日本全国四十七都道府県。
東京をすこし離れれば、そこに必ず美味しい料理と美しい景色があります。
「ぶらり途中下車」「路線バス旅」「料理人・松平健 日本食道」......数多く存在する旅とグルメ番組、視聴者の目と胃袋を飽きさせません。
容疑者となった天才料理人と彼を追う刑事、そして旅する中国料理人が、「まるで旅とグルメ番組」かと思うほど 、ドラマ中で厳選された地域特産を作り、食べ続けるドラマ「逃亡料理人ワタナベ」が、ひかりTVほかにて配信されており、話題を集めています。

今回、シネフィルではその「逃亡料理人ワタナベ」で主演を務めた映画『イップマン 序章』(08、香港)、『マンハント』(18、中国)などに出演し、国際的に注目され、中国でも絶大な人気を誇り大活躍している池内博之さんと、今ドラマの監督門馬直人さんに、この作品の魅力と、海外との合作の難しさなども含めてお話をお聞きしました。

「逃亡料理人ワタナベ」
俳優:池内博之×門馬直人監督 対談インタビュー

画像: 全国のグルメと出会う日中合作ドラマとして話題を集める「逃亡料理人ワタナベ」主演の池内博之さんと門馬直人監督に制作秘話を聞く!

「逃亡料理人ワタナベ」は料理と旅とか色々な要素が絡んでいて、内容が盛りだくさんで楽しい作品なですが、この作品が生まれたきっかけは?

監督「以前にも地域活性に取り組んだ映画をやったことがありますが、and picturesが映画をつかった地域活性化に取り組んでいて、今回も地方を軸に何をやろうかと探し始めました。やはり観光地とご当地料理が一番のウリになるのだろうと感じ、さらに何か新しい料理を開発すれば、それを使ったキャンペーンなどもできるのでは?と思ったところから、料理人を主人公にしようとスタートしました。追い風というか、中国でも『孤独のグルメ』などの料理ドラマがヒットしていて、日本食に興味もあるということから、中国と合作でやりましょうということになったのです。」

画像: 左より、俳優:池内博之さん、門馬直人監督 Photo by Tomoe Otsu

左より、俳優:池内博之さん、門馬直人監督
Photo by Tomoe Otsu

企画はどう思いました?

池内「僕がお話をいただいたときは、まだ本が上がっていなかったのですが、企画書では、コメディやサスペンスにグルメや旅番組と色々な要素が絡み合ったことの説明は受けましたが、不安しかなかったのですがー(笑い)。ただ、実際に本もらったときには、しっかり出来上がっていて、ドラマとして単なるコメディではなくてサスペンスの要素も入っていて、ワタナベが逃げて行くという過程と、岸谷さんが絡んでいて、彼がその土地土地の食材と出会って妄想して、とんでもないこと考えて行くとか--そういうところが、すごく良く描かれていて、読んで面白いと思いました。」

画像: 俳優:池内博之 Photo by Tomoe Otsu

俳優:池内博之
Photo by Tomoe Otsu

監督「1、2話だけしかできていない段階では、今の形とほとんど同じだったけど妄想部分はまだ入っていなかったんですよね。」

池内「でも、妄想があったからより面白くなったんです。この番組の一つの見どころとなっていますよね。」

監督「なんとなく、妄想でワタナベという人の頭の中を見せられたら面白いんじゃないかと—、撮影は楽しかった。寒かったりもしたけれど。」

池内「自由ですからね。妄想シーンは僕の中では大事なところで、真面目な部分がありつつ、ちょっと、おふざけになっていて、全体的にはコメディになっているのですが―。」

監督「そうか、妄想以外は、おふざけよりも真面目に、ですもんねー。」

池内「そうなんですよ。だから、どこかしら、彼が真面目にいればいるほど巻き込まれていくところが、面白くなっていくのですよね。」

世界配信、日中合作で、大変だったところとかありますか?

