ジャパン・ソサエティー(JS)では、2018年7月19日(木)から7月29日(日)にわたり、毎年恒例夏の映画祭、第12回『JAPAN CUTS ~ジャパン・カッツ!』を全作英語字幕つきで開催します。

今年で12回目を迎えるジャパン・カッツ!では最新長編ヒット作品から注目のインディーズ作品、ドキュメンタリー、実験映像、短編作品、そして歴代名作のリマスター版を含む、計28本の長編作品と9本の短編作品を一挙に上映!

オープニング作品は、シンガポール、日本、フランスの合作による『ラーメン・テー』。
シンガポールの巨匠・エリック・クー監督と俳優・斎藤工をゲストに迎え、上映後にはオープニング・パーティーを開催します。
注目のセンターピース上映作品には、山崎努と樹木希林の超豪華ダブル主演と沖田修一監督による『モリのいる場所』を上映。
その他には、近代日本映画の大御所黒沢清監督による『予兆 散歩する侵略者 劇場版』、北野武監督・主演による『アウトレイジ』シリーズの最終作『アウトレイジ 最終章』など話題の最新作品を上映します。
ドキュメンタリー映画では、『ゆきゆきて、神軍』(1987年) の鬼才・原一男監督の待望の新作『ニッポン国VS泉南石綿村』や第30回東京国際映画祭でドキュメンタリー作品として初の日本映画映画スプラッシュ作品賞に選ばれた戸田ひかる監督の『Of Love & Law』も上映します。
本映画祭の最後を飾るのは、第91回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画監督賞、第72回毎日映画コンクールで日本映画大賞を受賞した大林宣彦監督の『花筐/HANAGATAMI』です。
今年もさまざまなジャンルで幅広い年齢層を対象とした最新の日本映画を本映画祭史上最多数である20人のゲストを迎えてお届けします。一度見逃したら、ニューヨークではなかなか大画面で観る事が出来ない作品ばかりです。

ゲストは、俳優陣では、個性派として知られ55年以上に渡り多くの映画、テレビドラマで活躍し、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ数多くの賞を受賞している樹木希林や映画、テレビドラマ、舞台と中核を担う俳優として活躍をしている斎藤工や窪塚俊介などが登壇します。

監督陣では、 オープニングを飾る『ラーメン・テー』のエリック・クー監督、原一男監督や脚本家、ゲーム制作者としても活躍をしている佐藤信介監督などが登壇します。

JSで、7年前から日本映画界に貢献をしている監督や俳優の功績を称える「CUT ABOVE(カット・アバブ)」賞を設けており、今年の「CUT ABOVE賞for Outstanding Performance in Film」は、樹木希林に贈られます。

樹木希林 ( 『モリのいる場所』『歩いても 歩いても』)
第7回「CUT ABOVE(カット・アバブ)賞for Outstanding Performance in Film」受賞1961年に文学座入団。1964年に森繁久彌主演のTV ドラマ『七人の孫』にレギュラー出演し、一躍人気を博す。1974年に放送されたTV ドラマ『寺内貫太郎一家』で実年齢30代前半にして小林亜星が演じた貫太郎の母という老人役を演じたり、共演した郷ひろみとのデュエット曲もヒットしたホームドラマ『ムー一族』に出演するなど、お茶の間の人気者となる。篠田正浩監督の『はなれ瞽女おりん』(1977年)や鈴木清順監督の『ピストルオペラ』(2001年)など日本の映画史に残る監督作品にも数多く出演。2008年に紫綬褒章を受賞。『わが母の記』(2012年)、『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』(2007年) で第31回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞、2014年には、旭日小綬章を受章。その他にも、『半落ち』(2004年)、『歩いても 歩いても』(2008年)、『悪人』(2010年)、『ツナグ』(2012年)、『そして父になる』(2013年))等、数多くのヒット作や話題作に出演し国民的女優として活躍中。最新出演作『万引き家族』がパルムドール賞を受賞。

JAPAN CUTS 2018予告

画像: JAPAN CUTS 2018 | Festival of New Japanese Film youtu.be

JAPAN CUTS 2018 | Festival of New Japanese Film

youtu.be

ジャパン・カッツ!特別イベント・特別ゲスト

7月19日(木) 『ラーメン・テー』(午後7時上映) エリック・クー監督と俳優・斎藤工による舞台挨拶及び質疑応答。上映後にオープニング・ナイト・パーティーを開催!
7月20日(金) 『Of Love & Law』(午後6時30分上映) 戸田ひかる監督による舞台挨拶及び質疑応答。
『blank13』(午後9時15分上映) 齊藤工監督による舞台挨拶及び質疑応答。
7月21日(土) 『ひかりのたび』(午後2時30分上映) 澤田サンダー監督、俳優・高川裕也とプロデューサー・木滝和幸による舞台挨拶及び質疑応答。
『僕の帰る場所』(午後7時30分上映) 藤元明緒監督による舞台挨拶及び質疑応答。
7月22日(日) 『あの優しさへ』(午後2時15分上映) 小田香監督による舞台挨拶及び質疑応答。
『ニッポン国VS泉南石綿』(午後6時45分上映) 原一男監督、プロデューサー・小林佐智子による舞台挨拶及び質疑応答。
7月25日(水) 『クシナ』(午後6時30分上映) 速水萌巴監督と女優・廣田朋菜による舞台挨拶及び質疑応答。
7月26日(木) 『モリのいる場所』 (午後7時上映) 女優・樹木希林による舞台挨拶・質疑応答及び「CUT ABOVE(カット・アバブ)賞for Outstanding Performance in Film」授賞式。
上映後にパーティーを開催!
7月27日(金) 『歩いても 歩いても』(午後6時30分上映)女優・樹木希林による舞台挨拶『EXPERIMENTAL SPOTLIGHT』(午後9時上映) 
吉開菜央監督、鈴木洋平監督、女優・柳英里紗による舞台挨拶及び質疑応答。
7月28日(土) 『犬猿』(午後2時30分上映) 田恵輔監督による舞台挨拶及び質疑応答。『BLEACH』(午後7時45分上映) 佐藤信介監督による舞台挨拶及び質疑応答。
7月29日(日) 『あみこ』(午後2時45分上映) 山中瑶子監督による舞台挨拶及び質疑応答による舞台挨拶及び質疑応答。
『花筐/HANAGATAMI』(午後7時上映) 俳優・窪塚俊介による舞台挨拶及び質疑応答による舞台挨拶及び質疑応答。

