講師を務める映画専門学校の、担当している『特別ゲスト講座』が、今年も開講しました。

今年度第一回目の、きのう4月16日(土)は、最新作『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』の公開がいよいよ29日(金・祝)に迫った金子修介監督をお迎えし、その金子さんとは長いおつきあいの俳優・上野 淳さんを聞き手に、そしてまた対談相手に、興味深い映画談義を繰り広げていただきました。

画像1: 映画監督 旦 雄二の☆それはEIGAな!  Cool! It's a movie! by DAN Yuji   ♯29(通算 第48回)  金子修介監督、大いに映画を語る(聞き手 : 俳優・上野 淳)

新作『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』の魅力のひとつ、大きな、重要なポイントは、金子さんもおっしゃるように、日本ではなかなか実現しない、オリジナル脚本によるものであるということ(プロット・脚本は、『ALWAYS 三丁目の夕日』『キサラギ』『相棒』『リーガル・ハイ』『探偵はBARにいる』などでおなじみの古沢良太さん)。

そこで、金子さんのご提案で、おなじように珍しくもオリジナル脚本ものである『ガメラ2 レギオン襲来』(金子修介監督、伊藤和典 オリジナル脚本)を、ご講義に先立って生徒一同で鑑賞しました。それを受ける形で、金子さんのお話は、まずは「映画におけるオリジナル・シナリオの重要性」というところから。

ご承知のとおり、わが国では、もう何十年にもわたって、コミックや小説に題材をとった、いわゆる「原作もの」の映画が主流になっています。もちろん、そこからは数々の名作、問題作が生まれており、それはそれでたいへん大事な取り組みなのですが、しかし、映画という独特の表現形式について考えるならば、ほかの芸術ジャンルからの移植ではなく、映画のために発想された、ただ純粋に映画のために生まれてきたもののほうがいいことは、言うまでもありません。

原作ものとおなじぐらい数多くのオリジナルものがつくられているというのが理想的な状態であると考えますが、残念ながら現状は、そうではありません。この、日本映画におけるオリジナル・シナリオの大切さ、必要性について、金子さんがとくに時間を割かれ、はじめに問題提起をされたのには、まさしくわが意を得たりの思いでした。

お話はさらに、そのようにオリジナルものとして書きおろされた『ガメラ2 レギオン襲来』の脚本を、そのオリジナルがオリジナルであるいちばん大切なキモの部分を、それではどのように映像化していったのか、また、その際の実写と特撮の役割分担、協議、連携のことにまでも広がり、金子さんと特撮監督・樋口真嗣さんが共同で描かれた厖大な画コンテの1コマひとコマにそくして、じっくりお聴きすることができました。

最後には、オリジナル・シナリオによる最新作へとお話はつながり、封切間近の映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』に。作品に込めた狙いや、スタートから完成に至るまでのあいだのとっておきのお話などをたっぷりお聴きするうちに、トークははやくも一時間半を経過し、ついに終了の時間となりました。

上野さんの巧みな話術、見事なお話の引き出しぶりにより、金子さんのご講義は、とても意義深いものになりました。生徒諸君はこの貴重なお話の数々をどこまでつかみとることができたでしょうか。

金子修介監督、上野 淳さん、素晴らしい機会をありがとうございました。

金子修介監督待望の新作『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』(主演=野村萬斎)は、いよいよ4月29日(金・祝)から公開です。拝見するのが たのしみです。

2016年4月17日映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』公式サイト
http://www.scanner-movie.jp/sp/

画像2: 映画監督 旦 雄二の☆それはEIGAな!  Cool! It's a movie! by DAN Yuji   ♯29(通算 第48回)  金子修介監督、大いに映画を語る(聞き手 : 俳優・上野 淳)

旦(だん) 雄二 DAN Yuji
〇映画監督・シナリオライター
〇CMディレクター 20年
〇武蔵野美術大学 卒業(美術 デザイン)
〇城戸賞、ACC奨励賞、経産省HVC特別賞 受賞
〇日本映画監督協会 会員

〇映画『少年』『友よ、また逢おう』
〇CM『大阪ガス』(大竹しのぶ)『DHC』(神保美喜、細川直美、山川恵里佳、藤崎奈々子)『東洋シャッター』(笑福亭鶴瓶)『岩谷産業』(浜木綿子)『武田薬品』(杉浦直樹)『NEC』(三田寛子)『ソルマック』(渡辺文雄)『出光』(山下真司)『トクホン』(吉田日出子)『ポラロイド』(イッセー尾形)『河合塾』(三輪ひとみ)『カレーアイス』(南 利明)『ラーメンアイス』『富士通』『飯田のいい家』『佐鳴学院 SANARU』『ミニストップ』ほか

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