この度、上映シリーズ『肌蹴る光線 —あたらしい映画—』の 第 4 回開催が決定いたしました!

『肌蹴る光線 —あたらしい映画—』は、上映機会の少ない傑作映画を発掘し、広めることを目的 とした上映シリーズです。洋邦や、制作年を問わない柔軟な選定を目指し、季節に 1 回のペースで、 アップリンク渋谷を拠点に開催しています。
第 1 回にはビー・ガン監督(中国)による『凱里ブル ース』を、第 2 回は清原惟監督(日本)による『暁の石』『ひとつのバガテル』を、第 3 回はテレンス・ナンス監督(アメリカ)による『あまりにも単純化しすぎた彼女の美』を、それぞれ東京と京都で上映しました。

第 4 回の上映作品はジョナス・メカス監督
『Sleepless Nights Stories』と『幸せな人生からの拾遺集』

第 4 回の上映作品は今年の 1 月 23 日、惜しまれつつこの世を去ったジョナス・メカス監督による 2 作『Sleepless Nights Stories』(2011 年・114 分)と『幸せな人生からの拾遺集』(2012 年・68分)です。
また今回は『Frozen Film Frames』と題し、東京・京都でジョナス・メカスの写真作品展示も行います。

●『Sleepless Nights Stories』

『千夜一夜物語』から着想を得たという作品。ビョーク、ハーモニー・コリン、パティ・スミス、 オノ・ヨーコ、ルイ・ガレル、ケン・ジェイコブスらが登場したり、小林一茶、松尾芭蕉の言葉が 引用されたりするのも見どころの一つ。
メカスは同作について「わたしの話はすべて現実世界のことで『アラビアンナイト』とは異なるけれど、しかしどちらも、ルーティーン化した日々の暮らしから、ある時点でどこか別の場所へと迷いこむ」とコメントを残している。

画像1: 『Sleepless Nights Stories』 より

『Sleepless Nights Stories』 より

画像2: 『Sleepless Nights Stories』 より

『Sleepless Nights Stories』 より

画像3: 『Sleepless Nights Stories』 より

『Sleepless Nights Stories』 より

●『幸せな人生からの拾遺集』

原題は『Outtakes from the life of ahappy man』。主に 2000 年までのメカス作品で使われなかっ たシーンの数々で構成されている。また、それらに加えて、メカスがフィルムを編集する様子を映 した映像なども使用されている。15 歳の少女・ダイアンがメカス宛に送った手紙が度々抜粋され るほか、ウィリアム・バロウズ、ロバート・フランク、ケン・ジェイコブスらも登場。

※2 作どちらも、日々の暮らしを手持ちカメラで撮影し、その断片をつなぎあわせた、いわゆる 「日記映画」の手法で制作されています。

●メカスの写真作品と、今回の展示『Frozen Film Frames』について

元々「anthology film archives」の資金集めのために制作され始めたジョナス・メカスの写真作品 は、彼の映画のコマをチバクロームという現像方法で焼き付けたもので、3〜4コマのイメージが連なるようにして1つの作品となっています。アニエス・ベーが経営する画廊にて『静止した映画、祝福』という題で展示されたのち世界を回り、東京都写真美術館でも 1996年から 97年にかけて 『ジョナス・メカス作品展/静止した映画フィルム』という展示が開催されました。

今回は東京・ スタジオ35 分で 15点、京都・誠光社で8点の写真作品を紹介します。また、スタジオ35 分では 写真家・大森克己によるジョナス・メカスのポートレイトを 1 点展示予定です。※今回展示するすべてのメカス作品は購入可能となります。

画像1: 写真作品

写真作品

画像2: 写真作品

写真作品

ジョナス・メカス
1922 年生まれの映画監督・詩人。青年期までを故郷・リトアニアで過ごす。1944 年、ドイツ軍の追手から逃れるため弟と国外へ向かうもその後、強制労働収容所での生活、難民キャンプでの暮らしを経験する。1949 年、ニューヨークに移住。その翌年、中古のボレックスカメラを購入。言葉もわからないままに映像を撮り始め、のちに友人たち、植物、家族、街などを映した個人的な映像の断片をつなぎ合わせた「日記映画」のスタイルを確立した。2019 年 1 月 23 日逝去。

・企画者:井戸沼紀美
1992 年生まれ、都内在住。明治学院大学卒。
これまでに手掛けたイベントに『ジョナス・メカス とその日々をみつめて』(2014 年)、『ジョナス・メカス写真展+上映会』(2015年)がある。

『肌蹴る光線 —あたらしい映画—vol.4』

▼上映

・東京会場
場所:東京都 アップリンク渋谷
2019 年 3 月 10 日(日)
16:30~『Sleepless Nights Stories』上映
19:00~『幸せな人生からの拾遺集』
上映料金:各1,800円

・ 京都会場
場所:京都府 誠光社
2019 年 3 月 3 日(日)
19:00~『幸せな人生からの拾遺集』上映
2019 年 3 月 30 日(日)
19:00~『Sleepless Nights Stories』上映料金:各
1,500円(ドリンク別)

写真展『Frozen Film Frames』

・ 東京会場
場所:東京都 スタジオ35 分
2019 年 2 月 27日(水)~3 月 16日(土)
時間:18:00-23:00
定休日:日・月・火
東京都中野区上高田 5-47-8(西武新宿線「新井薬師」駅から徒歩3分)

・ 京都会場
場所:京都府 誠光社
2019 年 3 月 1 日(金)~15日(金)
時間:10:00-20:00
定休日:無休
京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町437
(京阪「神宮丸太町」駅から徒歩3分)

Twitter:https://twitter.com/hadakeru_kosen

・協力:ときの忘れもの、メカス日本日記の会、東京都写真美術館/恵比寿映像祭

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