*チケット・インフォメーション*
入場料: 一般 15ドル/ 学生・シニア 12ドル/ 会員 10ドル 
* 7月19日(木)&7月26日(木) ソフトドリンク・ワイン・ビール飲み放題とおつまみつきのアフター・パーティー付き上映会: 一般 21ドル/ 学生・シニア 18ドル/ 会員 16ドル (映画のみのチケットはありません)
特別割引: 3作品以上購入で各券が2ドルずつ割引!
3作品以上ご購入頂いた場合には、チケット一枚につき2ドルの割引が適用されます。

(注)この特別割引は、7月19日(木)『ラーメン・テー』と7月26日(木)『モリのいる場所』の上映会には適用されません。

オール・アクセス・パス:本映画祭開催中、全ての上映会に入場できるパス。
一般 350ドル/ 学生・シニア 270ドル/ 会員 215ドル
会場: JS (333 E. 47th St., between 1st and 2nd Avenues)

チケット購入・お問い合わせ: ボックス・オフィス 212-715-1258
(月曜~金曜 午前11時~午後7時/土日(映画祭開催中のみ) 午前11時~午後5時) または オンラインwww.japansociety.org

*JSは7月4日(水)は、閉館しており、ボックス・オフィスでのチケット購入ができないことをご了承下さい。

チケット発行手数料
オンライン:チケット一枚につき1ドル
電話:チケットの枚数に関わらず、注文1回につき3ドル
ボックス・オフィス:手数料なし

(注)JS会員価格でのチケット購入の際には会員IDの提示が必要です。特別な場合を除き、会員は1回につき2枚まで特別割引価格でチケット購入ができます。すべてのチケットの払い戻し・交換はできません。
*詳しくはhttp://www.japansociety.org/japancuts をご覧ください。上映作品のタイトルおよび上映開始時刻は予告なしに変更されることがありますのでご了承ください。

【上映スケジュール&作品紹介】
 *以下、上映順・全作品英語字幕つき

『ラーメン・テー』 Ramen Shop|北米初公開|

7月19日 木曜日 午後7時
*オープニング作品
*エリック・クー監督と俳優・斎藤工による舞台挨拶及び質疑応答
*上映後にオープニング・ナイト・パーティーを開催

画像: © Zhao Wei Films / Wild Orange Artists

© Zhao Wei Films / Wild Orange Artists

シンガポールのソウルフードのひとつである骨付き豚肉などを煮込んだ肉骨茶(バクテー)と日本のラーメンを軸に、シンガポールと日本を繋ぐ家族の姿を描いた物語。高崎市のラーメン店で働く真人(斎藤工)は急死した父の遺品から幼いころに亡くなったシンガポール人の母の写真を見つける。両親が歩んできた道を辿るべく、真人はシンガポールへと旅立つ…。世界三大映画祭への招待経験もあり、シンガポールを代表する映画監督エリック・クーによるシンガポール・日本・フランスの共同製作。第68回ベルリン国際映画祭キュリナリー・シネマ(料理に関する作品)部門正式招待作品。

2018年|89分|DCP | 
監督・エリック・クー
出演・斎藤工 松田聖子 マーク・リー ジャネット・アウ、伊原剛志 別所哲也

『Of Love & Law』 東海岸初公開|

7月20日 金曜日 午後6時30分
*戸田ひかる監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © Nanmori Films

© Nanmori Films

南和行と吉田昌史は、大阪の下町で一緒に法律事務所を営む弁護士でプライベートでもパートナー。出会って15年、公私ともにパートナーの二人は、同性婚が認められていない日本では、法律上ではただの他人である。そんな彼らのもとにやってくるのは、大きな体制や組織、古い「常識」の枠から外れている弱者と呼ばれる人たちの案件。3年に渡って2人を追った戸田監督が描いたのは、愛に溢れた暮らしと、2人が取り組む様々な裁判や法律相談。その中には多くの生きにくさと向き合う人々が登場する。監督自身、オランダとイギリスで暮らした経験を元に、日・英他の国際共同製作の下、外から見た日本の現代社会をとらえている。2017年第30回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門で作品賞を受賞。

2017年|94分|DCP | 
監督・戸田ひかる
出演・南 和行 吉田昌史 南 ヤヱ カズマ ろくでなし子

『blank13』|ニューヨーク初公開|

7月20日 金曜日 午後9時15分
*齊藤工監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © 2017 ‘Blank 13’ Production Committee

© 2017 ‘Blank 13’ Production Committee

実話を基にした、俳優・斎藤工が「齊藤工」名義で臨んだ初長編監督作品。13年前に失踪した父(リリー・フランキーが余命三か月で見つかった。借金を残していった父に会おうともしない母(神野三鈴)と兄(斎藤工)。しかし、優しかった父の思い出が忘れられないコウジ(高橋一生)だけは入院先を訪れる。家族との溝が埋まらないまま、父はしばらくしてこの世を去ってしまう。葬儀の参列者から聞いた父のエピソードにより今までコウジの知らなかった父の姿が浮かび上がってくる。父との空白の13年間は埋まっていくのか―。日本国内外の映画祭で上映され、上海国際映画祭ではアジア新人賞部門で最優秀監督賞、ウラジオストク国際映画祭では最優秀男優賞をトリプル受賞(高橋一生、斎藤工、リリー・フランキー )するなど賞を獲得する。

