山田孝之さんプロデュース映画『デイアンドナイト』とドキュメンタリー映画『TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY 「No Pain, No Gain」』。山田さんを中心とした気鋭のクリエイ ターたちが表現の本質を追い求める、志が重なった2作品。

10/13(日)~25(金)アップリンク渋谷では、2作品日替わり上映・トークイベントを好評開催中。
cinefilではイベントと連動したレポート連載を開始。今回が第1回目となる。

『デイアンドナイト』を振り返り「傷付きながら作った4年間だった」と藤井道人監督。自分たちの表現したいもの、自分たちに何ができるのか模索していた 4 年間。時には衝突もした”仲間” が今、再集結して語り合う。

画像1: 【なぜ『デイアンドナイト』は生まれたのか?第1回】「傷付きながら作った4年間だった」阿部進之介×藤井道人×笠松将×小寺和久
画像2: 【なぜ『デイアンドナイト』は生まれたのか?第1回】「傷付きながら作った4年間だった」阿部進之介×藤井道人×笠松将×小寺和久

第1回 10月13日(日)『デイアンドナイト』
阿部進之介(企画・主演)×藤井道人(監督・脚本)×笠松将(青柳役)×小寺和久(脚本)

■ーー企画にかけた想いを聞かせてください。
【阿部】「『No Pain, No Gain』というのは『デイアンドナイト』の制作過程が結構描かれていて。なぜこういう映画が出来たんだろう、なぜ阿部進之介が企画したんだろう、なぜ山田孝之がプロデュースしたんだろう、ということに触れられる内容になっているので、併せて見ていただけたらと思います。2作品は切り離せない。
『デイアンドナイト』は特別な作品で、ただ映画を作りました、という程度のものではない。その過程が記録されていることが面白いことだなと思っています」

■ーー『デイアンドナイト』が完成していかがでしたか?
【小寺】「いやもう、バンザイ賛賞ですね。最初の5分位は台詞がないですよね。異常に台詞が削がれている。それまで台詞で言わないと伝わらないんじゃないかと思っていたけど、山田さんや阿部さんと一緒に脚本を作りながら、これは台詞がなくてもいけると。
完成した作品を見ると、本当に台詞がなくても表現されている。下手な台詞よりも「......」の方が伝わる。こういう風に出来るんだと気付けて、俳優さんへのリスペクトが高まりました」

画像: 【左から】小寺和久さん、阿部進之介さん、藤井道人監督、笠松将さん

【左から】小寺和久さん、阿部進之介さん、藤井道人監督、笠松将さん

【笠松】「台本を読んで、作品の本気度は伝わって来ました。何をしたいかが分かる、白黒を付けようとしている台本でした。
「こういう作品をやるために自分は東京に来た。それまでの嫌なことも、苦しいこともこの一つで全部チャラと思えるくらい、懸けようと思っている」と初日に阿部さんに喜んで話したのを鮮明に覚えてます。
藤井監督や阿部さんは、作品を少しでも良くしようと、撮影が終わっても深夜までディスカッションをされてるんですよ。朝から夜まで撮影している中で、普通なら面倒臭くなると思うんですがそんなこと一切関係無しで。横で話し合いを聞いていたことが僕の財産になっています」

画像1: 第1回 10月13日(日)『デイアンドナイト』 阿部進之介(企画・主演)×藤井道人(監督・脚本)×笠松将(青柳役)×小寺和久(脚本)

■ーー『デイアンドナイト』の制作を振り返ってどうですか?
【藤井】「前例がなく正解のないことをやった分、すごく傷付きながら作った4年間だったよね。言葉にしづらいよね。阿部さんと始めた企画に、山田孝之さんや伊藤主税さんが加わって。 自分たちの貯金を遥かに凌駕するような大金が絡むようになった時に、更に分からなくなって。「そのために」良い本を書かなくてはいけない...。「そのための」良い本って何だろう? そんな期間が2年位。それは『No Pain, No Gain』に残っています。
頭が壊れちゃって『夜が明けたら』というタイトルの、2、3日で書いた全く違う脚本を出したこ ともありました」

【阿部】「何が手探りだったんだろうか?って思うよね。別に映画の作り方は知ってたけど、でも何かを掴もうとしてた」

【藤井】「今まででも映画の仕事がない訳ではなかったけど、このままじゃ何も変わらないという想いはあったと思います。ずっと受注したものをやるんじゃなくて、自分たちがどういうものを作れば、日本人として日本の映画界で勝負できるのか。原作映画も良いけれど、オリジナル映画の文化をどう作っていくか、ということに4年かかった」

【阿部】「俺たちの修行期間だったよね」

画像2: 第1回 10月13日(日)『デイアンドナイト』 阿部進之介(企画・主演)×藤井道人(監督・脚本)×笠松将(青柳役)×小寺和久(脚本)

<『デイアンドナイト』感想集>

画像1: ©2019「デイアンドナイト」製作委員会

©2019「デイアンドナイト」製作委員会

■Nao☆Ryu6 @ryu6unico
法律では裁ききれない理不尽な現実にどのように立ち向かうのか、倫理観への問いかけ...。繰り返し善と悪・正義と犯罪の共存について考えさせられる映画です。大切な人を守る為に自分なら何をするか、法律的に裁かれる行為でも行うのか、それは正義なのだろうか...結論は出せない。
力強く回転をする風力発電の風車、美しい映像。
闇からの挑戦を怒りという力に変えて風車のように力強く立ち向かえるだろうか...。喜びと悲しみ、希望と絶望、愛と憎しみ、DAY AND NIGHT、境目はどこだろうか...。 心に刺さる映画です、1 人でも多くの方に観て頂きたい!

