2019年カンヌ国際映画祭で発表、上映後20分にも及ぶスタンディングオベーションが止まらないほどの大喝采を浴びたクロード・ルルーシュ監督『Les plus belles années d'une vie(原題)』の邦題が『男と女 人生最良の日々』として、2020年1月についに日本公開されることが決定しました!

画像1: (C)2019 – Davis Films – Les Films 13

(C)2019 – Davis Films – Les Films 13

本作は1966年に制作、不朽の愛の名作として根強いファンを世界中に持つ『男と女』の主人公2人の愛の53年後を描いた物語。カンヌ国際映画祭で最高賞〝パルムドール″を、そして米アカデミー賞®で最優秀外国語映画賞を受賞した『男と女』の53年後に、当時と同じ俳優・同じ役柄で紡いだ愛の奇跡を描き出したストーリーです。

元レーシング・ドライバーの男、ジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、今は老人ホームに暮らし、かつての記憶を失いかけている。彼の息子は父親を助けるために、父がずっと追い求めている女性アンヌ(アヌーク・エーメ)を探す決心をする。
果たしてアンヌは、ジャン・ルイと再会し、2人の物語をまたあの場所から始めることできるのか…。

当時まだ無名だった29歳のクロード・ルルーシュ監督が描いた、“妻に自殺された男と夫を事故で亡くした女”の出会いと微妙な恋の心情を描いた『男と女』は、今でも“大人の恋愛映画の傑作”と誉れ高い作品。
53年経っても全く色褪せることないこの美しい物語から続く二人の人生を描いた本作は観る人全ての心を打ち、2018年に他界した作曲家フランシス・レイのあの名曲が本作でももちろん随所に散りばめられ、その気分を否応なしに盛り上げます。

画像2: (C)2019 – Davis Films – Les Films 13

(C)2019 – Davis Films – Les Films 13

この度開催された「フランス映画祭 2019 横浜」(6/20-23)の団長として13年ぶりに来日したクロード・ルルーシュ監督。
6/21(金)には『男と女 人生最良の日々』を日本でプレミア上映、女優の岸惠子さんと登壇し、トークを実施。

岸さんがパリに暮らしていた際にはクロード・ルルーシュ監督のオフィスの向かいに住んでいたこともあり、その試写室で第一作目の『男と女』ほか多くの彼の作品を鑑賞した想い出を語ったほか、すでに最新作『男と女 人生最良の日々』を鑑賞した岸さんは、「ひどく感動した。53年たったジャン=ルイ・トランティニャンの顔が大きく映し出されたとき、こういう映画ができるフランスがうらやましい、こういう文化的土壌は日本にはないなと思った」と感動を述べました。

監督からは「今日ここに来られたことを嬉しく思います。53歳若返ったような気がします。なぜなら、53年前に『男と女』を持って来日し、そして53年後にその映画のエピローグをもって日本に来ることは想像もしませんでした。この映画を見て頂けたら、私にとってどれほど重要なものか分かって頂けると思います。同じ監督が、同じ俳優を使って、53年後にその後のストーリーを撮るということは、映画史上ないことです。」と、今回の来日に対する感動を語ったほか「本作は『男と女』をすでに見た人に向けて作られた映画ではありますが、まだ一度も『男と女』を見ていない人にもわかるように構成しました。
テスト上映を何回もしましたが、年老いた人も若い人も同じようにこの映画を楽しんでくれた。
この映画は見る人の年齢を選ばないのです。まだ『男と女』を見てない方にも是非ご覧頂きたい」と
温かい笑顔とともに語り、感情は大きな拍手に包まれた。

翌6/22(土)には本映画祭の企画の一環として早稲田大学にてマスタークラスを開催。
本作のタイトルを“人生最良の日々”と名付けた理由について、フランスの小説家、ビクトル・ユゴーの言葉「人生最良の日々はまだ生きられていない」から引用したことを明かし、その理由として「私はこれまで過去よりどんなに困難であっても、今生きている現在を愛し続けてきた」「未来はあまりにも大きな疑問符なため恐れてしまう。現在が一番単純明快であり、我々に属しているもの」と自身が20歳の時に感銘を受け、これまでの自分の人生を導いてくれたとても重要な言葉として紹介したほか、「私は全ての作品において、まず先に音楽を録音します。映像を作った後に音楽をあてる、ということはいたしません。それは作品の欠点を音楽で補う、ということになってしまうからです。私は音楽を主人公であるかのように扱います」「音楽は人間の非合理的な部分、つまり、感情に訴えかけます。例えば、脚本は人々の合理的な部分、知性に訴えかけますが、音楽は人の非合理的な部分、無意識を目覚めさせるものであり、私の映画はそうであってほしいと思っている」と、映画に対する音楽の使い方について、これまで他の映画人にも多大な影響を与えてきたルルーシュ監督ならではの、音楽に対する強いこだわりを語りました。

キャスティングについては「監督にとってとても重要な仕事」「“真実の香り”を捉えるために、私は脚本のセリフに重きをおかない」とその重要性を語り、『男と女』については「1人の男優と1人の女優のポートレートを撮るのではなく、1人の男と1人の女のポートレートを撮りたかったので、その役割が担える俳優としてジャン・ルイとアヌーク・エーメをキャスティングした」と当時を振り返りました。

自身の撮影現場に関しては「覚えたテキストを語って欲しくないから、事前に脚本を渡さない」
「いつもラストは決めないで撮影に入るのです。いい俳優であれば役割を増やすし、よくない俳優であれば減らす。
実人生でもいい人であれば過ごす時間が長くなるのと一緒ですね」とその理由を語り、
「その日の撮影で起きたことによって、毎晩翌日の脚本を書き換える」“人生=映画である”
との監督の言葉を実際に体現するような撮影手法を説明。

最後に監督は「私にとっては現在だけが重要、私の映画にメッセージはありませんが“人生は愛すべきだ”ということは伝えています」「見る人たちに必ず希望を与えたい。観客が生きたいと思える映画を撮りたい」また「いつでも大事なのは次の作品なので、現在一番大事なのは今準備
している50本目の作品」と、“現在が一番大事である”ことを信条とする監督らしい言葉で締め
くくりました。

画像: クロード・ルルーシュ監督

クロード・ルルーシュ監督

監督:クロード・ルルーシュ『男と女』『愛と哀しみのボレロ』『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』
出演:アヌーク・エーメ『男と女』『モンパルナスの灯』、ジャン=ルイ・トランティニャン『男と女』『愛、アムール』、スアド・アミドゥ、アントワーヌ・シレ

音楽:カロジェロ、フランシス・レイ『男と女』『ある愛の詩』
(C)2019 – Davis Films – Les Films 13
2019年/フランス/90分/フランス語 
宣伝プロデュース:サルーテ
配給:ツイン

2020 年1⽉全国公開決定

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