たけし、『血と骨』以来、12年ぶりの主演作となる『女が眠る時』が、第66回ベルリン国際映画祭(2月11~21日開催)パノラマ部門にて上映される事が、決定した。

今作品は、スペイン人作家ハビア・マリアス氏が2009年に米ニューヨーカー紙に連載した短編小説「WHILE THE WOMAN ARE SLEEPING」をウェイン・ワン監督が権利をとって映画化したもの。

主演のビートたけしの他、西島秀俊、忽那汐里、小山田サユリ、リリー・フランキー、新井浩文、渡辺真起子等が出演している

今回、ベルリンの上映にあたって、会見を開催。作品に対してたけしなりに喜びを語った。

「自分の理想とする、ちょっと難解だけれども知的ゲームがある映画」と話す。

「『007』や『スター・ウォーズ』とか、ディズニーランドに行くような映画が製作されている昨今、直木賞や芥川賞に匹敵するような知的映画」と絶賛。

ベルリン国際映画祭への出品は、「昨今は映画の興行収入ばっかりが表に出る。映画の良き時代をもう1回思い出せるような映画なので、こういう映画も改めて見直してほしいということで、参加できるのは良かったと思っています」と

また、自身の作品において、「初期の作品ではかなり力を入れて、今までの映画をぶち破る意識で作っていたけど、あまりにも観客動員数が少なくて、つい暴力映画やお笑い映画に走って損失を取り戻していた」と苦笑い。ところが、「今回は人の映画ですから、損失を出しても俺のせいじゃない」と適当な発言で笑わせながらも、「自分の理想とする映画なんで、喜んで出させていただいた」と満足そうな表情を見せた。

ストーリー

作家の清水健二(西島秀俊)は1週間の休暇を取り、妻の綾(小山田サユリ)と共に郊外のリゾートホテルを訪れる。初めて書いた小説がヒットしたもののスランプに陥り、今後就職することが決まっていた健二は、妻との関係も倦怠期を迎え、無気力な時間を過ごしていた。
滞在初日、彼はプールサイドで異様な存在感を放つ、初老の男・佐原(ビートたけし)と若く美しい女・美樹(忽那汐里)のカップルに目を奪われる。
その日以来、健二はホテル内で彼らを見かけるたびに後をつけ、部屋を覗き見るようになっていく。
部屋には、美樹の体の産毛をカミソリで丁寧にそり、毎晩彼女が眠る姿を撮影し続ける佐原の姿があった。
自ら佐原に近づいた健二は、佐原と初めて言葉を交わしたものの、美樹が眠る動画を見せながら彼が放った「あの子の最後の日を記録しようと思って」という言葉に底知れない恐怖を覚える。
危険を感じながらも好奇心をさらに掻き立てられた健二の行動は次第に常軌を逸し、部屋の中に忍び込むという、ストーカー行為にまで及んでいく。
ある日、2人を追ううちにたどり着いた居酒屋で、健二は怪しげな雰囲気を放つ店主(リリー・フランキー)により佐原と美樹の過去を知り驚愕する。
その頃、佐原の美樹に対する執着は健二の想像をはるかに超える狂気へと向かっていた。

中森明菜が25年ぶりにオリジナル曲をイメージソングとして「FIXER」を提供
予告編では明菜自らタイトルコールを務めている

映画『女が眠る時』予告編

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