2018年|70分|DCP | 
監督・齊藤工
出演・高橋一生 松岡茉優 斎藤工 リリー・フランキー

『バイオレンス・ボイジャ-』 Violence Voyager|米国初公開|

7月20日 金曜日 午後11時30分 *18歳以上対象

画像: © YOSHIMOTO KOGYO

© YOSHIMOTO KOGYO

紙に書いた絵を切り抜き、割りばしに貼り付け、人形劇のように動かして撮影するという原始的な技法を用いて作成された、長編“劇メーション”映画。監督自身がイラスト・台本・撮影・編集のすべてを手掛け、完成までに3年以上も費やしたという力作。日本の山奥に住む、アメリカ人の少年ボビーと飼い猫のデレク、友人のあっくんは引っ越してしまった友人を訪ね村はずれの山に遊びに出かける。道中で、娯楽施設“バイオレンス・ボイジャー”と書かれた怪しい看板を発見した彼らは、その看板に惹かれてその施設を目指すことにしたのだが…ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭コンペティション部門にて審査員特別賞を受賞。

2018年|84分|DCP | 
監督・宇治茶
出演・悠木碧 田中直樹 藤田咲 田口トモロヲ

『洗骨』 Born Bone Born|北米初公開|

7月21日 土曜日 午後12時

画像: © 2018 'Senkotsu’ Production Committee

© 2018 'Senkotsu’ Production Committee

お笑いコンビ、ガレッジセールのゴリこと照屋年之が、2016年に自ら主演し製作した短編『born、bone、墓音。』を原案にした長編作品。東南アジアや沖縄県など多くの地域で昔行われていた、一度土葬または風葬を行った後に死者の骨を洗い、再度埋葬する「洗骨」という風習をテーマに描いている。沖縄の離島、栗国島に住んでいる新城家。母の洗骨のために長男・剛(筒井道隆)と長女・優子(水崎綾女)は、実家に一人で暮らす父・信綱(奥田瑛二)のもとに帰郷する。それぞれが悩みや思いを抱え、一見バラバラになったかに思えた新城家は、家族が一つになる儀式、洗骨を迎えるが・・・。第40回モスクワ国際映画祭公式招待作品。

2018年|111分|DCP | 
監督・照屋年之
出演・奥田瑛二 筒井道隆 水崎綾女 大島蓉子

『ひかりのたび』 Dream of Illumination|海外初公開|

7月21日 土曜日 午後2時30分
*澤田サンダー監督、俳優・高川裕也とプロデューサー・木滝和幸による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © 2017 ‘Dream of Illumination’ Production Committee

© 2017 ‘Dream of Illumination’ Production Committee

2007年に絵本『幼なじみのバッキー』を発表し、岡本太郎現代芸術賞入選の経歴を持つ、澤田サンダー監督の商業映画初監督作品。とある地方都市で不動産業を営む植田(高川裕也)は、冷酷非情な不動産ブローカーとして暗躍していた。高校生3年生の娘・奈々(志田彩良)は、父が荒らしたその町に愛着をもち、これからも住み続けたいと思っていた。父と娘の葛藤、不動産売買というテーマを巡って、モノの価値、さらには人間の本質的な真価を冷静に見極める怖さと危うさが描かれている。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017長編コンペティション部門に正式招待され、函館港イルミナシオン映画祭に出品。

2017年|91分|DCP | 
監督・澤田サンダー
出演・志田彩良 高川裕也 山田真歩 浜田晃 

『去年の冬、きみと別れ』 Last Winter, We Parted|北米初公開|

7月21日 土曜日 午後5時

画像: © 2018 ‘Last Winter, We Parted’ Film Partners

© 2018 ‘Last Winter, We Parted’ Film Partners

芥川賞作家・中村文則のサスペンス小説を岩田剛典主演で映画化。野心に燃えるルポライターの耶雲恭介(岩田剛典)は婚約者・百合子(山本美月)との結婚を間近に控え、スクープを狙うべく猟奇殺人事件の容疑者で天才写真家・木原坂雄大(斎藤工)に狙いを定めていた。かつて木原坂には、盲目の美女モデルが焼死した不可解な事件の容疑者として逮捕されたが、事故扱いとなり釈放されたという過去があった。事件か事故か―。耶雲は木原坂の真実を暴く本を出版すべく接近するが、気づかぬうちに木原坂の罠にハマっていってしまう…。映像化は不可能と言われた原作を、大胆な構成で描く。

2018年|118分|DCP | 
監督・瀧本智行
出演・岩田剛典 斎藤工 山本美月 北村一輝 浅見れいな

『僕の帰る場所』 Passage of Life|北米初公開|

7月21日 土曜日 午後7時30分
*藤元明緒監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © E.x.NK.K.

© E.x.NK.K.

在日ミャンマー人の幼い少年とその家族の実話をもとにした、日本・ミャンマー共同作品。藤元監督の初長編監督作品。祖国を離れて日本で暮らすミャンマー人一家。日本で育った兄弟は、母国語のミャンマー語ではなく日本語で会話し、自分は日本人という認識を持ち、他の友達と同じように学校に通い、両親と共に生活をしていた。そんなある日、一通の通知を受け取ったことをきっかけに息子二人を連れて母・ケイン(ケイン・ミャツ・トゥ)が、ミャンマーへ帰国することを決心する。実際に日本で暮らす演技経験のないミャンマー人をキャストに抜擢し、移民家族の日常と葛藤を描く。母国であるミャンマーと育った国である日本の狭間で奮闘する少年・カウン(カウン・ミャッ・トゥ)の感情をヒューマニズムとドキュメンタリータッチで優しく追う。第30回東京国際映画祭アジアにて未来部門作品賞と国際交流基金・アジアセンター特別賞のダブル受賞を果たす。

