望月六郎監督率いる 劇団 ドガドガ+第19回公演 焼け跡闇市純情編

「肉体だもん」千秋楽 ! (2/20~22,2/25~3/1)

 映画監督・望月六郎さんが48歳からはじめた「演劇」。
作・演出だけでなく劇団を率いています。
しかし、この演劇は演劇とか映画とかの垣根を越えてます。

画像: シネフィル新連載:室井絵里のアート通信#02  望月六郎監督率いる 劇団 ドガドガ+第19回公演 焼け跡闇市純情編

写真提供[大福堂]

役者さんの衣装がパッと印象的で、それがよくある演劇的な衣装の美術的に
作られている感ではなく、役者さん一人一人に細部まであっている。
だから、一人一人を生かしている。望月さん、着道楽 !

 「肉体だもん」は、第二次世界大戦後の特攻崩れ、東大卒のインテリヤクザ、シューサンポーイズ(敗戦孤児たち)やら、戦争未亡人やら、食べるてだてがなくパンパンになった女性たちやら、そこから SKDにデビューしていく花形などの歌と踊りの群舞。

 そこに公安やら、分野やら婦人警察官や婦人カメラマンなどもいい味。

 その時にもはや中年だった、飲み屋の亭主や、五十代の売春婦や、医者なんかもこれはその前の歴史の語り部でもある。

 戦後の日本人が生きるか死ぬかの
結核とか、抗生物質とかヒロポンとかが絡んでいきます。
さらに、劇中、沖縄や中国や韓国などの問題も妖しく
複雑に日本とまだ争っている。

 私は生まれた時から一応日本人だけど、亜細亜のマージナルな存在。
国家という名の下で戦争はじめられたら、一発で崩れてしまうという意味で、
個人の存在の周縁性を表現という名の下に保っていきたいと改めて思います。

 唐十郎へのオマージュでもあり、しかし望月演劇を着実に作ってきているのがすごい!
全てはいずれ消えるけど、表現の中でもすぐ消えるのが肉体を伴った演劇の妙。
千秋楽でもう見られないけど。

 八月・浅草東洋館(旧浅草フランス座)公演に乞うご期待!

インディペンデントキュレータ 室井絵里

 
http://ameblo.jp/sido-roku/ 望月六郎さんのブログ

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