日本が世界に誇る6人の現代美術の巨匠たちによる「STARS展」が東京・森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)にて開催中です。
日本の現代美術界に燦然と輝くスターたちの芸術の競演、それは、草間彌生、李禹煥(リ・ウファン)、宮島達男、村上 隆、奈良美智、杉本博司という錚々たる6人のメンバーによる展覧会です。
個性的な彼らが日本のみならず、世界という舞台でも大いに脚光を浴び、このたび、森美術館に集結しています。

戦後の高度成長期、日本ではオリンピック、万国博覧会といった国家規模のイベントが続き、国際化が推進されました。その間、現代美術の世界でも、脱植民地主義、多文化主義などさまざまな議論が重ねられ、ビエンナーレやアートフェアなど新たな場が拡がりました。

本展では、この間に日本という枠を越えて広く国際的に活躍し、今日、多様な地域や世代から高い評価を得るアーティスト6名を選び、その活動の軌跡を初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介します。
1950年代から今日まで、海外で開催された主要な日本現代美術展に関する資料も展示し、それぞれの時代の評価軸や系譜を検証します。
是非この機会に6人のスターの個性が炸裂した芸術世界をご堪能ください。

画像: 草間彌生《たくさんの愛のすばらしさ》2019年 アクリル絵具、キャンバス100.3×100.3 cm 所蔵:有限会社 ティーパーティー

草間彌生《たくさんの愛のすばらしさ》2019年 アクリル絵具、キャンバス100.3×100.3 cm
所蔵:有限会社 ティーパーティー

画像: 草間彌生《ピンクボート》1992年 詰め物入り縫製布、ボート、オウル 90×350×180 cm 所蔵:名古屋市美術館 Yayoi Kusama Pink Boat 1992 Stuffed sewn fabric, boat, pair-oar 90 x 350 x 180 cm Collection: Nagoya City Art Museum

草間彌生《ピンクボート》1992年 詰め物入り縫製布、ボート、オウル
90×350×180 cm 所蔵:名古屋市美術館
Yayoi Kusama Pink Boat 1992 Stuffed sewn fabric, boat, pair-oar
90 x 350 x 180 cm Collection: Nagoya City Art Museum

かぼちゃをモティーフにした作品や水玉のポップな作品で知られる草間彌生ですが、本展では、ニューヨークを拠点にしていた1960年頃の初期作品から1993年の第45回ベネチア・ビエンナーレに日本館代表として出品した《ピンクボート》(1992年)をはじめ、最近の作品「わが永遠の魂」(2009-)などが紹介されています。
草間の強烈で個性的な芸術性が伺えます。

画像: 李禹煥《関係項》1969/2020 年 ガラス、石 サイズ可変 展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年 撮影:高山幸三画像提供:森美術館 Lee Ufan Relatum 1969/2020 Glass, stone Dimensions variable Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

李禹煥《関係項》1969/2020 年 ガラス、石 サイズ可変
展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年
撮影:高山幸三画像提供:森美術館
Lee Ufan Relatum 1969/2020 Glass, stone
Dimensions variable Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

画像: 李禹煥《対話》2020年 アクリル絵具、キャンバス 291×218 cm

李禹煥《対話》2020年 アクリル絵具、キャンバス 291×218 cm

「もの派」の思想を最も象徴しているのは、李禹煥の初期の作品《関係項》(1969/1982年)です。本作は、ガラスの上に大きな石を落としてひび割れをいれているという、大胆で新しい発想。
そして新作の大型絵画《対話》2020年も奇抜です。
いずれの作品も作ることと作らないこと、描くことと描かないことを作品に取り入れてきた李の姿勢が時代を超えて通底しています。

画像: 宮島達男《「時の海—東北」プロジェクト(2020 東京)》2020年 防水LED、電線、集積回路、水 サイズ可変 展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年 撮影:高山幸三 画像提供:森美術館 Tatsuo Miyajima Sea of Time – TOHOKU Project (2020, Tokyo) 2020 Waterproof LED, electric wire, IC, water Dimensions variable Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

宮島達男《「時の海—東北」プロジェクト(2020 東京)》2020年 防水LED、電線、集積回路、水 サイズ可変
展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年 撮影:高山幸三
画像提供:森美術館
Tatsuo Miyajima Sea of Time – TOHOKU Project (2020, Tokyo) 2020
Waterproof LED, electric wire, IC, water Dimensions variable Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

画像: 宮島達男《30万年の時計》1987年 発光ダイオード、電子回路、電線、他 32×21× 4.5 cm 撮影:広瀬忠司

宮島達男《30万年の時計》1987年 発光ダイオード、電子回路、電線、他 32×21× 4.5 cm 
撮影:広瀬忠司

出品作《「時の海—東北」プロジェクト(2020東京)》(2020年)は、東日本大震災の犠牲者鎮魂と震災の記憶の継承を願うインスタレーションです。
光る数字は発光ダイオードを用いたもの。ひとつひとつが集まって、美しい芸術作品となっているのです。