2017年|99分|DCP | 
監督・藤元明緒
出演・カウン・ミャッ・トゥ ケイン・ミャッ・トゥ アイセ テッ・ミャッ・ナイン

『夜は短し歩けよ乙女』 Night is Short, Walk on Girl |東海岸初公開|

7月21日 土曜日 午後10時15分

画像: © Tomihiko Morimi, KADOKAWA / NAKAME COMMITTEE

© Tomihiko Morimi, KADOKAWA / NAKAME COMMITTEE

アニメ『四畳半神話大系』のスタッフが再結集し、森見登美彦原作のファンタジー小説を劇場アニメーション化。後輩の黒髪の乙女(花澤香菜)に想いを寄せる、奥手で硬派な先輩(星野源)は、ある日、正式名称「なるべく彼女の目にとまる作戦」の頭文字を取った「ナカメ作戦」を決行する。偶然を装い黒髪の乙女に近づこうとする先輩の前に次々と立ちはだかる珍事件と全く先輩の思いに気づかない黒髪の乙女。先輩の思いはどこへ向かうのか・・・。『マインドゲーム』(2004年)の湯浅政明が独自の世界観で描き上げた、痛快恋愛コメディアニメ。第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、オタワ国際アニメーション映画祭長編部門グランプリを受賞。

2017年|93分|DCP| 
監督・湯浅政明
出演(声)・星野源 花澤香菜 神谷浩史 秋山竜次 

*冒頭に同時上映:短編 『DREAMLAND』|ニューヨーク初公開

『MODERN No.2』(2011年)がアヌシー国際アニメーション映画祭2012にて、日本人初となる最優秀映像音楽賞を受賞した水江監督による新アニメーション作品。そこに残された創造力がある限り、ドリームランドは決して完成しない…。荒廃したテーマパークをイメージの出発点に、テクノミュージックに乗せた幾何学図形が展開されるショートアニメーション。

2018年|5分|
監督・水江 未来

『噓八百』 We Make Antiques!|東海岸初公開|

7月22日 日曜日 午後12時

画像: © 2018 ‘We Make Antiques!’ Film Partners

© 2018 ‘We Make Antiques!’ Film Partners

「幻の利休の茶器」をめぐって繰り広げられる騙し合いを軽妙に描いた痛快なコメディドラマ。舞台は千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・堺。目利きは良いが大物狙いで空振り続きの古物商・小池則夫(中井貴一)と、腕は良いのに落ちぶれてしまった陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)は、大御所鑑定士に騙されたことをきっかけに「幻の利休の茶器」を仕立て上げ、一攫千金を狙うことを企む。しかし、そんな彼らの行動は、家族や仲間、文化庁までも巻き込む大騒動へと発展していく…。『百円の恋』(2014年)で2016年日本アカデミー賞優秀作品賞と、最優秀脚本賞受賞という快挙を成し遂げたコンビ、武正晴監督と脚本家・足立紳が再びタッグを組む。

2018年|110分|DCP| 
監督・武正晴
出演・中井貴一 佐々木蔵之介 友近 森川葵

『あの優しさへ』 Toward a Common Tenderness|北米初公開|

7月22日 日曜日 午後2時15分
*小田香監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: 『あの優しさへ』 Toward a Common Tenderness|北米初公開|

サラエボの炭鉱を撮影した『鉱 ARAGANE』(2015)で山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞受賞など独自の視点でドキュメンタリー映画を制作する小田監督がおくる新作はパーソナル・ドキュメンタリー。小田監督の生まれ故郷である日本で撮影した私的な映像とアートシネマ界の巨匠・タル・ベーラ監督がサラエボで開いたフィルムスクールで学んだ3年間の授業の中で撮影した未使用のフッテージを使用し、性の問題を抱える人々、国境を越えての対話、貧しさや労働についてなど、力強いカメラワークとともにドキュメンタリー映画の本質を問う。ライプツィヒ国際ドキュメンタリー映画祭で上映されるなど、海外でも反響を呼んでいる。

2017年|63分|DCP | 
監督・小田香

『彼女の人生は間違いじゃない』 Side Job.|米国初公開|

7月22日 日曜日 午後4時15分 *18歳以上対象

画像: © 2017 ‘Side Job.’ Film Partners

© 2017 ‘Side Job.’ Film Partners

『さよなら歌舞伎町』(2015年)『ヴァイブレータ』(2003年)の廣木隆一監督が、東日本大震災をきっかけに出身地でもある福島に暮らす人びとを描いた処女小説を自ら監督し映画化。福島の仮設住宅で父と2人で暮らすみゆき(瀧内公美)は市役所に勤務しながら、週末は高速バスで渋谷に向かい、デリヘルのアルバイトをしている。父には東京の英会話教室に通っていると嘘をついている彼女は、月曜になるとまたいつもの市役所勤めの日常へと戻っていく。福島と渋谷、ふたつの都市を行き来する日々の繰り返しからみゆきが見たものは…。みゆきと、彼女を取り巻く人々がもがきながらも光を探し続ける姿が描かれる。

2017年|119分|DCP | 
監督・廣木隆一
出演・瀧内公美 光石研 高良健吾 柄本時生 

『ニッポン国VS泉南石綿村』 Sennan Asbestos Disaster|北米初公開|

7月22日 日曜日 午後6時45分
*原一男監督、プロデューサー・小林佐智子による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © Shisso Production

© Shisso Production

大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者たちが国を相手に起こした訴訟の行く末を記録したドキュメンタリー作品。明治時代から石綿(アスベスト)産業が盛んだった大阪・泉南地域。国は70年前から石綿の健康被害を把握していたにもかかわらず対策を怠っていたとして、2006年、石綿工場の元従業員や近隣住民たちが国を相手取って「大阪・泉南アスベスト国賠訴訟」を起こす。『ゆきゆきて、神軍』の原一男監督が8年間に渡って裁判闘争や原告たちの人間模様を記録したもの。2017年釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭2017で市民賞を受賞、また、2017年東京フィルメックスにて観客賞を受賞。

