映画『リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン』

『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウ監督と、同作をハリウッドリメイクした『ディパーテッド』でアカデミー賞を受賞した名匠マーティン・スコセッシがタッグを組み、中国から不法移民としてアメリカに渡った少年が裏社会で生き抜く姿を描いたクライムドラマ。

画像: 映画『リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン』

ラウ監督と『パティシエの恋』のアンドリュー・ロー監督が共同でメガホンをとり、スコセッシが製作総指揮を務めた。
『トワイライト』シリーズなどのジャスティン・チョンや『サムシング・ワイルド』などのレイ・リオッタらが共演。
アメリカの歴史の恥部をえぐり出す、思いがけない内容に言葉を失う。
この組み合わせですからね~骨太の男っぽい映画ですわよ。ギャング同士の抗争なのでバイオレンスたっぷりで痛いわ、撃ち殺し半端ないわ、血だらけだわ、もう濃ゆくて壮絶で残酷で疲れるほどよ。目を背けたいのに最後まで目が離せない不思議…。
しかもこれが実話だって言うんだから、またまたビックリ。

リアルな演技ではあるんだけれど、ギャングというよりは“チンピラグループ”にしか見えないのでどうもチープに感じてしまったかしら。主役のコたちはイケメンでもないんだけれど味があるというか、気になる感じ。言葉ではなく瞳で語る演技も良かった。
自分の役割に気付いてしまった男の瞳の哀しさったら。とはいえ、スリルあってスピーディな展開に引き込まれる。ある意味ではアメリカの黒歴史のひとつなんだろうけれど、行き場のない世界で生きることの悲しさや絶望感、同じ境遇の者同士が傷つけ合うことの哀しさや救いの無さが虚しい…。

予想外の結末に『インファナル・アフェア』を思い出したりして。全体的に薄暗くて冷たい映像が美しくもあり、重厚感もあり、音楽も効果的に盛り上げてくれる。93分、濃密な時間を過ごした。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン』予告

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製作総指揮:マーティン・スコセッシ
監督:アンドリュー・ラウ、アンドリュー・ロー
出演:ジャスティン・チョン、レイ・リオッタ、シューヤ・チャン、ハリー・シャム・ジ­ュニア

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