画像: 村上 隆 4-1 村上 隆《Ko2 ちゃん(プロジェクトKo2)》1997年 油性塗料、アクリル絵具、グラスファイバー、鉄 181×61×102.5 cm

村上 隆 4-1 村上 隆《Ko2 ちゃん(プロジェクトKo2)》1997年
油性塗料、アクリル絵具、グラスファイバー、鉄 181×61×102.5 cm

画像: 村上 隆《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》2020年 アクリル絵具、キャンバス 500× 2,125 cm

村上 隆《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》2020年 アクリル絵具、キャンバス 500× 2,125 cm

村上 隆は、おたく文化を反映したアニメのキャラクターの等身大フィギュアを彫刻し、新しい芸術作品としました。
「スーパーフラット」といわれる平面的な日本独自の浮世絵や漫画、アニメなど、平面的な芸術を描きました。ルイ・ヴィトンとのコラボレーションも有名です。
《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》は、村上独自のキャラクターと伝統的な日本の美が共存し、壮大なスケールは圧巻です。

画像: 奈良美智 展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年 撮影:高山幸三 画像提供:森美術館 Yoshitomo Nara Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

奈良美智 展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館(東京)2020年
撮影:高山幸三 画像提供:森美術館
Yoshitomo Nara Installation view: STARS: Six Contemporary Artists from Japan to the World, Mori Art Museum, Tokyo, 2020 Photo: Takayama Kozo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

画像: 奈良美智《Miss Moonlight》2020年アクリル絵具、キャンバス220×195 cm

奈良美智《Miss Moonlight》2020年アクリル絵具、キャンバス220×195 cm

一見、漫画のような頭の大きな少女を描く奈良美智のポップな独自の世界。
純粋な少女像には様々な意味が込められているのでしょう。
最新作《Miss Moonlight》(2020年)は、瞑想しているような少女の穏やかな表情が描かれているのですが、東日本大震災を経て奈良が経験した悲しみや苦悩を超えた心情がその裏にあるかもしれません。

画像: 杉本博司《シロクマ》1976年 ゼラチン・シルバー・プリント 42.3×54.6 cm 所蔵:大林コレクション Hiroshi Sugimoto Polar Bear 1976 Gelatin silver print 42.3 x 54.6 cm

杉本博司《シロクマ》1976年 ゼラチン・シルバー・プリント 42.3×54.6 cm 所蔵:大林コレクション
Hiroshi Sugimoto Polar Bear 1976 Gelatin silver print 42.3 x 54.6 cm

杉本博司は写真を単なる写実ではなく、芸術として作品にしました。
杉本の創作活動の集大成ともいえる「小田原文化財団 江之浦測候所」(2017年開館)の日本の四季折々の美しさが細部まで収められた映画作品《時間の庭のひとりごと》が展示されています。  とても壮大で美しい自然の風景です。

展覧会概要

展覧会名
「STARS展」:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ
会期:2020.7.31(金)~ 2021.1.3(日)会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)

料金
一般 2,000円
学生(高校・大学生)1,300円
子供(4歳~中学生)700円
シニア(65歳以上)1,700円
「STARS展」音声ガイド付チケット
一般+音声ガイド 2,500円
学生(高校・大学生)+音声ガイド 1,800円
子供(4歳~中学生)+音声ガイド 1,200円
シニア(65歳以上)+音声ガイド 2,200円

主催:森美術館

協賛:モルガン・スタンレー、鹿島建設株式会社、株式会社大林組、日本MGMリゾーツ、楽天株式会社、SENSAI、ソニー株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社きんでん

個人協賛:Nelson Leong

企画:片岡真実(森美術館館長)
近藤健一(森美術館シニア・キュレーター)
椿 玲子(森美術館キュレーター)
德山拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター)
熊倉晴子(森美術館アシスタント・キュレーター)
矢作 学(森美術館アシスタント・キュレーター)

「STARS展」:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ@東京 シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項をご記入の上、「STARS展」:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ@
東京 cinefil チケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、ご本人様名記名の招待券をお送りいたします。
記名ご本人様のみ有効の、この招待券は、非売品です。
チケットの転売は禁止です。

☆応募先メールアドレス info@miramiru.tokyo
*応募締め切りは2020年10月26日 月曜日 24:00

記載内容
1、氏名 
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の電話番号、郵便番号、建物名、部屋番号も明記)
  建物名、部屋番号のご明記がない場合、郵便が差し戻されることが多いため、
  当選無効となります。
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7、連載で、面白いと思われるもの、通読されているものの、筆者名か連載タイトルを、
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8、連載で、面白くないと思われるものの、筆者名か連載タイトルを、3つ以上ご記入下さい
 (複数回答可)
9、よくご利用になるWEBマガジン、WEBサイト、アプリを教えて下さい。
10、シネフィルへのご意見、ご感想、などのご要望も、お寄せ下さい。
   また、抽選結果は、当選者への発送をもってかえさせて頂きます。

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