監督「撮影で、大変だったのは、中国キャストの言葉です。脚本の中国語訳が直訳になってしまっていて、言葉の直訳だと日本語の意味と変わってしまっていたことですかね。例えば“生き馬の目を抜く”(いきうまのめをぬく)ということわざが、そのまま“馬の目を抜く”という直訳になっていたりして、キャスト本人からも「なぜこんなことを言うのかわからない」と尋ねられたり。通訳のスタッフに確認すると、ちょいちょいニュアンスが違っているのがわかり、そのたびに細かく返さなくてはならなくて、時間がない撮影の中で、一つ一つ意味を修正して理解してもらわなければならないのが、手間取りました。」

池内「そうですよね。訳って大切ですよね。」

監督「はい。ただ、それに時間が取られてしまうのが大変でした。」

画像: 門馬直人監督 Photo by Tomoe Otsu

門馬直人監督
Photo by Tomoe Otsu

池内さんは海外での活躍、特にアジアでの活躍が目立ちますがいかがですか?

池内「そうですね。やっぱり、日本は本があるじゃないですか?だからいいんですけど、この間、韓国で、撮影した時に、やはり逆に、何を言いたいことがわからなくて、訳してくださいと頼んでも、全然、直ってなくて。その本も日本語部分は、僕もディスカッションして全部1日がかりで訳していましたよ。「こういう言い方はしない。」「目上の人にこういう態度はしない」とか。これって僕がやる仕事なのかなって思いましたが(笑)。今回の中国人の二人は、逆ですよね。」

画像1: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

池内「あと、香港行ったときは、本がないんですよ。まず、あらすじとか流れを言ってくれて、それを全部書き留めて、この人には、最初にこんな出会いがあって、こんなバックボーンで、そういう風な説明を受けて、ミーティングが終わる。翌週から撮影とかになっていまして、出会いのシーンとか演じるんですが、メイク中に、今日の台本見たいのがやっと来て、台詞とか書いてあるのですが、他の人が、何やっているか全くわからない。“そのパートを演じてくれ”という指示でだけで。」

監督「でも。それはそれでちょっと面白いリアクションが見れそうですね」

池内「アジアでは、もちろん、オーディションも受けていたし、そんな中で、たまたま「イップマン」という作品のオファーのお話いただきました。僕も最初は、海外ではどんな役者がいいのかなとか、そういう人たちと一緒にやっていきたいという気持ちがあって、それ以降、今では、ちょいちょい色々なお話をいただいています。」

画像2: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

この作品、旅をして、その土地土地のグルメを探していくのも、見所となっていますが。どういう風に決めていったのですか?

監督「岸谷さんの行く店は実際に何軒もロケハンに行きました。演出部・制作部の数人で分担して何軒かの店に行き、これだという一軒を決めていきました。地元の人に聞いたり、グルメサイトで調べたりして、京丹後の時には駅の周辺だけで、20軒以上は行きましたね。「これは美味しいけど、出会った感じがしない」とか、みんなで言い合いながら。」

池内「頼むとき、おすすめとか聞くのですか?」

監督「聞いて食べたりはしたんだけど、やはり映像なので、出て来た瞬間に画映えするかは重要で、美味しさだけでは決められず、毎日、昼夜、三軒ずつぐらい回って--太りましたよ(笑)」

画像3: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

池内さんは料理人の役はいかがでした?

池内「今までも、調理人の役はゲストなどではあったのですけど、今回はガッツリと。」

監督「80%以上、自分でやってたよね。」

池内「料理作るのは好きなので、面白かったですね。でも、やはり難しいですよね。和食の包丁の使い方であったりとかは。」

監督「桂剥きとか--」

池内「桂剥きもやりましたよー。」

監督「あれ、最終的には時間足りなくて撮影できなかったんだよね。」

池内「桂剥きの練習はしたけれど、カットがなくなってしまい、映っているのは、ぶり(ワラサ)の捌きかな。」

ズバリ「逃亡料理人ワタナベ」の見所はなんでしょう?