2017年|215分|DCP |
監督・原一男

『予兆 散歩する侵略者 劇場版』 YOCHO (Foreboding)|米国初公開|

7月24日 火曜日 午後6時30分

画像: © ‘Yocho’ Project Partners

© ‘Yocho’ Project Partners

劇団「イキウメ」の舞台を鬼才・黒沢清監督によって映画化した『散歩する侵略者』のアナザーストーリー。「家に幽霊がいる」と話す同僚・浅川みゆき(岸井ゆきの)の精神状態を心配した山際悦子(夏帆)は、夫の辰雄(染谷将太)が勤める病院の心療内科へみゆきを連れて行く。診察の結果、みゆきには「家族」という概念が欠落していることがわかる。そんなある日、悦子は辰雄に病院で紹介された新任の外科医・真壁(東出昌大)から「地球を侵略しに来た」と告げられる。本当なのか冗談なのか、悦子の周りでは次々と異変が起こり始める…。

2017年|140分|DCP | 
監督・黒沢清
出演・夏帆 染谷将太 東出昌大 中村映里子 大杉漣

『娼年』 Call Boy|北米初公開|

7月24日 火曜日 午後9時15分 *18歳以上対象

画像: © Ira Ishida / Shueisha · 2017 ‘Call Boy’ Production Committee

© Ira Ishida / Shueisha · 2017 ‘Call Boy’ Production Committee

ベストセラー作家・石田衣良の人気小説『娼年』を2016年に舞台化し話題を呼んだ三浦大輔監督、主演・松坂桃李が再びタッグを組んで映画化。日々、無気力な生活を送る大学生、森中領(松坂桃李)は、バーでのバイトに明け暮れていた。領が働くバーに現れたボーイズクラブのオーナー、静香(真飛聖)は、「女性なんてつまらない」と語る領にボーイズクラブに入る為の試験を受けさせる。合格した領は、“娼夫・リョウ”として働くこととなる。初めは戸惑うリョウであったが、徐々に女性の奥底に隠れている欲望や、それぞれの女性が抱えている問題に気づき、それを次々と開放していく。友人に住む世界が違うと言われながらも、仕事を通じて人と、そして自身が抱える過去と向き合い、リョウは成長していく…。

2018年|119分|DCP | 
監督・三浦大輔
出演・松坂桃李 真飛聖 冨手麻妙 桜井ユキ 猪塚健太 

『クシナ』KUSHINA, what will you be|海外初公開|

7月25日 水曜日 午後6時30分
*速水萌巴監督と女優・廣田朋菜による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © ATELIER KUSHINA

© ATELIER KUSHINA

第13回大阪アジアン映画祭インディー・フォーラム部門にてJAPAN CUTS Awardを受賞。女性だけが暮らす村に生きる3世代の親子の姿を描いたヒューマンドラマ。深い山奥で世俗と決別した女たちが村を構成し、大麻を収穫し、食事を取り、床につくというミニマルな生活を送っていた。そこで暮らす鹿宮(廣田朋菜)は村長である鬼熊(小野みゆき)と娘の奇稲(佐竹郁美)とともに生活していた。ある日、人類学者の蒼子(稲本弥生)と助手の恵太(小沼傑)が助けを求めて村へやってくる。鬼熊は唯一の男である恵太も山を下る準備が整うまでの間、滞在させることにするが・・・。全く異なる文化的背景で暮らしてきた両者の関係を緊張感ある映像で描く。

2018年|68分|Blu-ray | 
監督・速水萌巴
出演・小野みゆき 廣田朋菜 稲本弥生 佐竹郁美

『光』 Radiance|ニューヨーク初公開|

7月25日 水曜日 午後8時45分

© 2017 ‘Radiance’ Film Partners / Kinoshita, Commes des Cinemas, Kumie

『殯の森』(2007年)でのカンヌ国際映画祭グランプリ(審査員特別賞)受賞から10年、河瀨直美監督が描き出す珠玉のラブストーリー。視覚障がい者向けの映画の音声ガイドを制作する美佐子(水崎綾女)は仕事をきっかけに視力を失いかけている弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出会う。ある日、美佐子は、雅哉が撮った夕日の写真に心を揺れ動かされ、いつかその場所に連れて行って欲しいと願う。弱っていく視力とカメラとの間で葛藤する雅哉を見ているうちに美佐子の中で徐々に何かが変わり始めていく 。第70回カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞を受賞。

2017年|102分|DCP | 
監督・河瀨直美
出演・永瀬正敏 水崎綾女 神野三鈴 小市慢太郎

*冒頭に同時上映:短編 『みずのきれいな湖に』 Across the water |世界初公開|

水の中で揺れ動くヒトのかたち、柔らかな生地の質感。そして、霧がかった中で揺れ動くヒトのかたち、柔らかな生地の質感。きらきらとした水中での映像や、画面の真ん中を横に割って表現する水の中と外の描写、優しいピンクと紫の色合いが特徴的な短編作品。

2018年|9分|DCP | 
監督・吉開菜央

『モリのいる場所』 Mori, the Artist's Habitat|北米初公開|

7月26日 木曜日 午後7時
*女優・樹木希林による舞台挨拶及び質疑応答
* CUT ABOVE 賞for Outstanding Performance in Film 授賞式&上映会後にパーティーを開催

画像: © 2017 ‘Mori, The Artist’s Habitat’ Production Committee

© 2017 ‘Mori, The Artist’s Habitat’ Production Committee

共にベテランの山﨑努と樹木希林が初共演し、伝説の画家・熊谷守一(通称モリ)夫婦を演じる。よく生き、よく描き、生きとし生けるものを愛し、30年もの間、ほとんど家の外へ出ることなく庭の生命を観察し描き続けたというモリのエピソードを元に、昭和49年のある夏の一日のモリ(山﨑努)と妻・秀子(樹木希林)を温かく、ユーモラスに描いた作品。今日もまた、いつものように、熊谷家の茶の間はモリを撮りにくる若い写真家や看板を描いてもらおうとする温泉旅館の主人から、そして隣人の夫婦まで、老若男女問わず集ってくる。

