戦前、台湾で生まれ育った約20万人の日本人。が、彼らにとって故郷は台湾だった--敗戦で日本に戻された人々のドキュメンタリー『湾生回家』
敗戦によって台湾から強制送還された日本人は、軍人・一車属を含め50万人近かったといわれる。
20万人の「湾生」と呼ばれる日本人にとって、台湾は紛れもなく大切な「故郷」だった。
しかし、敗戦という歴史の転換によって故郷から引き裂かれ、未知の祖国・日本へ戻らされた。
本作は、「湾生」たちの望郷の念をすくい取った台湾のドキュメンタリー映画。
台湾で上映された際に足を運んだ人々は、日本統治時代を知らない若者たちが多く、「湾生」たちの台湾に寄せる望郷の念に感動し、「湾生も自分たちと同じなのだ」と涙を流す観客も少なくなかったという。
戦争の渦に巻き込まれ、生まれた土地を離れざるをえなかった「湾生」。...