主演:中島裕翔 × 原作:加藤シゲアキ × 監督:行定勲
幕開けから62分後の衝撃!
ピンクからグレーに世界が変わる゛ある仕掛け″に、あなたは心奪われる―。

2016年1月9日(土)公開の映画『ピンクとグレー』。
芸能界の嘘とリアルを現役アイドル加藤シゲアキが描いた問題作を、
初主演・中島裕翔を迎え、『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲が映画化。
27日、公開前のトークイベントがMeet the Filmmakerで開催された!

『ピンクとグレー』Meet the Filmmaker @Apple Store, Ginza イベントレポート
【日程】 12月27日(日)
【場所】 Apple Store,Ginza (東京都中央区銀座3-5-12 3Fシアター)
【登壇者】 行定勲監督
【MC】 ミルクマン斉藤(映画評論家)
ミルクマン斉藤(以下、MC):早速ですが、非常に面白い作品ですね。
行定監督の作品にはいつも何かしらの仕掛けがあるような気がします。
原作を読んでいない方はもちろん、すでに読んでいる方も驚くと思いますよ。
行定勲監督(以下、監督):今日は言えない話ばかりなので(笑)
何回か先行で上映してますが、反応が良くて、故郷の熊本の友達がいつも
映画なんか興味ないってゆう人達も ざわついてるんです。(笑)
「62分後に衝撃があるって仕掛け 」のコピーに惹かれてるのかなぁ。
原作自体がとても映画的で、0から1を作るのが作家さんだと思ってて、僕なんかは1を作ることに
憧れを持ってたりするんですが、逆に僕たちは、その1 を10、20、100まで、どこまでも引っ張れるんです。
今回は特にその伸びが結構いったんじゃないかと手応えは感じてます。(笑)
MC:かなり実験的ですよね。
監督:年も取って、青春映画はもうないかなと思っていたところに、この話をもらって。
でも、作ってみたら、案外楽しかったんです。
昔、深作欣二監督が『GO』を観てくれた時に、「俺が撮ったらもっとエグくなる」って言ってたんです。
その言葉が今でも残ってて、今回この作品を撮っていて、なるほどって思いました。
社会の弱者を描くのってメッセージがわかりやすいですけど、青春映画とか恋愛映画は
軽視されやすい。でも、そうゆうささやかな話こそ、世の中でキープしたいと思いませんかって
メッセージだでもあるんです。この作品って普遍的で、きっと10年後観ても変わらない。
今の自分と同じような気持ちを感じるはずなんです。
MC:僕も知らずに観て、ビックリしました。この作品って、客観的に観るものじゃないですよね。
監督:人って、結局は自分が一番なんですよ。人間の小ささとか垣間見れた時に、
観てる人は自分を投影 できるんだと思うんです。今まで偉人の話を作ってきたことないですが、
例えば偉人を描くなら、その人の小ささを描きたいです。実は万引きしていたとか。(笑)
社会って簡単に良くならないですよね、そんな変わらない世の中で、生きてる実感、
生きてることに、映画は”気付き”を与えてくれる。一人一人の浅ましさ、誠実さ、
ちょっとした愚かさを、映画という大きいスクリーンで観ることに意味があるんだと思います。
MC:『ピンクとグレー』はずっと愚かさの話ですよね。人の心はわからないという。
監督:存在したものが不在になると、生き残った側を描くことになりますよね。
僕の作品は、遺された人を描くことが多いと言われるのですが、過去、幼少期に友人がなくなった
経験をしているからか、無意識にやっているんだと思います。でも、昔は理解ができなかったことも、
年を取ると理解できるようになってきて、この映画で最後、ある人のセリフが生きていく上で
重要なことを言っているなと思います主人公たちはまだ20代で、これから30、40代を
生きていくために、その言葉は背中を押してくれると思います。
MC:死の理由を探りながら、ミステリー的な青春映画として観ていくと、
その向こうにまた違うものが見えてきますよね。ストーリーの中で、特にごっち演じる中島裕翔くん、
りばちゃん演じる菅田将暉くんがとてもいい空気感を出してますが、2人ともお仕事は初めてですか?
監督:初めてですね。2人がキャスティングできて、本当によかったです。
MC:コンビネーションが最高ですよね。
監督:中島くんはテレビなどに色々出演してるけど、映画は初で、こういう役者だ、という強い
イメージが付いていないので、それがよかったです。彼の可能性を広げられ たのではないかと思います。
アイドルが出演している映画って軽視されやすいけど、そんなこと言うオジサン達は
間違いなくやっかみですよね。(笑)
中島くんはメタっぽさを強くしてくれました。イメージがまさに、ごっちだったんですよね。
でも後半の彼がいいんです。詳しく言えないけど(笑)、彼を素っ裸にできたのは気持ちよかったですね。
MC:菅田くんがまた、いい味を引き出してますよね。
監督:彼は衣装合わせの時、すっごく緊張してたらしくて不安になりましたが、
現場では本当に自由でいろんなことをやってくれた。そんな菅田にくんに
中島くんも引っ張られて、お互いをリスペクトして、刺激し合ってましたね。
カメラ回ってないところでも、背中合わせでギター弾いてたりして、
仲が本当に良すぎて、映画の関係性そのものでした。
MC:柳楽優弥くんも出てますよね。
監督:この役は、真っ先に柳楽って思ってました。舞台「金閣寺」を見て、素晴らしすぎて、
彼しかいないと思った。存在感がすごいし、実際に最初にリハーサルをやった瞬間に、
なんだこの凄さはって思いましたね。
MC:脚本は蓬莱竜太さんなんですね。
監督:彼は嫌な話を書かせるとうまいんですよ。でも最初、真っ当な青春映画の
シナリオで、みずみずしすぎてビックリしました。
でも、そこから僕の思っていることを伝えて、
こっからがアナタの本領発揮!って後半が続いていくわけです。(笑)
MC:なるほど。(笑)音楽は半野喜弘さんなんですね。
監督:彼とは3本目なんですよ。映画の中で、” ファレノプシス” って曲を中島くんが
歌うんですが、オリジナルで作ってもらったんです。あの時代に影響された
いい曲だと思います
MC:主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATIONですね。
監督:彼らにお願いしたのは賭けでもあったけど、”疾走感”を見事に表現して、
すごくいい曲を持ってきてくれた。あの疾走感があることで、観終わった人が、”りばちゃん”の
気持ちを持って帰ることができると思う。上手くそのメッセージを取り込んでくれた。
MC:MVも監督が作られたんですよね?
監督:そうなんです。この作品の”その後”のような感じでもあるので、
観終わった後にぜひMVも見てほしいです。

