10月30日(土)から11月7日(日)にかけて開催される第22回東京フィルメックスの上映作品ラインナップが発表されました。
今年は新たに神谷直希がプログラムディレクターに就任、これまで以上にアジアを中心とした素晴らしく刺激的な作品を取り揃えられています!

以下各部門ラインナップとなります。

画像: 第22回東京フィルメックスがラインナップを発表!オープニング作品は『偶然と想像』、コンペティション作品は10作品-TOKYO FILMeX

■東京フィルメックス・コンペティション

世界的に大きな注目を集めるアジアからは、才能ある新鋭たちが次々と登場しています。
そんなアジアの新進作家が2020年から2021年にかけて製作した作品の中から、10作品を上映します。
また4名からなる国際審査員が、最優秀作品賞と審査員特別賞を選び、11/7(日)に行われる授賞式で発表します。(日本語タイトル横の★=長編監督デビュー作)

■コンペティション部門 国際審査員

画像: 諏訪敦彦( 審査委員長 / SUWA Nobuhiro / 日本 / 映画監督 ) ウルリケ・クラウトハイム( Ulrike KRAUTHEIM / ドイツ / ゲーテ・インスティトゥート東京 文化部 映画と美術担当 ) オリヴィエ・デルプ( Olivier DELOUPX / フランス / アンスティチュ・フランセ日本 ) 小田香( ODA Kaori / 日本 / 映画監督 )

諏訪敦彦( 審査委員長 / SUWA Nobuhiro / 日本 / 映画監督 )
ウルリケ・クラウトハイム( Ulrike KRAUTHEIM / ドイツ / ゲーテ・インスティトゥート東京 文化部 映画と美術担当 )
オリヴィエ・デルプ( Olivier DELOUPX / フランス / アンスティチュ・フランセ日本 )
小田香( ODA Kaori / 日本 / 映画監督 )

コンペティション作品

What Do We See When We Look at the Sky?
『見上げた空に何が見える?』 What Do We See When We Look at the Sky?
ドイツ、ジョージア / 2021 / 150分
監督:アレクサンドレ・コベリゼ(Alexandre KOBERIDZE)
街で偶然出会い、一目で恋に落ちたリサとゲオルギ。
しかし彼らの外見は、
不思議な力によって翌日に完全に別人になってしまう……。
ジョージアの俊英アレクサンドレ・
コブリゼの遊び心溢れる長編第2作。
ベルリン映画祭コンペティション部門で上映された。
Let it be Morning
『朝が来ますように』 Let it be Morning
イスラエル、フランス / 2021 / 101分
監督:エラン・コリリン(Eran KOLIRIN)
結婚式に出席するため、パレスチナの故郷の村に戻ってきたサミ。
しかし結婚式の後、村はイスラエル兵によって完全封鎖され、
彼は家族と共に閉じ込められてしまう。『迷子の警察音楽隊』
で知られるエラン・コリリンの『山のかなたに』
以来となる長編4作目。
Hit the Road
『砂利道』★ Hit the Road
イラン / 2021 / 93分
監督:パナー・パナヒ( Panah PANAHI )
ロードトリップに出ている4人家族と1匹の犬。
大はしゃぎする幼い弟を尻目に、
他の3人は心に口には出せない何かを抱えている……。
イランの巨匠ジャファル・パナヒの息子パナーの長編デビュー作。
カンヌ映画祭監督週間でワールドプレミア上映された。
Pebbles
『小石』★ Pebbles
インド / 2021 / 74分
監督:P.S.ヴィノートラージ(P.S. VINOTHRAJ)
気が短く暴力的な父親とその寡黙な息子。
バスに乗り損ねた二人は、灼熱の中、
広大な荒野を家に向かって歩き始めるが……。タミル・
ナードゥ州マドゥライ出身の俊英P.S. ヴィノートラージの長編デビュー作。
ロッテルダム映画祭でタイガー・アワードを受賞した。
Anatomy of Time
『時の解剖学』 Anatomy of Time
タイ、フランス、オランダ、シンガポール / 2021 / 118分
監督:ジャッカワーン・ニンタムロン(Jakrawal NILTHAMRONG)
1960年代後半と現代のタイ。
一人の女性の人生が時を隔てて描かれ、
そこに国家の負の歴史が交錯する。『消失点』
に続くニンタムロンの長編第2作。
ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門でワールドプレミア上映された
White Building
『ホワイト・ビルディング』White Building
カンボジア、フランス、中国、カタール / 2021 / 90分
監督:ニアン・カヴィッチ(NEANG Kavich)
1963年にプノンペンに建造された集合住宅「ホワイト・
ビルディング」。建物の取り壊しの期日が近づく中、
それまで青春を謳歌していた青年と、その家族の姿が描かれる。
ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門でワールドプレミア上映された
)Yuni
『ユニ』Yuni
インドネシア、シンガポール、フランス、オーストラリア / 2021 / 95分
監督:カミラ・アンディニ(Kamila ANDINI)
高校の最終学年に通うユニ。
彼女は自分自身に多くの可能性を見出しているが、
ある出来事を機に、それが急激に霞んでいってしまう……。
10代の少女が直面する葛藤を描いた、カミラ・アンディニの『
見えるもの、見えざるもの』に続く3作目の長編作品。
Ripples of Life
『永安鎮の物語集』Ripples of Life
中国 / 2021 / 123分
監督:ウェイ・シュージュン(WEI Shujun)
映画の製作チームが撮影準備のために福建省永安市にやって来たこ
とから派生する物語を3部形式で描く。
映画の製作が地方の田舎町に引き起こす幾つかの「波紋」
が多面的に切り取られている作品。
カンヌ映画祭監督週間でワールドプレミア上映された。
Any Crybabies Around
『ただの偶然の旅』★ Bipolar
中国 / 2021 / 110分
監督:クィーナ・リー( Queena LI )
ある島の灯台の光の中でのみ繁殖するとされるロブスター。
チベットのラサで出会ったその聖なるロブスターを故郷に帰すため
、一人の若い女性が車で旅をするロードムービー。
ミュージシャンのリア・ドウが主演を務め、
映画の音楽も担当している。
Graveyard of Youth
『青春墓場』 Graveyard of Youth
日本 / 2021 / 96分
監督:奥田庸介(OKUDA Yosuke)
中華料理店で働く男とその同僚の女、そして彼女の高校生の息子。
小劇団の女と漫画家志望の男。彼らの人生は交錯し、
やがて意外な結末を迎える。『東京プレイボーイクラブ』と『
クズとブスとゲス』
が東京フィルメックスで上映された奥田庸介の新作。
©?映画蛮族

