日本の四季折々の美しい風情を感じることのできる京都・嵐山は、古来より多くの貴族や文化人に愛され、春は桜、秋は紅葉の観光スポットとして、日本はもとより今や世界中から人気を集めています。そんな嵯峨嵐山に、2019年10月1日、福田美術館が開館致しました。
同館は、京都を中心に活躍した巨匠・円山応挙や、伊藤若冲、竹内栖鳳など日本画の名品を中心に 約1500点を所蔵し、「開館記念 福美コレクション展」では、初公開となる狩野探幽の《雲龍図》や、幻の大作、木島櫻谷の《駅路之春》など約80点を二期に分けて披露し、大好評を博しました。
2020年1月29日(水)~2020年3月8日(日)までは、第2弾となる「美人のすべて」を絶賛開催中です。

画像: 福田美術館外観画像

福田美術館外観画像

「美人画」とは容姿や装い、何気ない所作、あるいは感情の動きや内面から醸し出される美しさなど、さまざまな観点から女性の魅力を描いた絵 画のことです。 明治時代以降、日本画の重要なジャンルとなり、多くの画家が絵筆を振るいました。 中でも、京都を代表する日本画 家・上村松園(1875-1949)は、女性が画家を職業として生きることが困難だった時代に、独自の美人画で道を切り開いた功績により、 女性初の文化勲章を受章しました。
本展では理想的な「美」を追求した松園作品を中心に展示され、注目すべき初公開の作品や幻と言われた作品をご覧いただけます。
是非この機会に上村松園をはじめとする鏑木清方、伊東深水など東西で活躍した画家による美人画をご堪能ください。

画像: 上村松園 「初雪」

上村松園 「初雪」

◆松園の「雪女」~原画の発見から初公開へ。
同館の学芸課長岡田氏によると、次のようなエピソードにより、上村松園作の「雪女」が発見されたそうです。
                                            「岡田さん、これも見ていってください。ずっと家にあって、ある歌舞伎俳優の女形さんは、怖い役をやるときには楽屋にこれを掛けていたんですよ。」 2016年10月中頃、与謝蕪村の史料を調査しているとき、所蔵者が慣れた手つ きで小さな箱を開けて、床に掛けたのが「雪女」との出会いだった。見た瞬間、 身震いがしてどんどん体温がさがっていくような感じがした。         黒い背景にシルエットが浮かび上がり、顔の濃淡はくぼんだ目に見える。右 手で左側の乱れた髪を整える姿はどこか色っぽい。前に出した左手で持つ一 振の太刀。その太刀の柄(え)と鍔(つば)の金具部分だけ金で彩色され、胡粉 による雪が吹き荒れる。
小さな字で「松園」と署名があることから、美しい女性の絵を描くことで有名な女性画家上村松園が描いたことが分かる。 調べていくと、この「雪女」は、近松門左衛門の没後200年にあたる大正12年にむけて出版された『大近松全集』第12巻 (大正11年)収録の浄瑠璃「雪女五枚羽子板(ゆきおんなごまいはごいた)」のなかの一場面を題材した付録木版画の原画 であることが分かった。   本作を描く4年前、松園は謡曲「葵の上」をもとに嫉妬に狂う生霊を描いた「焔」(東京国立博物館蔵)を描いているが、「雪女」も線と色をできるだけなくして、シルエットと太刀だけで、女性の恨みの念をみごとに表現している異色の作品である。                                              木版画としては知られていましたが、原画の存在はこれまで所蔵者とわずかな関係者のあいだでしか知られていませんでした。その「雪女」が今回初公開となります。

伝説の「雪女」みなさまも是非、一度ご覧ください。

画像: 上村松園 「雪女」

上村松園 「雪女」

特に近年注目を集める木島櫻谷(1877-1938)の「婦女図屏風」は、長らく所在が確認されていなかった大作です。動物画に定評のある画家が 描いた珍しい美人画は見逃せません。華麗な衣装、美しい仕草や表情を巧みに捉えた素晴らしい描写力をご鑑賞ください。

画像: 木島櫻谷 「婦女図屏風」

木島櫻谷 「婦女図屏風」

福田美術館は「100年続く美術館」をコンセプトに現代まで受け継がれてきた日本文化を次世代に伝え、さらなる発展を目指している美術館です。
福田美術館の建築は伝統的な京町屋のエッセンスを踏まえつつも、洗練された和モダンのデザインとなっています。コレクションは「蔵」をイメージした展示室に収蔵され、「縁側」のような廊下や、「縄文模様」から着想された壁面ガラスなど、随所に日本的な意匠が凝らされ、美術館自体も、お愉しみいただけます。渡月橋を望むカフェや、日本情緒豊かな嵐山の風景を眺められるお庭も魅力です。是非、この機会に福田美術館「美人のすべて」展をご鑑賞ください。

展覧会概要

タイトル:美人のすべて
会期:2020年1月29日(水)~2020年3月8日(日)
開館時間:10:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日:火曜(祝日の場合は翌日)
入館料:一般・大学生:1,300(1,200)円 
高校生:700(600)円 
小中学生:400(300)円
障がい者と介添人1名まで各700(600)円
※( )内は20名以上の団体 料金
※幼児無料
お得な公式オンラインチケットございます。
福田美術館ホームページをご覧ください。 https://www.e-tix.jp/fukuda-art-museum/
通常観覧券 一般・大学生1,300円→1,200円、高校生700円→600円、小中学生400円→300円
主催:福田美術館、京都新聞

福田美術館「美人のすべて」展@京都 cinefil チケットプレゼント

下記の必要事項、読者アンケートをご記入の上、福田美術館「美人のすべて」展@京都cinefil チケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、ご本人様名記名の招待券をお送りいたします。
この招待券は非売品です。転売、オークションへの出品などを固く禁じます。

応募先メールアドレス  info@miramiru.tokyo
応募締め切り    2020年2月24日(月・祝)24:00

1、氏名
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の電話番号、郵便番号、建物名、部屋番号も明記)
  建物名、部屋番号のご明記がない場合、郵便が差し戻されることが多いため、当選無効となります。
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