小津安二郎が、もともと、黒澤に比べ、海外で評価が低かったことは、ご存知でしょうか?
しかし、この数十年で海外でどんどん評価されていったように、海外(特にヨーロッパ)ではこのように、何度も批評の中に取り上げられていく事によって、世界で映画監督として再評価、また更なる再検証の機会によって芸術家(監督)としての価値を評価していくのでしょう。
海外映画批評サイトの"taste of cinema"で大島渚の作品ベスト15が発表されました。
大島は、日本のニューウェイブの映画の重鎮であり、古典としての重要。また、彼自身が、黒澤と小津が好きでなかった事にふれ、小林正樹監督と同質の作家性であるとも書かれています。
ここでは、日本のヌーベルヴァーグとして、評価されたこと---さらには、”彼は通常、ジャン・リュック・ゴダールと比較されています。多くの映画ファンは、オーシマが日本のゴダールであると言います。しかし、本当は、オーシマはゴダールよりはるかにより優れています。”
とまで、書かれています。
近年、ひろがる大島への再評価、ますます深く浸透して来ているようです。
それにしても見ていない作品も、多いのでみなければ---。
また、サイトでは一つ一つの作品すべてに、批評がなされています.
1. 『愛のコリーダ』In the Realm of the Senses (1976)
2.『儀式』 The Ceremony (1971)
3. 『絞死刑』Death By Hanging (1968)
4.『愛の亡霊』 Empire of Passion (1978)
5. 『無理心中 日本の夏』Double Suicide: Japanese Summer (1967)
6.『日本春歌考』 Sing a Song of Sex (1967)
7. 『戦場のメリークリスマス』Merry Christmas, Mr. Lawrence (1983)
8. 『白昼の通り魔』Violence At Noon (1966)
9. 『少年』Boy (1969)
10. 『帰って来たヨッパライ』Three Resurrected Drunkards (1968)
11.『悦楽』 Pleasures of the Flesh (1965)
12. 『日本の夜と霧』Night and Fog in Japan (1960)
13. 『新宿泥棒日記』Diary of a Shinjuku Thief (1969)
14. 『青春残酷物語』Cruel Story of Youth (1960)
15.『御法度』 Gohatto (1999)