世界のストップモーション・アニメーション映画の大家でチェコのヤン・シュヴァンクマイエル監督が、現在2018年完成予定の最新長編作品の制作費を海外サイトで募集中だ。
シュールリアリスティックな世界観を、映像化できる名監督だけに、ぜひ完成作品を見たいもの。

何しろ、実写、アニメ共にストップモーション・アニメーションを多用し、コンピュータグラフィックスなどは一切利用しないアナログ主義に徹底している作家だけに、これからもこのような作家は出てこないかもしれない。
クエイ兄弟(ブラザーズ・クエイ)などにも多大な影響を与えてきた、ヤン・シュヴァンクマイエル監督。
自身で最後の長編になるかもしれないことを、発言している。

ストップモーション・アニメーション(Stop motion animation)
静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる映画の撮影技術、技法。アニメーションの一種であり、SFXの一種。コマ撮り(コマどり)ともいう。

すでに最低限の制作費は確保できた模様だが、より内容の濃い作品にするべく最終日まで、募集している。
下記を見て、彼の世界観を気に入った方は、ぜひご参加を---。

画像: Insects: Last film of Jan Svankmajer youtu.be

Insects: Last film of Jan Svankmajer

youtu.be

以下、クラウドファンディングサイト日本語原文のまま

5年を超える準備期間を経て、伝説のチェコ映画監督ヤン・シュヴァンクマイエルは自身の最後となる長編映画制作をスタートする用意がほぼ整いました。『蟲』とタイトルが付けられたこの新作は、フランツ・カフカとチャペック兄 弟の厭世観、そしてシュールレアリスムのイメージが反映されます。

画像1: https://www.indiegogo.com/projects/the-last-film-by-jan-svankmajer-insects--4#/#japanese

https://www.indiegogo.com/projects/the-last-film-by-jan-svankmajer-insects--4#/#japanese

映画について

ヤン・シュヴァンクマイエル(81)と、長年のパートナーであるプロデューサー のヤロミール・カリスタ(77)は彼らの最後の長編映画制作に共に取り組んでい ます。
小さな町の地元のパブ。その日は月曜日で、バーは閉まっており、椅子はテーブルに上げられている。そのパブには、隅に座っている6人のアマチュア役者を除いては誰もいない。彼らはチャペック兄弟の『虫の生活』の舞台リハーサルの為に集まっていた。部屋の向こうの壇上に、舞台の2幕のセットが見える。リハーサルが進むにつれて、舞台のキャラクターは生まれ、また消えていく。役者たちはゆっくりとその役と一体化し、そしてそのうちの何人かは恐ろしい 変身を体験する。。。
「チャペック兄弟の戯曲は非常に厭世的な作品です。私はいつもそれが好きでした。——— 虫は人間のように振舞い、そして人間は虫のように振舞います。私の脚本はこの厭世観をさらに深くさせ、更にまた、フランツ・カフカの有名な『変身』も反映されます。」(ヤン・シュヴァンクマイエル)」
ヤン・シュヴァンクマイエルはできるだけ早く撮影を開始することを熱望しています。昆虫オークションに通ったり、様々な種類の昆虫の買い付けに行ったり、それらを使ってのテスト撮影をしたり、撮影準備にとても忙しくしています。しかし、ヤン・シュヴァンクマイエルとヤロミール・カリスタは、この映 画の撮影を開始する前に完全に資金を供給する必要がある、という条件を設けています。制作の過程の中で慌てて資金調達するのではなく、確かな猶予を持って実現したいと考えています。何卒応援よろしくお願い申し上げます。

なぜクラウドファンディング

私たちはこの最後の長編映画が、世界中のシュヴァンクマイエルファンの皆様の手に届くところにあると信じています。そして、ご支援くださった方には、完成後いち早く映画をご覧いただけます。それが、配給会社やセールス会社などの迷路の中からクラウドファンディングを選んだ理由です。
「我々が生きているこの文明は信頼すべき芸術制作を必要としません。人間にさらに大量な消費を促すべく変容させるよう、今日を代表する図解的な芸術という、巧みに機能する広告を必要とします。
故に、現在私たちが制作している、その破壊活動をこの社会に向けている映画の制作資金は容易に入手できるものではありません。自分を批判する他者を支援する人が果たしているのでしょうか。私たちは映画を5、6年のスパンで制作しています。この空き時間の長さは、私たちに撮る題材がないためではなく、新しい企画に必要な制作費を長い月日をかけて募らなければならないからです。そこで、クラウドファンディングはこれを可能にしてくれると思いました。」(JŠ)
私たちはこれを、業界のならわしを打ち壊す絶好の機会だと考えています。しかし、もっとも重要なことは、この映画をご支援くださる皆さまに直接お届けするということです。それが私たちの一番の望みであり、他の諸々のことは、それを達成する為にのツールにすぎません。

画像2: https://www.indiegogo.com/projects/the-last-film-by-jan-svankmajer-insects--4#/#japanese

https://www.indiegogo.com/projects/the-last-film-by-jan-svankmajer-insects--4#/#japanese

短編の代表作の一つ『対話の可能性』

画像: 短編の代表作の一つ『対話の可能性』
画像: Moznosti dialogu (Dimensions of Dialogue) Jan Svankmajer 1982 youtu.be

Moznosti dialogu (Dimensions of Dialogue) Jan Svankmajer 1982

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「私の新作映画『蟲』をご支援くださる方に御礼申し上げたいです。そして、私にとって最後かもしれないこの長編映画を我が心、我が身を投げ打って作ることをお約束します。このクラウドファンディングが、私の映画制作の唯一の方法です。」(JŠ)

詳しくは下記より

クラウドファンディングサイト

https://www.indiegogo.com/projects/the-last-film-by-jan-svankmajer-insects--4#/

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