|弘前から開く 新しい美術館が開館します

明治・大正期に建設され、近代産業遺産として弘前の風景を形作ってきた吉野町煉瓦倉庫を改修し2020 年4 月11 日、新しい美術館が開館します。建築を手がけるのは国内外で活躍する建築家・田根剛。築100 年にも及ぶ煉瓦の建造物は耐震性能を高め、場所の記憶を継承する美術館に生まれ変わります。

本施設では、建物の空間の魅力を最大限に生かした国内外の先進的なアートを紹介するとともに、弘前そして東北地域の歴史、文化と向き合う同時代の作品を収集し、展示します。また施設にはスタジオやライブラリーも備え、市民が集い、創造する場として地域に開かれます。過去から現在、そして未来へと繋がる新たな創造性を喚起する文化創造の拠点を目指します。

この度、美術館の名称(日英)、ロゴ、並びに開館日が決定し発表されました

弘前れんが倉庫美術館
2020 年(令和2 年)4 月11 日(土) 開館

現代アートの弘前市美術館

「吉井酒造煉瓦倉庫」そして「吉野町煉瓦倉庫」として地域の中で呼び親しまれてきた場所の記憶と歴史を、建築とともに未来へ継承したいという想いのもと「弘前れんが倉庫美術館」と名付けられました。また同時代の文化芸術のための美術館であることを世界に発信するため英語表記を「Hirosaki Museum ofContemporary Art」としました。

画像: 吉野町煉瓦倉庫 外観 ⒸNAOYA HATAKEYAMA

吉野町煉瓦倉庫 外観
ⒸNAOYA HATAKEYAMA

美術館ロゴ

美術館のロゴはグラフィックデザイナーの服部一成さんが手掛けメディアにより様々に可変するロゴは、新しい美術館の未来を担うシンボルとなります。

画像1: 美術館ロゴ

|服部一成 [グラフィックデザイナー]
1964 年生まれ。 ライトパブリシティを経てフリーランス。主な仕事に「キユーピーハーフ」の広告、雑誌『流行通信』『here and there』『真夜中』のアートディレクション、三菱一号館美術館や新潟市美術館のVI 計画、ロックバンド「くるり」のアートワークなどがある。毎日デザイン賞、亀倉雄策賞、ADC 賞、東京TDC グランプリなどを受賞。

画像2: 美術館ロゴ

弘前れんが倉庫美術館の基本理念とミッション

先進的な内外のアートを紹介し、現代の多様な表現や感性を人々と共有し新たな創造へと繋げる文化創造の拠点をめざします。また「開かれた美術館」として、地域の住民がアートやデザインに日常的に触れながら集うことのできるコミュニティのための場としても機能します。さらに、近代産業遺産である煉瓦倉庫の空間を最大限に生かした展示を通して、新たな体験を創出します。

画像: 上空からみたシードルゴールドの屋根 ⒸAtelier Tsuyoshi Tane Architects

上空からみたシードルゴールドの屋根
ⒸAtelier Tsuyoshi Tane Architects

│建築の特徴

・歴史ある煉瓦倉庫を活用し、次の時代の使い方へと継承する
・「シードル・ゴールド」の屋根が新たな美術館のイメージをつくる
・「ミュージアム・ロード」がアートと市民を繋ぐパブリック・スペースとなる
・ここでしか見られない「サイトスペシフィック」な展示空間
・煉瓦の表情を残し、補強工事を感じさせない高度な技術力による設計
・C 棟がシードル・カフェとなり市民に開かれた場所となる

|田根剛[建築家]
1979年東京生まれ。Atelier Tsuyoshi Tane Architectsを設立、フランス・パリを拠点に活動。2006年にエストニア国立博物館の国際設計競技に優勝し、10年の歳月をかけて2016年秋に開館。また2012年の新国立競技場基本構想国際デザイン競技では「古墳スタジアム」がファイナリストに選ばれるなど国際的な注目を集める。場所の記憶から建築をつくる「Archaeology of the Future」をコンセプトに、現在ヨーロッパと日本を中心に世界各地で多数のプロジェクトが進行中。
主な作品に「エストニア国立博物館」(2016年)、「Todoroki House in Valley」(2018年)、「とらやパリ店」(2015年)、「LIGHT is TIME」(2014年)など。フランス文化庁新進建築家賞、フランス国外建築賞グランプリ、ミース・ファン・デル・ローエ欧州賞2017ノミネート、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞、アーキテクト・オブ・ザ・イヤー2019など多数受賞 。2012年よりコロンビア大学GSAPPで教鞭をとる。

画像: 高さ15メートルの大型展示空間 ⒸAtelier Tsuyoshi Tane Architects

高さ15メートルの大型展示空間
ⒸAtelier Tsuyoshi Tane Architects

展覧会・コレクションのための3 つの柱

弘前れんが倉庫美術館では、過去から現在へ、そして未来へと繋がっていく新たな創造性を喚起すべく、企画展・コレクションに関して、以下の3 つの柱を基本とします。

赤煉瓦倉庫の建築と対話をし、新たな創造性を喚起する作品

〜近代産業遺産でもある煉瓦倉庫の建築的記憶の再生と空間体験の提供

弘前・東北地域との対話を促し、その自然、歴史、物語を素材とする作品

〜地域の新たな可能性の開発と歴史の再生

現代および未来の可能性を喚起させる作品

〜新たな技術、制作方法、異文化との交流、変容するアートのかたちの模索

※ 展覧会およびコレクションの詳細は2019年秋頃の発表を予定

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