■特別招待作品

今年も映画の最先端を切り拓いてゆく、気鋭の監督たちのとびきりの新作と、優れた旧作のデジタルリマスター版をご紹介します。 いずれも強烈な作家性が発揮された、
これらのバラエティ豊かな9作品からは、映画の多彩さがうかがえるでしょう。

Wheel of Fortune and Fantasy
『偶然と想像』 Wheel of Fortune and Fantasy
【オープニング作品】
日本 / 2021 / 121分
監督:濱口竜介(HAMAGUCHI Ryusuke)
配給:Incline LLP 配給協力:コピアポア・フィルム
「偶然」という共通の主題を持つ、
それぞれ異なる3つの短編から成るアンソロジー作品。
登場人物たちの交わす会話はどんどん掘り下げられていき、
いつしか全く別の地点に帰着する。
ベルリン映画祭コンペティション部門で上映され、
銀熊賞を受賞した。
©?2021 NEOPA / Fictive
Memory Box
『メモリー・ボックス』 Memory Box
【クロージング作品】
フランス、レバノン、カナダ、カタール / 2021 / 100分
監督:ジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ(
Joana HADJITHOMAS & Khalil JOREIGE)
母宛てに届いた日記や写真が大量に入った箱。それらを通じて、
レバノン内戦の時代に青春期を過ごした母の記憶を10代の娘が追
体験する。『完全な一日』や『私は見たい』
の監督による9年ぶりとなる長編作品。
ベルリン映画祭コンペティション部門で上映された。
Crash
『アヘドの膝』 Ahed's Knee
フランス、ドイツ、イスラエル / 2021 / 109分
監督:ナダヴ・ラピド(Nadav LAPID)
イスラエル人映画監督のY。
自分の過去作の上映会に招かれた彼は、
国から承認を受けた話題についてしか話せないことをそこで告げら
れるが……。前作『シノニムズ』
がベルリン映画祭で金熊賞を獲得したナダヴ・ラピドの新作。
カンヌ映画祭で審査員賞を受賞した。
画像: ■特別招待作品

