを公言したほか、クエンティン・タランティーノ監督は自作『デス・プルーフ』(07)でオマージュを捧げた。音楽界においても アメリカのバンド、ガンズ・アンド・ローゼズは歌詞に本作の台詞を引用、97 年にはスコットランドのバンド、プライマル・スクリームが映画と同名のアルバム「バニシング・ポイント」を発表。「コワルスキー」と題された楽曲のほか映画の世界観をアルバム全編に反映するなど、ミュージシャンたちにも絶大な影響力を発揮している。

『バニシング・ポイント』は、アメリカ映画史において傑作、名作とされる作品とは次元の異なる場所に存在し、人々の心に残り続ける孤高の作品であり、今回 は 4K デジタルリマスターを施した約 50 年ぶりのリバイバル公開となる。

監督は、『荒野に生きる』(71)、『ロリ・マドンナ戦争』(73)など、アメリカの辺境地を舞台にした異色作を放ったNY 出身の⻤才リチャード・C・サラフィアン。主演のコワルスキー役に当時無名のバリー・ニューマン、そしてコワルスキーとラジオを通じて交感する盲目のDJスーパー・ソウル役に『ブレージング・サドル』(74)のクリーヴォン・リトルが扮している。作品のもうひとつの主役ともいえる劇中車はクライスラー社の 70 年型ダッジ・チャレンジャーR/T。『ブリッ ト』(68)でスティーヴ・マックィーンが駆ったマスタングのモディファイを手掛けたマックス・バルチョウスキーのメンテナンスのもと、当時ハリウッド最高のカー・スタントマン、キャリー・ロフティンとビル・ヒックマンがハンドルを握っている。

初公開当時、正体不明だった脚本のギレルモ・ケインの名は、現在ではキューバ出身の作家、評論家として欧米で名高いギリェルモ・カブレラ=インファンテ (1929〜2005)のペンネームだったことが明らかになっている。ラテン・アメリカ文学特有の<魔術的リアリズム>を脚本に取り入れ、オープニングとエンディング が「メビウスの輪」のように繋がっている構成、魂の円環を描いたこの作品の主題に改めて目を向ければ、<カー・アクション映画の頂点><史上最高のロードムービー><カウンターカルチャー映画の重要作>と謳われてきたこの作品が、それだけでは済ますことのできない画期的な作品だったことがわかるだろう。この約半世紀ぶりのスクリーンへの帰還は、『バニシング・ポイント』に新たな解釈と新たな評価をもたらす千載一遇の機会となるはずだ。

◆ティーザービジュアル解禁!◆

画像: ©1971Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed.1999Twentieth CenturyFox Film Corporation.All Rights Reserved.

©1971Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed.1999Twentieth CenturyFox Film Corporation.All Rights Reserved.

今回完成したティーザービジュアル第一弾には、主人公コワルスキーの爆走を実況中継、彼とある種の精神の感応を繰り広げる盲目のDJ、スーパー・ソウルが デザインされている。今後も『バニシング・ポイント』の深遠な魅力に接近するティーザービジュアルを、公式 SNSを中心に発表!ぜひ楽しみにお待ち頂きたい。

STORY
ベトナム戦争で名誉勲章、元バイクレーサー、元ストックカーレースドライバー、警官を懲戒免職処分となり、いまは車の陸送を生業にするコワルスキー(バリー・ ニューマン)は、デンバーから 1200 マイル離れた⻄海岸サンフランシスコまで、白の 70 年型ダッジ・チャレンジャーを 15 時間で届ける賭けをした。交通法規を無視して爆走するコワルスキーを追って各州警察が追跡を続ける中、警察無線を傍受した盲目の黒人 DJ スーパー・ソウル(クリーヴォン・リトル)がその様子をラジオで実況中継を開始。死の恐怖もいとわず、憑かれたようにハンドルを握るコワルスキーは、大勢の野次馬やメディアが押し寄せる中、ブルドーザー2 台によって道路封鎖されたバニシング・ポイント<消失点>に向かい、アクセルを踏み込んでいく・・・。

出演:バリー・ニューマン、クリーヴォン・リトル、ディーン・ジャガー、ヴィクトリア・メドリン、ポール・コスロ、ギルダ・テクスター、デラニー&ボニー&
フレンズ、アンソニー・ジェイムス、セヴァーン・ダーデン、ジョン・エイモス

監督:リチャード・C・サラフィアン
製作:ノーマン・スペンサー
原案:マルコム・ハート
脚本:ギレルモ・ケイン(ギリェルモ・カブレラ=インファンテ)
撮影:ジョン・A・アロンゾ
テーマ曲「バニシング・ポイント」“Nobody Knows”byキム&デイヴ
編集:ステファン・アルンステン スタント・コーディネー ター:キャリー・ロフティン、ルー・イライアス

【1971 年|アメリカ映画|カラー|99分|ビスタサイズ|モノラル|4KDCP|キューピッド・プロダクション+20 世紀フォックス作品|原題:VANISHING POINT |米国公開:1971 年3月13日|日本公開:1971 年 7月17 日】
©1971Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed.1999Twentieth CenturyFox Film Corporation.All Rights Reserved.
提供キングレコード
配給コピアポア・フィルム
公式Twitter @vanipointfilm

2023 年3月3日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開!

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