2018年|99分|DCP
監督・沖田修一
出演・山﨑努 樹木希林 加瀬亮 吉村界人 光石研

『歩いても 歩いても』 Still Walking|

7月27日 金曜日 午後6時30分
*10周年記念上映会
*女優・樹木希林による舞台挨拶

画像: © IFC Films

© IFC Films

『誰も知らない』(2004年)『そして父になる』(2013年)などのヒット作を送り出し、そして今年、最新作『万引き家族』で21年ぶりに日本映画として第71回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞し話題の是枝裕和監督が描く、2008年製作のホームドラマ。15年前に亡くなった長男の命日を機に集まった横山家。子連れで再婚した妻(夏川結衣)と、その息子を連れて帰郷した次男の良多(阿部寛)、姉のちなみ(YOU)、母・とし子(樹木希林)と父・恭平(原田芳雄)。長男を失う、ということを通じて得た経験によって家族それぞれが抱く様々な感情を描いている。本作は本年のCUT ABOVE賞受賞者であり特別ゲストの樹木希林と是枝監督の初のタッグ作品でもある。

2008年|114分|35mm | 
監督・是枝裕和
出演・阿部寛、夏川結衣、YOU、樹木希林、原田芳雄

『EXPERIMENTAL SPOTLIGHT(実験映像・スポットライト):実験映像特集~架空オーケストラと声のスピード~』

7月27日 金曜日 午後9時

*吉開菜央監督、鈴木洋平監督と女優・柳英里紗による舞台挨拶及び質疑応答

人間が発する声は、映像の中で素材化し新しい表情を見せる。言葉と音の曖昧な発声、吐息の構図、風に乗った口笛、夜通し聞こえる叫び声・・・。本作品集では映像と合わせて出現する様々な「口から出る音」に注目し、映像のみならず、アート界でも大活躍中の新星若手実験映像作家による5作品を紹介。トータル上映時間は、約87分。

『えーん』 WAAAH|ニューヨーク初公開|

画像: © Sawako Kabuki

© Sawako Kabuki

サンダンス映画祭入選やSXSW審査員特別賞受賞、世界最大規模のアニメーション映画祭のひとつであるアヌシー国際アニメーション映画祭では学生部門で日本人初の受賞をするなど、国内外20カ国以上の映画祭でノミネート、受賞歴がある冠木佐和子監督の新作。赤ん坊の泣き声と今までに感じたことのないフラストレーションを冠木監督自身の手書きイラストに乗せてシンクロさせたアニメーション作品。

2018年|1分|DCP | 
監督・冠木佐和子

『Bivalvia: Act I』|米国初公開|

双殻綱(二枚貝)という意味のBivalvia。ある事物が他の土地へと伝播し、その過程で生じる変容や誤訳を伴いながら根付いていく物語に大きな関心を寄せている荒木悠監督が第一幕のモチーフに選んだのは牡蠣。貝の中身ではなく殻(周辺)に焦点を当て、歴史的事実をふんだんに盛り込み、カラオケを用いるなど、新しい表現方法を使用している。

2017年|20分|DCP | 
監督・荒木悠

『静坐社』 Breathing House|世界初公開|

第19回文化庁メディア芸術祭新人賞を『ほったまるびより』(2015年)で受賞した吉開菜央 監督の新作。大正時代に流行した健康法「岡田式静坐法」を広めていた本拠地が京都にあり、その由緒ある家「静坐社」が取り壊されていく様子を記録撮影した作品。静かに座ることで、みえてくるもの、きこえてくるものはなにか。

2017年|12分|DCP | 
監督・吉開菜央

『風にのるはなし』 Stories floating on the wind|世界初公開|

画像: © Nao Yoshigai

© Nao Yoshigai

2013年に制作した『自転車乗りの少女』をリメイクした作品。海沿いの道を自転車で走る少女、野菜、学校、公園…。優しくも生き生きとした映像と、色使いが駆使された温かい作品。

2018年|9分|DCP | 
監督・吉開菜央
出演・前田エマ

『YEAH』|北米初公開|

画像: © Yohei Suzuki

© Yohei Suzuki

水戸在住の鈴木洋平監督が女優・柳英里紗と水戸で何かを一緒に作ろう、という事でタッグを組んだ作品。ニューヨークのNew Directors/New Films招待作品でもある前作『丸』(2015年)の制作スタッフと、水戸で新たに知り合った人たちの強力なバックアップの元に完成した異色作品。水戸のとある寂れた団地、そこに住んでいるらしい女の子がひとり。彼女は恋人と称する謎のマネキンを抱えている。そんな不思議な女の子が、帰る家がわからなくなり、団地をさまよう…

2018年|45分|DCP | 
監督・鈴木洋平
出演・柳英里紗 廣田朋菜

『変態家族 兄貴の嫁さん』 Abnormal Family|北米初公開| 

7月27日 金曜日 午後11時30分 *18歳以上対象

画像: © 2018 KOKUEI RAPID EYE MOVIES

© 2018 KOKUEI RAPID EYE MOVIES

『Shall we dance』、『シコふんじゃった。』の周防正行監督のデビュー作品。間宮家の長男・幸一(下元史郎)と結婚した百合子(風かおる)は、夫の父や姉妹が暮らす実家で同居生活を始める。バーのママに夢中になる幸一、風俗で働き始める幸一の姉・秋子(山地美貴)など問題だらけの間宮家を支えていこうとする百合子であったが・・・。ピンク映画でありながら、小津安二郎監督へのオマージュ作品ということで、ストーリ展開や、淡々としたセリフ回し、ローアングルショットなど、小津調で仕上げられた作品は独特な雰囲気に包まれている。4Kデジタル・リマスター版上映。

