映画『バケモノの子』

『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』などの細田守監督が3年ぶりに送り出すオリジナル長編アニメーションで、人間界とバケモノ界が存在するパラレルワールドを舞台に孤独な少年とバケモノの交流を描く。

画像: 映画『バケモノの子』

人間界「渋谷」で1人ぼっちの少年とバケモノ界「渋天街」で孤独なバケモノ。
本来出会うはずのない彼らが繰り広げる修行と冒険を映す。バケモノと少年の声を役所広司と宮崎あおいが担当する他、染谷将太や広瀬すず、リリー・フランキー、大泉洋ら人気俳優が声優として名を連ねる。

不幸な少年が身勝手なバケモノとの出会いにより成長し、絆を深めていく感動的な物語に期待。
14歳の娘と渋谷で観たんだけどね、ちょこちょこ泣いちゃってね…。娘にバレてないと良いんだけど…。

いやぁ、ボク、細田守監督の世界観好きなんだよね。この語り口素晴らしいじゃないか。
アニメーションの魅力と醍醐味に溢れた最上級のエンターテインメント作品だよ。
全体的にテンポが速いんだけれど、細部まで丹念に緻密に描かれてて、とにかくキレイな画の力とスムースな動きのお陰で慌ただしさを感じることもないんだよね。ただ、後半は詰め込み過ぎな感を否めず、浅くて唐突で雑な印象がもったいないかな。とはいえ、対決シーンの描写は素晴らしく、空間の使い方といい、あり得ない演出といい、実写では不可能な躍動感というかスケール感が心地良いというか…。喧嘩しつつも“親子”の絆が育まれていく描写は共に成長していく感じがボク的には心に響いたかなあ。

キャラクタに個性を吹き込んだ声優陣がみんな素晴らしいんだけれど、バケモノに命を吹き込んで生き生きとしたキャラクタにした役所広司の演技(?)は間違いなく作品の大きな魅力のひとつだろうね。
もうホントすごいや。作品自体の魅力の大半はバケモノのキャラクタだからさ。音楽も良かった。
他人を思い遣り、周囲の人から教わることの大切さを改めて感じたり、誰もひとりじゃないんだっていうことに励まされたり、とっても良い夏休み映画だと思う。観後は娘と渋谷の街を歩きつつ、ランチしながら心の闇をどうやって制するか話し合ったり、パパも生きてるけど君達兄妹の胸の中にいるよ、なんて話したりね。
なんかこの映画のお陰で娘といっぱい話せて良かったなあ。

シネフィル編集部 あまぴぃ

「バケモノの子」予告2

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