ほとんど名が知られることはなかったセッション・ミュージシャン集団にスポットライトをあてた長編ドキュメンタリー作品が、遂に日本で公開されることとなった。
1960年代から70年代にかけて、彼らが参加したアルバムは、なんと6年連続でグラミー賞レコード・オブ・ザ・イヤーに輝く実績を成し遂げている。
その名はレッキング・クルー。
影に隠れていた、彼等の活動を、知る事で60年代のアメリカポップスの真実を知ることができる。

監督はレッキング・クルーの伝説的なギタリストの故トミー・テデスコの息子デニー・テデスコ。60年代の数々のナンバー1ヒット曲だけでなく、時代を飾る最高のサウンドを生み出したレッキング・クルーとレコーディングを共にしたのは、ナット・キング・コール、フランク・シナトラ、ナンシー・シナトラなどの重鎮に加えて、モンキーズ、バーズ、ビーチ・ボーイズなどに代表されるウェスト・コースト・サウンド最高峰のアーティスト達。未だに語り継がれる伝説のスタジオミュージシャン集団レッキング・クルーの全貌が遂に明らかになる。

レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたちが手掛けた代表作(抜粋)

1962 シェリー・フェブレイ 「ジョニー・エンジェル」
1962 エルヴィス・プレスリー 「心の届かぬラヴ・レター」
1963 ロネッツ 「ビー・マイ・ベイビー」
1963 クリスタルズ 「ハイ・ロン・ロン」
1964 ヘンリー・マンシーニ 「ピンクパンサーのテーマ」
1965 バーズ 「ミスター・タンブリン・マン」
1965 ライチャス・ブラザーズ 「ふられた気持ち」
1965 ママス&パパス 「夢のカリフォルニア」
1966 フランク・シナトラ 「夜のストレンジャー」
1966 モンキーズ 「恋の終列車」
1966 ビーチ・ボーイズ 「グッド・ヴァイブレーション」
1967 フィフス・ディメンション 「ビートでジャンプ」
1967 ソニー&シェール 「ビート・ゴーズ・オン」
1968 グレン・キャンベル 「ウィチタ・ラインマン」
1970 サイモン&ガーファンクル 「明日に架ける橋」「ボクサー」
1970 パートリッジ・ファミリー 「悲しき初恋」
1972 アルバート・ハモンド 「カリフォルニアの青い空」
1973 カーペンターズ 「イエスタデイ・ワンスモア」
1974 バーブラ・ストライサンド 「追憶」
1975 キャプテン&テニール 「愛ある限り」
プロダクションノート

90年代後半、60年代から70年代にかけて活躍したスタジオミュージシャン集団<レッキング・クルー>の伝説的ギタリストのトミー・テデスコが肺ガンと診断された時、息子デニーが可能な限り映像に残そうと、カメラを手に持ったのがすべてのはじまりだった。自分でも全く想像していなかった大きな発見の旅に彼は旅立つことになったのだ。

数年をかけて、父親をはじめ、数々のプロデューサー、エンジニア、ミュージシャンらにインタビューを重ね、シンプルなコードで形成された曲の数々が、ミュージシャン達の才能のおかげで、世界に残る名曲になっていくプロセスをユーモアと人情たっぷりに捉えていく。ブライアン・ウィルソン(ビーチ・ボーイズ)、シェール、ナンシー・シナトラ、ハーブ・アルパート、グレン・キャンベル、ミッキー・ドレンツ(モンキーズ)、 ロジャー・マッギン(バーズ)、ゲイリー・ルイスなど、錚々たる面々のインタビュー映像に加えて、実際にレッキング・クルーが演奏している数々のオリジナル楽曲を全編にフィーチャーし、2008年に作品が完成した。

その後、50を越える数々の映画祭で上映され絶賛されたが、劇場公開などの配給にあたり、使用されている約130曲全ての権利をクリアするには50万ドルが必要なことが判明。以後、スポンサーを募り、あらゆる協力者から募金を集め、楽曲使用料の約半分を確保。そして2013年、アメリカで最も人気のあるクラウド・ファンディング・サイト<キックスターター>で、残り半分の権利使用料を集めるためにキャンペーンを立ち上げた結果、サイトとしてもドキュメンタリー作品の企画としては最高額31万ドルを集めることに成功し、撮影開始から18年の時を経て、2015年にアメリカ全土で公開され、遂に日本での配給も可能となった。

映画『レッキング・クルー 〜伝説のミュージシャンたち〜』

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『レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたち』
監督:デニー・テデスコ
エグセクティブ・プロデューサー:ハーブ・アルパート、ジェリー・モス、クリフォード・バーンスタイン、デニス・ジョイス
撮影監督:ロドニー・テイラーASC、トリッシュ・ゴヴォニ
出演:ブライアン・ウィルソン、グレン・キャンベル、ジミー・ウェッブ、ミッキー・ドレンツハル・ブレイン、トミー・テデスコ、キャロル・ケイ、アル・ケーシー、アール・パーマー
MAGNOLIA PICTURES / LUNCH BOX ENTERTAINMENT
2008/2014/アメリカ/101分/1.78/ドキュメンタリー
2016年2月20日(土)~3月4日(金)新宿シネマカリテほか、2週間限定モーニング&レイトショー
(c)2014,Lunchbox Entertainment

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