1984年|63分|DCP | 
監督・周防正行
出演・風かおる、山地美貴、麻生うさぎ、大杉漣、下元史朗

『勝手にふるえてろ』 Tremble All You Want|米国初公開|

7月28日 土曜日 午後12時

画像: © 2017 ‘Tremble All You Want’ Production Committee

© 2017 ‘Tremble All You Want’ Production Committee

中学の同級生、イチ(北村匠海)に10年間片思い中のヨシカ(松岡茉優)は生まれてから24年間彼氏ナシ。ところがある日突然、会社の同僚、通称、二(渡辺大知)から告白を受ける。初めての告白に心躍るヨシカであったが、どうしても二に心惹かれない。イチを忘れられないヨシカは思い切って、中学校の同窓会を企画する。再会し再び燃え上がるイチへの思い。しかし彼はヨシカの名前すら知らなかった…。 “脳内彼氏”と“リアル彼氏”との間で揺れ動く、恋愛ド素人なOLの恋心をテンポよく描いた恋愛ラブコメディ。芥川賞作家の綿矢りさによる同名小説の映画化。第30回東京国際映画祭コンペティション部門観客賞受賞。

2017年|117分|DCP | 
監督・大九明子
出演・松岡茉優 渡辺大知 石橋杏奈 北村匠海

『犬猿』 Thicker than Water|北米初公開|

7月28日 土曜日 午後2時30分
*監督・吉田恵輔による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © 2018 ‘Thicker Than Water’ Production Committee

© 2018 ‘Thicker Than Water’ Production Committee

地方都市に暮らす、性格がまるで正反対な兄弟と姉妹という4人の男女の運命が交錯していくさまを描く。真面目な営業マンの金山和成(窪田正孝)は刑務所から出てきたばかりで、問題ばかり起こす兄・卓司(新井浩文)をよく思っていない。その和成に思いを寄せる、幾野由利亜(江上敬子)は、容姿は悪いが稼業を切り盛りする働き者。一方、その妹・真子(筧美和子)は美人だけど容量が悪く、稼業を手伝いながらも、芸能活動をしている。ある時、そんな彼らの関係に変化が訪れる…。似てないようでどこか似ている、羨ましかったり、憎かったり、でも愛おしい。そんな兄弟・姉妹の複雑な関係、渦巻く感情が面白おかしく描かれたヒューマンドラマ。

2018年|103分|Blu-ray | 
監督・吉田恵輔
出演・窪田正孝 新井浩文 江上敬子 筧美和子

『アウトレイジ 最終章 』 Outrage Coda|ニューヨーク初公開|

7月28日 土曜日 午後5時15分 *18歳以上対象

画像: © 2017 ‘Outrage Coda’ Production Committee

© 2017 ‘Outrage Coda’ Production Committee

北野武監督・主演で裏社会に生きる男たちの抗争を壮絶に描いたバイオレンス映画『アウトレイジ』シリーズの3作目にして最終章。関東最大の山王会と関西の花菱会との巨大抗争後、韓国に渡った大友(ビートたけし)は日本と韓国を牛耳るフィクサー、張会長(金田時男)の下にいた。花菱会幹部の花田(ピエール瀧)は取引のために来た韓国でトラブルを起こして張会長の手下を殺してしまい、張グループと花菱会は一触即発の状態になる。これに激怒した大友は日本に戻り、過去を清算する好期をうかがっていた。第74回ベネチア国際映画祭においてクロージング上映。第30回日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎賞、第42回報知映画賞特別賞、第41回日本アカデミー賞最優秀音楽賞など受賞多数。

2017年|104分|DCP | 
監督・北野武
出演・ビートたけし 西田敏行 大森南朋 ピエール滝 松重豊

『BLEACH』|米国初公開|

7月28日 土曜日 午後7時45分

*佐藤信介監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © 2018 'BLEACH' Film Partners

© 2018 'BLEACH' Film Partners

久保帯人原作による大人気コミック『BLEACH』の実写映画化。高校生の黒崎一護(福士蒼汰)は、幽霊が見えるが、それ以外は普通の生活を送っていた。ある日突然、一護と家族は、巨大な悪霊の虚(ホロウ)に襲われ、それを救おうとしたために重傷を負った死神、朽木ルキア(杉咲花)は、瀕死の状態になる。絶望的な状況下でルキアは、一護に死神の力を分け与える。ルキアが回復するまでの間、一護は死神代行として虚から家族や仲間を守るため立ち挑んでゆく。監督は、『GANTZ』(2011年)や『デスノート Light up the NEW world』(2016年)、『アイアムヒーロー』(2016年)など、コミック原作の実写映画化で定評のある佐藤信介監督。『GANTZ』を制作した日本最高峰のCGチームが再結集して壮大でリアルな世界をつくりあげた迫力満点のバトルアクション大作。

2018年|108分|DCP | 
監督・佐藤信介
出演・福士蒼汰 杉咲花 吉沢亮 早乙女太一 MIYAVI

『幼な子われらに生まれ』 Dear Etranger|ニューヨーク初公開|

7月29日 日曜日 午後12時

画像: © 2017 ‘Dear Etranger’ Film Partners

© 2017 ‘Dear Etranger’ Film Partners

直木賞作家・重松清の同名小説を浅野忠信、田中麗奈主演で映画化したヒューマンドラマ。中年サラリーマンの信(浅野忠信)と妻の奈苗(田中麗奈)はバツイチ同士で再婚し、奈苗の連れ子である2人の娘と幸せに暮らしていた。しかし、奈苗の妊娠をきっかけに長女が父親としての信を否定し始め、実の父親・沢田(宮藤官九郎)に会いたいと言い始める。血のつながらない「つぎはぎ家族」が苦悩しながらも様々な出来事を乗り越え、少しずつ本当の家族になろうとしていく…。第42回報知映画賞監督賞・助演女優賞(田中麗奈)、第42回モントリオール世界映画祭審査員特別大賞など受賞。

