不朽の名作『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』『最高の人生の見つけ方』などで知られる名匠ロブ・ライナー監督が、 最新監督・出演作『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』(3 月 29 日公開)の引っ提げ念願だった初来日をし、舞台挨拶付き試写会 イベントを行いました。

以下詳細レポートとなります。

■日程:1月31日(木) 18:30~19:00
■会場:スペースFS汐留(東京都港区東新橋1-1-16汐留FSビル3F)
■登壇者:ロブ・ライナー監督(71歳)、MC奥浜レイラ

監督生活35 年目にして初来日となったライナー監督は「ありがとう!コンニチワ!」と日本語で挨拶し登場。「日本に来るというチ ャンスにやっと恵まれました。私の監督作品の中で一番自分に近い作品が『スタンド・バイ・ミー』ですが、それが日本でヒットし、いまだに 愛されていることを知っています」とファンに感謝し会場を沸かせた。
2008 年に日本公開し、主演・吉永小百合で日本版リメイクも決 定している監督作『最高の人生の見つけ方』の原題『The Bucket List』にかけて「これで僕の“Bucket List”の中の“日本に来る” という項目にチェックを入れられたよ!」と満面の笑みだった。

画像1: ロブ・ライナー監督

ロブ・ライナー監督

『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』は、ウディ・ハレルソン、ジェームズ・マースデン、トミー・リー・ジョーンズ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジェ シカ・ビールら豪華演技派スター総出演で描く実録社会派ドラマ。イラク戦争突入前夜のアメリカを舞台に、政府の打ち出したイラク 侵攻の正当性に大手メディアが騙されていく中で、中堅新聞社ナイト・リッダーの記者ジョナサン・ランデー(ハレルソン)とウォーレン・ ストロベル(マースデン)がアメリカのウソを暴いていく姿を描く。

製作・監督・出演のライナー監督は「アメリカのイラク侵攻以来、この物語を映画にしたかった」と 2003 年から構想していた念願の企画だったと明かし 「嘘の情報を根拠に、イラク戦争という大惨事をアメリカが引き起こすとは信じられなかった。我々もどういうことが起こっているのかを分かっていたが、主流メディアは政府発表を垂れ流すばかり。真実を伝える努力を怠っていた」と怒り心頭。

そんな中、ドキュメンタリーで中堅新聞社ナイト・リッダーだけが政府の欺瞞という真実を伝え続けていたことを知り、「彼らの奮闘を手掛かりに、 物語を伝えられると思った」と映画化が本格的に始動したという。

ライナー監督は「この映画は警鐘を鳴らす作品」と表し「自由な報道なくして、民主主義は成立しません。メディアが真実を追求し、一般大衆がそれを 知らなければ再びイラク戦争のような惨事が起こる」と断言。“フェイクニュース”などの現代社会がはらむ問題を引き合いに出し「トラン プ大統領は“メディアは民衆の敵だ”というが、報道が真実を伝えられなければ独裁政治が生まれる。それを阻止するためには、一般市民が、何が今起きているのかを知らなければいけない。それでこそ民主主義だ」と熱弁した。

これまで、数々の名作・傑作を生み出してきたライナー監督。
映画を作る上での信念を聞かれると「人間をあるがままに捉えること、撮影現場では役者がリアルな演技ができるような雰囲気を作ることそして娯楽性を持たせることを大切にしている。それは観客に考えて感じてほしいから」と答え、名匠フランク・キャプラ監督の「観客の時間を無駄にするな」という格言を引き合いに出して「観客は人生という限られた時間の中で映画を観てくれるわけだから、何かを考えさせて、楽しませて、何かを持ち帰らせることを大切にしている」と 映画監督としての信条を明かした。

ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンが共演した映画『最高の人生の見つけ方』は今年、吉永小百合と天海祐希共演で日本 版リメイクが製作される。これについてライナー監督は「二人にはジャックとモーガンが楽しんでいたのと同じくらい楽しんでもらえれば、きっといい作品になるだろうね!」と期待し「女性2人の物語としてリメイクされ、さらにそれが日本の大スターと聞いて、素晴らしい企画だと思った。お互いの演技を楽しみながら作ってもらって、ジャックとモーガンが作り上げたような作品にしてほしい」とエールを送った。

画像2: ロブ・ライナー監督

ロブ・ライナー監督

最後に、この日は、節分が近いということで、ライナー監督が人生初の豆まきに 挑戦。「フクワウチ~」と升からマメをまいたライナー監督は「豆をゲットした人は手を挙げて!福を感じてもらえれば嬉しいね!」と日本の風習を満喫しつつ「映画を心から楽しんでほしい。時間の無駄にならないことを祈っているよ!」と本作をアピール した。

画像: 豆まきをするロブ・ライナー監督

豆まきをするロブ・ライナー監督

ロブ・ライナー監督『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』予告

画像: ロブ・ライナー監督『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』予告 youtu.be

ロブ・ライナー監督『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』予告

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[STORY]
アメリカ政府の巨大な嘘に立ち向かい、不屈の精神で真実を伝え続けた新聞記者たちの知られざる実話

2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領はサダム・フセイン政権を倒壊させようと「大量破壊兵器の保 持」を理由にイラク侵攻に踏み切ることを宣言。イラク戦争が始まろうとしていた。アメリカ中の記者たち が大統領の発言を信じ報道するなか、新聞社ナイト・リッダーの記者であるジョナサン・ランデー(ウデ ィ・ハレルソン)とウォーレン・ストロベル(ジェームズ・マースデン)はその発言に疑いを持ち真実を報道 するべく、情報元を掘り下げていく―。

出演:ウディ・ハレルソン、ジェームズ・マースデン、ジェシカ・ビール、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ロブ・ライナー、トミー・リー・ジョーンズ他
監督:ロブ・ライナー『スタンド・バイ・ミー』、『最高の人生の見つけ方』、『LBJ ケネディの意志を継いだ男』
2017/アメリカ/91 分/字幕翻訳:齋藤敦子/字幕監修:池上 彰/5.1ch/ビスタ/原題 SHOCK AND AWE
© 2017 SHOCK AND AWE PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
配給:ツイン

3 月 29 日(金)より TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー

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