■陽 @yokocchi21
昼と夜・善と悪・光と闇。対照的なものを映す描き方が印象的。
1 月以来 2 度目だったけれど、やっぱり映画館という空間で観る方がいい作品だと思った。 NPNGの方は未見なので、観てみたい。

■Mieko @mimiekko
『デイアンドナイト』と『新聞記者』どちらも人間の善と悪、真の正義について禅問答のように深く考えさせられる藤井道人監督の映画。 窮地に立たされてこそあぶり出されるものって誰しも持ってると思う。どう生きるか決めるのは人それぞれ、自分しか決められない。そう実感させてくれる作品。俳優陣の演技が素晴らしく、切なくなり胸が熱くなりました。

画像2: ©2019「デイアンドナイト」製作委員会

©2019「デイアンドナイト」製作委員会

■AMI424 @AMI4244
テレビを見ているそれぞれのシーン、きっと登場人物達それぞれに思ったであろう。自分のした事って。善悪って。それこそ、観ている私達にも通じるもので問われている事だと。奈々の歌う気まぐれ雲がそんな荒んだ心を浄化するような透き通る声で響く。 明石、北村、三宅、山中さん演じる山口、それぞれの人物の視点で見ると、善人と悪人が違ってみえる。時にその行動や言動に間違いがあっても一概に人格否定する程の悪さかと言えるかと言ったら違う気がする。各々守りたい大切なもの、それが家族でその為に必死になっているんだって。

北村のセリフには、終始、深く強いメッセージが込められてる。風車や施設でのシーンでは特に。それによって、明石が自問自答し、変化していく。観る側も自分の指針となる考えを改めて熟考させられる。北村の言葉がこの映画の持つテーマを痛烈に語っている。まぢ大事な存在。青柳、画面に映し出された彼は、間違いなく観た人を虜にした印象深いキャラクター!かく言う私も去年、これを見て惚れたから。あの張り詰めた中に、緩和剤のような存在として、お調子者の軽い役は、適材適所かつ必要なキャラクターだった。

【日程】10 月 13 日(日)~10 月 25 日(金) ( 2 作品日替わり上映)
【チケット販売】10/17(木)までのチケット発売中 詳細は劇場オンライン/劇場窓口にて
【会場】東京・アップリンク渋谷 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町 37-18 トツネビル
https://shibuya.uplink.co.jp/

映画『デイアンドナイト』
善と悪はどこからやってくるのか。

画像: 映画「デイアンドナイト」予告 youtu.be

映画「デイアンドナイト」予告

youtu.be

父が自殺し、実家へ帰った明石幸次(阿部進之介)。父は大手企業の不正を内部告発したことで死に追いやられ、家族もま た、崩壊寸前であった。そんな明石に児童養護施設のオーナーを務める男、北村(安藤政信)が手を差し伸べる。孤児を父親同然に養う傍ら、「子供たちを生かすためなら犯罪をも厭わない。」という道徳観を持ち、正義と犯罪を共存させる北村 に魅せられていく明石と、そんな明石を案じる児童養護施設で生活する少女・奈々(清原果耶)。しかし明石は次第に復讐心に駆られ、善悪の境を見失っていくー。

■出演/阿部進之介 安藤政信 清原果耶
小西真奈美 佐津川愛美 深水元基 藤本涼 笠松将 池端レイナ
山中崇 淵上泰史 渡辺裕之 室井滋 田中哲司

■企画・原案/阿部進之介
■脚本/藤井道人・小寺和久・山田孝之
■監督/藤井道人
■プロデューサー/山田孝之・伊藤主税・岩崎雅公
■制作プロダクション/and pictures inc.
■制作協力/プラスディー・BABEL LABEL
■配給/日活
©2019「デイアンドナイト」製作委員会

12 月 13 日(金) Blu-ray&DVD 発売

映画『TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」』
節目の 30 歳を迎えた 2013 年~2019 年まで、激動の 5 年=2045 日に完全密着!

画像: 俳優・山田孝之がもがき、苦しみ、涙し、走り続けた5年間|TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY 劇場版「No Pain, No Gain」予告|新宿シネマカリテのみ限定上映中 youtu.be

俳優・山田孝之がもがき、苦しみ、涙し、走り続けた5年間|TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY 劇場版「No Pain, No Gain」予告|新宿シネマカリテのみ限定上映中

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山田孝之が 30 歳を迎えた 2013 年から直近の 2019 年まで約 5 年間=2045 日の長期に渡って、所属事務所スターダストのグループ会社 SDPが主導となり完全密着。 人生の節目を迎えた一人の男が、信念の元に絶えず挑戦を続け、懸命に生き、苦悩を繰り返しながら「人生を楽しもう」と必死にもがく、実直な山田孝之の姿が収められている。彼は一体、何を考え、感じ、どんな未来をみていたのか。山田孝之の 5 年間の全記録とともに、本心が垣間見えてくる。

■出演/山田孝之
■監督・撮影・編集/牧 有太
■制作/テレビマンユニオン
■企画・制作・配給/S・D・P
©2019・SDP/NPNG

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