2017年|127分|DCP | 
監督・三島有紀子
出演・浅野忠信 田中麗奈 宮藤官九郎 寺島しのぶ 水澤紳吾

『あみこ』 Amiko|米国初公開|

7月29日 日曜日 午後2時45分
* 山中瑶子監督による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © Yoko Yamanaka

© Yoko Yamanaka

女子高生あみこ(春原愛良)は、アオミ君(大下ヒロト)に対して崇拝に近い特別な感情を抱いていた。アオミ君と魂の会話をしたと思っていた日から一年が経ったある日、彼が突然家出をしてしまったという噂を耳にする。あみこの時に斜に構え、時に自虐的な脳内一人漫才が鮮やかに炸裂する!新しい才能の発見、紹介を目的とした自主製作映画コンペティション・PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2017において観客賞を受賞。山中瑤子監督にとって日本大学芸術学部映画学科を休学中の19歳の時に制作した本作が監督デビュー作。第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門の正式出品作品。

2017年|66分|DCP | 
監督・山中瑶子
出演・春原愛良、大下 ヒロト、峯尾麻衣子、長谷川愛悠

*冒頭に同時上映:短編 『なぎさ』 NAGISA |ニューヨーク初公開|

クラスメイトの文直(遠藤健慎)となぎさ(浅見姫香)。水泳の授業中のプールサイドでなぎさは文直に声をかける。文直は、そのやりとりを何度も思い出す。決して忘れられない青春の一ページを描いた、淡く切ない物語。

2017年|18分|DCP | 
監督・古川原壮志
出演・遠藤健慎、浅見姫香

『TOURISM』|海外初公開|

7月29日 日曜日 午後5時

画像: © 2018 DEEP END PICTURES Inc

© 2018 DEEP END PICTURES Inc

ニーナ(遠藤新菜)とスー(SUMIRE)は神奈川県大和市でルームシェアをしているルームメイト同士。ある日クジ引きで航空券を当てたニーナは、スーと一緒に初めての海外旅行先、シンガポールへと向かう。観光地をめぐる二人は大規模ショッピングモールや自撮り棒で記念撮影をする観光客の姿など、日本と似たような光景に少し落胆してしまう。そんな中、ニーナが携帯電話をなくしてしまい、スーとはぐれてしまう。各々に街をさまよう内に、従来の観光では知りえない街の風景や人の優しさ、そして食べ物など本来のシンガポールの文化に直面していく。昨年度の本映画祭にて前作『大和(カリフォルニア)』を上映した宮崎大祐監督の最新作。

2018年|77分|DCP | 
監督・宮崎大祐
出演・遠藤新菜、SUMIRE、柳喬之

『花筐/HANAGATAMI』 Hanagatami|米国初公開|

7月29日 日曜日 午後7時
*俳優・窪塚俊介による舞台挨拶及び質疑応答

画像: © Karatsu Film Partners PSC2017

© Karatsu Film Partners PSC2017

「映画化するのは終生の夢であった」と語る大林宣彦監督が40年間温めて遂に映画化した青春群像劇。原作は三島由紀夫がこの一冊を読み小説家を志したという檀一雄の『花筐』。1941年春、佐賀県唐津市の叔母(常盤貴子)のもとに身を寄せることになった俊彦(窪塚俊介)は鵜飼(満島真之介)、阿蘇(柄本時生)らの学友を得て“勇気を試す冒険”に興じていた。青春を存分に謳歌する彼らであったが、そんな時は儚く、いつしか彼らも戦争の渦に飲み込まれていくのであった。唐津の伝統行事「唐津くんち」が映画史上初の全面協力をしており、豪華絢爛な巨大な山車もみどころである。『この空の花』(2012年)、『野のなななのか』(2014年)に続く戦争三部作の締めを飾る集大成。第72回 毎日映画コンクール日本映画大賞、美術賞を受賞。

2017年|169分|DCP | 
監督・大林宣彦
出演・窪塚俊介 矢作穂香 常盤貴子 満島真之介

*冒頭に同時上映:短編『How Can You Know Where to Go If You Do Not Know Where You Have Been』

神戸で第二次世界大戦を体験した祖母との会話に合わせて砂アニメーションを用いた短編作品。

2018年|6分 | 
監督・鳥屋みずき

ジャパン・ソサエティー(JS)夏の映画祭「JAPAN CUTS ~ジャパン・カッツ!」は2007年の開始以来、およそ5万人の観客を動員し、全米初公開作品を多く含む250本以上の邦画を上映してきました。今までに、『告白』、『モテキ』『キツツキと雨』『フィッシュストーリー』『かもめ食堂』『愛のむきだし』『殯の森』『モンスターズクラブ』『ゆれる』『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』『春との旅』、『舟を編む』など、バラエティに富んだ作品を上映し、パネルディスカッションや、上映後のパーティー、映画監督や俳優達との質疑応答セッションも開催。過去のジャパン・カッツ!には、役所広司、長澤まさみ、二階堂ふみ、北村一輝、安藤サクラ、オダギリジョー、小橋賢児、入江悠、藤原敏史、松井久子、藤原竜也、田口トモロヲ、豊田利晃、金子修介、河瀨直美、熊切和嘉、西川美和、荻上直子、園子温、高橋玄、若松孝二、矢崎仁司、行定勲、瀬田なつき、山本政志、蒼井そら、石橋義正、小林政広らが参加・登場しています。

JS映画部は、JSの芸術・文化プログラムの一環として、伝統的な作品から独立系の作品まで、多様で厳選された映画の数々を上映してきました。また巨匠作品の回顧上映や、テーマに沿った映画シリーズ、全米初公開作品のプレミアも行っています。

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