春は桜、秋は紅葉、日本の四季折々の情緒あふれる京都。
国内のみならず、世界からも多くの人々が京都を訪れ、日本の社寺建築や美術工芸などの歴史遺産、茶道や華道、能、狂言、舞踊などの伝統文化に魅了されています。
日本文化を代表するものの一つである、茶道の家元や茶家の多くは京都を本拠としており、京都はそうした茶の湯の歴史のなかで、中心的な役割を果たしてきました。

 このたび、京都国立博物館館(京都・東山七条)にて、“茶の湯”をテーマにした展覧会:特別展「京(みやこ)に生きる文化 茶の湯」が開催されています。

 中国からもたらされた茶を喫する文化は、時代を経ながら徐々に和様化し、「茶の湯」という独自の文化を生み出しました。
今では茶の湯は日本文化を象徴するものとして、世界で広く認識されるようになっていますが、いまに繋がる茶の湯の原形は、平安時代末頃に中国からもたらされたものでした。

 本展では、京都にゆかりのある各時代の名品を通して、今なお、茶の湯が生きる、千年のみやこ・京都を中心とした茶の湯文化を紹介致します。
連綿と守り継がれた歴史と、茶人たちの美意識の粋を感じていただければ幸いです。

それではシネフィルでも展覧会構成に従って、茶の湯の世界を紹介させていただきます。

画像1: 展覧会風景 photo by ©cinefil

展覧会風景 photo by ©cinefil

序章 茶の湯へのいざない

 京都という地は、「茶の湯」という日本独自の文化が生み出されるまでの歴史のなかで、中心的な心的な役割を果たしてきました。現在、私たちが親しんでいる茶の湯が、どのように根付き、時代とともに変化していったか、伝世の名品で辿ります。

画像2: 展覧会風景 photo by ©cinefil

展覧会風景 photo by ©cinefil

第 1 章 喫茶文化との出会い

 喫茶文化は、奈良時代に中国から日本へと持ち込まれました。平安時代後期、現在の茶の湯につながる中国・宋代の点茶法による飲茶が始まったことにより、喫茶文化が大きな変化を遂げる様子と、その広がりを紹介します。

第 2 章 唐物賞玩と会所の茶

 禅宗寺院における規範としての茶が続けられる一方で、武家の会所では唐物を賞玩するなかで茶を楽しむ文化が生まれます。また、茶の栽培の広がりにともない、社寺の門前の茶屋などでは広く茶が楽しまれるようになる様子を紹介します。

信長も愛蔵した、牧谿の作と伝わる墨一色で豊かな情景を描き出した名品。

会所の茶会などで賞玩されてきた、中世以降の美の規範・東山御物の名品。

平重盛、足利義政が所持したと伝わる青磁茶碗。鎹留めを蝗にみたて、馬蝗絆と名付けられた。

第 3 章 わび茶の誕生と町衆文化

 唐物道具がもてはやされるなかで、日々の暮らしのなかにある道具を用いた、わびの精神を取り入れた茶が生み出されます。わび茶が生み出され、発展する過程は、多くの町衆の経済活動に支えられていました。

洛北の高雄で茶を楽しむ人々の姿が色鮮やかに描かれている。

第 4 章 わび茶の発展と天下人

 千利休がめざしたわび茶は、信長、秀吉をはじめとした天下人も魅了させ、武将たちは、こぞって名物となっていた茶道具の収集を行いました。それは茶の湯が日本全国に拡がりながら、独自の道具を生み出し、大きく形づくられていくことにも関係していきます。

画像3: 展覧会風景 photo by ©cinefil

展覧会風景 photo by ©cinefil

秀吉愛用とされる天下の名碗。

歌舞伎小屋の前に茶屋が設けられ、歌舞伎を楽しみながら茶が飲まれていたことがわかる。

第 5 章 茶の湯の広まり 大名、公家、僧侶、町人

 利休や秀吉が活躍したのち、武家、公家、僧侶、町人とそれぞれの立場において、茶の湯が拡がっていきました。それぞれの茶の湯の形成過程や独自の茶道具などを紹介します。

名工・野々村仁清による、漆黒の地に色鮮やかに描き出した茶壷。丸亀藩京極家伝来。

第 6 章 多様化する喫茶文化 煎茶と製茶

 江戸時代、中国との交流がなされるなか、新たな中国文化がもたらされました。煎茶もその一つです。
また、江戸時代中期頃、京都府南部の宇治地域における製茶技術の向上により、より良質な茶が作られるようになった様子などを紹介します。

萬福寺を開山した隠元禅師が愛用した茶器。

第 7 章 近代の茶の湯 数寄者の茶と教育

 近代になり、文明開化の名のもとに日本の伝統文化は大きな影響を受けました。茶の湯も例外ではなく、多くの茶道具が海外に流出しました。そのような時代背景の中、近代数寄者たちの間では茶の湯が流行、学校教育にも茶の湯が導入されました。

江戸から現代、時代を超えて愛された茶碗。華やかな色柄に惹かれます。

画像4: 展覧会風景 photo by ©cinefil

展覧会風景 photo by ©cinefil

 国宝や、重要文化財となっている茶碗や、茶入れなどの茶道具から、華やかな屏風絵などの名品が一堂に会しています。
また、豪華絢爛な豊臣秀吉の黄金の茶室、素朴な究極の美を追求した千利休の「わびの茶室」が再現されています。
 茶人の美学が感じられる「茶の湯」の世界をご堪能ください。

【展覧会概要】

◼ 展覧会名 :紡ぐプロジェクト 読売新聞大阪発刊 70 周年 特別展「京(みやこ)に生きる文化 茶の湯」
◼ 会 期 : 2022 年 10 月 8 日(土)~12 月 4 日(日)
[前期展示]10 月 8 日(土)~11 月 6 日(日)
[後期展示]11 月 8 日(火)~12 月 4 日(日)
◼ 会 場 : 京都国立博物館(京都市東山区茶屋町 527)
◼ 休 館 日 : 月曜日
(ただし、10 月 10 日[月・祝]は開館、翌 11 日[火]は休館)
◼ 開館時間 : 午前 9 時~午後 5 時 30 分
(金・土曜日は午後 8 時まで開館、入館は閉館 30 分前まで)
◼ 観 覧 料 :
[一般]1,800 円 [大学生]1,200 円 [高校生]700 円
※中学生以下、障害者手帳等をご提示の方とその介護者1名は無料となります(要証明)。
※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
※キャンパスメンバーズ(教職員を含む)は学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金よ
り 500 円引きとなります(当日南門チケット売場のみの販売)。
※展示室内が混雑した際は、入場を制限する場合があります。

◼ 展覧会公式 Twitter : @chanoyu2022

シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項、をご記入の上、特別展「京(みやこ)に生きる文化 茶の湯」@京都 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上2組4名様に、招待券をお送り致します。この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2022年1Ⅰ月7日 月曜日 24:00
記載内容
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