『永遠に続く嵐の年』 The Year of the Everlasting Storm
アメリカ、イラン、チリ、タイ、イギリス、シンガポール / 2021 / 121分
監督:ジャファール・パナヒ(Jafar PANAHI)、アンソニー・チェン(Anthony CHEN)、マリク・ヴィタール(Malik VITTHAL)、ローラ・ポイトラス(Laura POITRAS)、ドミンガ・ソトマヨール(Dominga SOTOMAYOR)、デヴィッド・ロウリー(David LOWERY)、アピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong WEERASETHAKUL)
COVID-19によるパンデミックを主題にした短編アンソロジー作品。7人の錚々たる映画作家が7つの異なる物語を語り、この未曾有の世界的危機における多くの様相に声が与えられている。カンヌ映画祭で特別招待作品として上映された。

Wolf and Sheep
『狼と羊』 Wolf and Sheep
デンマーク、フランス、スウェーデン、アフガニスタン / 2016 / 86分
監督:シャフルバヌ・サダト( Shahrbanoo Sadat )
アフガニスタン中央部の山間部の村で、
神話や魔法と共存しながら暮らす人々の伝統的な日常生活を、
子供たちの姿を中心に描く。
2016年のカンヌ映画祭監督週間でプレミア上映された、
アフガニスタンの映画作家シャフルバヌ・
サダトの半自伝的な長編デビュー作。
The Bogeyman
『魔法使いのおじいさん』The Bogeyman
インド / 1979 / 90分
監督:G.アラヴィンダン( G.ARAVINDAN )
村に現れ、瞬く間に子供たちの人気者となった不思議な老人。
村を去る日、彼は子供たちを魔法で次々と動物に変えていくが……
。G.
アラヴィンダン監督が1979年に残したマラヤーラム語映画の傑
作。今回の修復版は、
今夏にボローニャ復元映画祭にてプレミア上映された。
The Falls
『瀑布』The Falls
台湾 / 2021 / 129分
監督:チョン・モンホン( CHUNG Mong-Hong )
COVID-
19によるパンデミックが始まった直後の台北を舞台に、
自宅隔離をきっかけにして大きな荒波に晒される母娘関係を描く。
国際的な成功をおさめた『ひとつの太陽』に続くチョン・
モンホンの長編第6作。
ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映された。
I Am So Sorry
『行くあてもなく』 I'm So Sorry
香港、フランス、オランダ / 2021 / 96分
監督:チャオ・リャン( ZHAO Liang )
福島やチェルノブイリの現在の姿を捉え、
原子力エネルギーという人類の自己破壊に繋がる存在について考察
する誌的なドキュメンタリー、あるいはエッセイ映画。
映画作家趙亮の『ベヒモス』以来となる長編作品で、
特別招待作品としてカンヌ映画祭で上映された。
The World of You
『麻希のいる世界』The World of You
日本 / 2021 / 89分
監督:塩田明彦( SHIOTA Akihiko )
配給:シマフィルム
持病を抱え、人生への希望が持てない高校生の由希は、
美しい歌声を持つ破滅型の同級生・麻希と運命的に出会う。
主演に新谷ゆづみと日高麻鈴、共演に窪塚愛流と井浦新を迎えた、
塩田明彦による長編最新作。『害虫』、『カナリア』に続き、
向井秀徳が劇中歌を提供した。
©SHIMAFILMS