監督・池内「やっぱり、妄想シーン(笑い)」

監督「いっぱいありますけど、ワタナベが逃げるところはどの話も好き」

池内「あと、いとうあさこさんの寝言(笑い)。あの寝言は、アドリブですか?」

監督「じゃあ、ないんです。脚本にあります。脚本のライオンさんからもらった一番最初のプロットから、設定としてあったんですよ。最初はブラジル人の奥さんで、ジュリアという名前。日本語があまり喋れなくて、カタコトで何か呟くというものでした。実際の脚本の段階には、日本人の設定になったので、そのギャップを埋めつつもなんか変なシーンにはしたくて、ライオンさんに改訂をお願いしました。」

画像4: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

今後の抱負は

監督「第2弾やりましょう!」

池内「海外ですか?」

監督「海外。どこかにいきたいですよね。日本の北から中国--。北からロシアとか(笑)。」

池内「でも、やはり中国との合作なので、今度は中国の五大都市回るのもいいですねー北京、上海、広州、深セン—と。」

画像5: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

画像6: Photo by Tomoe Otsu

Photo by Tomoe Otsu

シャツ ¥81,000 BERGFABEL/バーグファベル
(LAND OF TOMORROW MARUNOUCHI/ランド オブ トゥモロー 丸の内店)
パンツ ¥38,000 PT01/ピーティーゼロウーノ
(BEAMS ROPPONGI HILLS/ビームス 六本木ヒルズ)
その他 スタイリスト私物
問合せ先
・LAND OF TOMORROW MARUNOUCHI/ランド オブ トゥモロー 丸の内店
TEL.03-3217-2855
・BEAMS ROPPONGI HILLS/ビームス 六本木ヒルズ
TEL.03-5775-1623

『逃亡料理人ワタナベ』予告編

画像: 『逃亡料理人ワタナベ』予告編 youtu.be

『逃亡料理人ワタナベ』予告編

youtu.be

<STORY>
妻殺しの容疑者とされてしまった天才料理人ワタナベ(池内博之)が、愛する子供を守るため、己の矜持を守るため、⻄へ東へ逃げまくる! しかし逃げた先には必ず美味しい食材と人生に迷う人々が。 ワタナベを追う出口刑事(岸谷五朗)。彼は執拗に彼の行く先に辿り着く。なぜなら......出口刑事は食べることが大好きだからだ! そして謎の中国人パティシエの一琳(尚語賢)とその友人の凄腕マジシャンの天愛(魏一)は日本で新たなスイーツ研究の旅を続けるが、 奇妙なで、なぜかワタナベと行き先が一緒になるのであった!

池内博之
岸谷五朗 尚語賢 魏一
中村蒼 三浦貴大 新津ちせ 門田宗大・中野良子(特別出演)
いとうあさこ / 筧利夫
(伊東市ゲスト)内田理央 高島礼子
(京丹後市ゲスト)池端レイナ 阿部亮平 螢雪次朗
(淡路市ゲスト)良知真次 広島光 渡辺大(神石高原町ゲスト)飯窪春菜 西山潤
(北九州市ゲスト)岩城滉一 清水くるみ

主題歌「Face feat.井上苑子」アーティスト/作詞/作曲:川嶋あい
監督:門馬直人、北畑龍一、佐藤リョウ
脚本:一雫ライオン
監修:李纓
プロデューサー:伊藤主税、夏暁暉、耿忠、岩崎雅公
エグゼクティブプロデューサー:吉田正大、佐藤崇弘
製作:and pictures/ムーランプロモーション/北京中城华网科技有限公司/広州秀美綱絡文化伝媒有限公司/パソナグループ/Wano/朝日フィナンシャルグループ/NexTone/大川興業
制作:and pictures/クレデウス
協力:CCTV.一鎮一品/ CCTVテレビショッピング(央視購物)/ macaroni/日本ブランド/日本地域創生学会/NPH
後援:静岡県伊東市/京都府京丹後市/兵庫県淡路市/広島県神石高原町/福岡県北九州市
協賛:beachwalkers/LIMON/日本酒にしよう/カイハラ/森岡商店/第一交通/YSフーズ/若松競艇場/スターフライヤー/甲羅グループ
©2019「逃亡料理人ワタナベ」製作委員会

「逃亡料理人ワタナベ」はひかりTVほかにて絶賛配信中

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