画像: 行定 勲監督

行定 勲監督

<Q&Aコーナー>


Q1.監督は舞台と映画、両方を作られていますが、それぞれ作る側での楽しみはありますか?

監督:楽しくないです。(笑)プレッシャーと心配ばかりです。
全て思い通りにならないのは
わかってるんですけどね。僕たちって他者に委ねて仕事している ところも大きいので、
時々、役者やスタッフが思ってもみない所へ連れて行ってくれたりする。舞台は、
現実では具現化できないことも、果てしなくできてしまうんです。そこが醍醐味でもありますよね。
映画は、逆でできることは限られてて、思ったことを具現化するのに日々疲弊している感じですね。
でも、舞台をやっていて、気付いたことは、例えば今までは、 映画の中で、この部屋の窓からの
景色が素晴らしいから”見せたい”って思ったら、頑張って撮ろうとしてた。
でも、舞台ではそんなの不可能で、でも観客も、何を見ているかってゆうと、役者の演技、
顔を見ているんです。何が大切って、その景色を見せる事よりも、役者の芝居を上げることが
大事だと気付きました。演劇に携わってよかったなって思いましたね。

Q2.主演の中島さんが雑誌のインタビューで、「ごっちは笑うイメージがなかったけど、
監督に明るく笑ってもいいって言われた」と話してましたが、原作を読んで私も笑わない
イメージだったので、どうしてそのような演出をされたか教えてください。

監督:笑わない人はいないと思ったからです。そうゆう先入観はあまり良くないと
思っていて、そんな笑わない人は嫌われるじゃないですか。(笑)普通にしてても、
喪失感って出るし、むしろ普通にしている方が出ることもありますからね。
それにスタイルを決めなくてもいいんですよ。その役等身大で演じてくれた方が
一番自然でいい演技が見れるんです。

MC:最後に、一言お願いします!

監督:ヒットしてくれるといいなぁ…(笑)
ってゆうのは、今だと漫画原作の恋愛映画が流行っていて、お客さんが入っている
そうゆう作品って、やはり 今後も映画業界で作られていくんです。この作品って
青春映画にみせて、少しスパイスが効いているので、その流れに少し立ち向かう
作品にはなっていると…思います。なってますよね?

MC:なってます!(笑)

監督:ヒットするってことは、観客がそれを作らせているってことでもあるんです。
映画ファンにかかっている。(笑)僕はこの作品で勇気を出して挑んでますけど、
これがヒットすれば、他の監督もぶっ込んでいけるし、僕もまたぶっ込めます。(笑)
なので、素直な気持ちでヒットしてほしいなと思います!
                                             

画像: 行定勲監督 【MC】 ミルクマン斉藤(映画評論家)

 行定勲監督
【MC】 ミルクマン斉藤(映画評論家)

□=================================================================□
【STORY】
大人気スター俳優・白木蓮吾が、突然、死んだ。
第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴。蓮吾に何が起きたのか?
動揺する大貴は、6通の遺書を手にする。
遺書に導かれ、蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍時の人となり、
憧れていたスターの地位を手に入れる。
初めてのキャッチボール、バンドを組んで歌ったこと、幼馴染のサリーをとりあった初恋・・・。
いつも一緒で、いつも蓮吾が一歩先を進んでいた―。輝かしい青春の思い出と、
蓮吾を失った喪失感にもがきながらも、その死によって与えられた偽りの名声に苦しむ大貴は、
次第に自分を見失っていく。
なぜ、蓮吾は死を選んだのか?なにが、誰が、彼を追い詰めたのか?
蓮吾の影を追い続ける大貴がたどり着いた“蓮吾の死の真実”とは―。
芸能界の嘘とリアルを現役アイドル加藤シゲアキが描いた問題作を、
『GO』『世界の中心で愛をさけぶ』の行定勲が、
映画初出演・中島裕翔を抜擢し、映画化。
幕開けから62分後の衝撃。ピンクからグレーに世界が変わる“ある仕掛け”に、あなたは心奪われる―。
出演:中島裕翔 菅田将暉 夏帆 岸井ゆきの 小林涼子 宮崎美子/柳楽優弥
監督:行定勲 脚本:蓬莱竜太・行定勲 原作:加藤シゲアキ「ピンクとグレー」(角川文庫) 
音楽:半野喜弘  製作:「ピンクとグレー」製作委員会   
配給:アスミック・エース  
(C)2016「ピンクとグレー」製作委員会  

映画『ピンクとグレー』予告編

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.