■メイド・イン・ジャパン

日本映画の新作を4作品、ご紹介します。
上映スケジュール、チケット販売方法(チケット販売は17日(日)から)については近日、公式サイトにて発表いたします。

Haruhara-san's Recorder
『春原さんのうた』 Haruhara-san's Recorder
日本 / 2021 / 120分
監督:杉田協士( SUGITA Kyoshi )
配給:イハフィルムズ
パートナーを失ったことをきっかけに、仕事と部屋を変え、
新しい生活を始めた女性の姿を描く。『ひとつの歌』、『
ひかりの歌』の杉田協士による3作目の長編作品。
マルセイユ国際映画祭でプレミア上映され、グランプリ、俳優賞、
および観客賞を受賞した。
©Genuine Light Pictures
Dawning on Us
『夜明けの夫婦』Dawning on Us
日本 / 2021 / 135分
監督:山内ケンジ( YAMAUCHI Kenji )
配給:スターサンズ
コロナ禍が終息を迎えた後の日本。夫の両親と同居し、
孫を持つことを強く望む姑のプレッシャーに晒されながら生活する
夫婦の姿を描く。東京国際映画祭で上映された『At the terrace テラスにて』、に続く、
山内ケンジの長編映画としては4本目の監督作品。
©夜明けの夫婦製作委員会
MADE IN YAMATO
『MADE IN YAMATO』
日本 / 2021 / 120分
監督:冨永昌敬( TOMINAGA Masanori )、清原惟( KIYOHARA Yui )、山本英( YAMAMOTO Akira )、竹内里紗( TAKEUCHI Risa )、宮崎大祐( MIYAZAKI Daisuke )
配給:boid/VOICE OF GHOST
神奈川県大和市を舞台にした5本の短編から成るアンソロジー作品
。山本英(「小さな声で囁いて」)、冨永昌敬(
南瓜とマヨネーズ))、竹内里紗(「みちていく」)、宮崎大祐(
「VIDEOPHOBIA」)、そして清原惟(「
わたしたちの家」)という5人の気鋭監督が参加。
©踊りたい監督たちの会
画像: ■メイド・イン・ジャパン

『リング・ワンダリング』Ring Wandering
日本 / 2021 / 103分
監督:金子雅和( KANEKO Masakazu )
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
草介はプロの漫画家を目指している青年。ある日、生計を立てている建設現場で、彼は不思議な女性と出会う……。東京の下町を舞台に、過去の記憶と現在とが交錯する幻想譚。ワルシャワ映画祭インターナショナル・コンペティション部門でワールドプレミア上映された。
©リング・ワンダリング製作委員会

■オンライン配信

昨年に続き、映画祭開催期間後より一部の承諾の取れた作品のオンライン配信を行います。また、映画祭開催前より、今年のコンペティション上映作品の監督の過去のフィルメックスへの出品作をプレ・オンライン配信いたします。
上映スケジュール、チケット販売方法(チケット販売は17日(日)から)については近日、公式サイトにて発表いたします。

配信期間:11月7日(日)-11月23日(火・祝) (予定)
料金:1作品1,700円

■プレ・オンライン配信

今年のフィルメックス・コンペティションで上映する3監督の過去フィメックスで紹介した作品を映画祭開催に先立ってオンラインでプレ配信します。

Vanishing Point
『消失点』Vanishing Point
タイ / 2015 / 100分
監督:ジャッカワーン・ニンタムロン(Jakrawal NILTHAMRONG)
森で起こった殺人事件を追う若いジャーナリスト。
家庭がありながら若い女との関係を続けている中年のモーテルのオ
ーナー。二人の物語は微妙に交錯し、
やがて思いがけない展開を迎える。ロッテルダム映画祭タイガー・
アワードを受賞したニンタムロンの長編デビュー作。
Last Night I Saw You Smiling
『昨夜、あなたが微笑んでいた』 Last Night I Saw You Smiling
カンボジア、フランス / 2019 / 77分
監督:ニアン・カヴィッチ(NEANG Kavich)
歴史的建造物として知られたプノンペンの集合住宅「ホワイト・
ビルディング」。取り壊し直前のこのビルにカメラを持ち込み、
そこに暮らす人々をとらえたドキュメンタリー。
ロッテルダム映画祭でNETPAC賞(アジア映画賞)
を受賞した。
The Seen and Unseen
『見えるもの、見えざるもの』The Seen and Unseen
インドネシア、オランダ、オーストラリア、カタール / 2017 / 86分
監督:カミラ・アンディニ(Kamila ANDINI)
脳障害により病院のベッドに寝たきりの双子のきょうだいを看病す
る10歳の少女タントリ。そんな彼女の心は真夜中に解放される。
ガリン・ヌグロホの娘カミラ・
アンディニがバリ島の伝説をモチーフに作り上げた幻想譚。
現実と幻想が混淆した神話的な世界が美しい。

●第22回東京フィルメックス●
2021年10月30日(土)- 11月7日(日)

▽東京フィルメックス事務局
twitter:https://twitter.com/tokyofilmex
Facebook:http://www.facebook.com/tokyofilmex

This article is a sponsored article by
''.