東京で7日まで開催中の「第22回東京フィルメックス」。最終日の特別上映作品は、今まで内容が伏せられていたが、今年のカンヌ国際映画祭で衝撃のサプライズ上映され、話題となった香港の民主化運動を記録した『時代革命』であることが6日、明らかになった。カンヌ後、初の上映となるという。

同時に映画祭より監督のスタートメントが発表されました。

監督ステートメント
大きな出来事の中における、デモ参加者たちのショート・ストーリーがこのドキュメンタリーには編み込まれています。世界中のデモの歴史でも珍しく、この活動にはリーダーはいません。皆がこの活動にとって大切なのです。一人一人が勇敢な心を持っています。前線に立つマスクを付けた活動家はドキュメンタリーという媒体を通して思っていることを打ち明けることができます。観客は彼らの顔を見ることはできませんが、心に触れて、活動家の勇ほ敢で儚い魂を見ることができます。2019年に香港の人々は逃亡犯条例改正案に対して立ち上がりました。そして2020年、政府は代わりにより厳しい国家安全法を立ち上げました。恐怖の中、インタビューを受ける人はマスクを付け、製作陣は名前を伏せ、この映画は香港では政府による厳しい検閲によって劇場公開されることはないという事実を受け入れなければいけません。インタビューを受けた一部の人たちは亡命や刑務所に入れられ連絡が取れなくなりました。この波乱の時代に香港の人々は色々なものを諦めてしまいました。映画監督として、この反対運動をリスクを冒してでも記録することは私の責任だと思います。時代は私たちを選びませんでした。しかし、私たちは時代を変えることを選んだのです。

監督プロフィール:キウィ・チョウ(Kiwi CHOW)
香港演芸学院を卒業し、美術の学士号と修士号を取得した。初の長編映画となった『A Complicated Story』(2013)は第37回香港映画祭に出品され、2014年の香港芸術開発賞を受賞。多くの賞を受賞し話題となった『十年』(2015)の一遍『焼身自殺者』を監督。同作は第35回香港電影金像奨の最優秀作品賞を受賞し、中国の国営メディアから猛烈な批判を浴びた。『十年』は香港でカルト的な人気を博し、現在はNetflixで配信されている。2020年夏、長編監督作『幻愛』が香港で劇場公開され、興行的にも成功し、第57回台北金馬奨の最優秀脚色賞を受賞したほか、第39回香港電影金像奨で6部門にノミネートされた。

『時代革命』 Revolution of Our Times
香港 / 2021 / 152分
監督:キウィ・チョウ(Kiwi CHOW)

画像: カンヌで衝撃のサプライズ上映で、話題となった香港民主化運動を記録した映画『時代革命』が、東京フィルメックスの最終日の特別上映作品であることが明らかに!

2019年の「逃亡犯条例」改正案は、香港を中国の権威主義的支配に対する戦場へと変えてしまった。本作は、その法案が提出されて以降の香港市民による抵抗運動を、その歴史的背景を踏まえつつ、最前線で戦う若者たちの姿を中心に描いたドキュメンタリー作品。
監督は『十年』の中の1篇『焼身自殺者』のキウィ・チョウで、他の制作スタッフの名は安全上の理由のため、明かされていない。2019年以降の抵抗運動は、「分権化されたリーダーシップ」、柔軟な戦術を意味する「水になる」、領土全体を使った運動を展開する「どこでも開花する」などの特徴や指針を持っていたが、本作は役割やリーダーシップが分散化された運動家たちのいくつかのグループや個人を追い、この運動の多様な動きの全体像を捉えようとしている。

詳細は下記より

This article is a sponsored article by
''.