川崎市市民ミュージアムでは、映像ホールにて9月7日(土)から特集上映「現代音楽と日本映画の交差点 1950s-1970s」が開催されます。

1950年代に始まった日本の電子音楽は、電子音楽が生まれた欧州の系譜とは異なる独自の形で発展してきました。
「録音」 した音から創作が可能な電子音楽は、フィルムの光学サウンドトラックに音を録音する映画音楽に接近しながら、新たな可能性を追求していきます。

本特集では、国内での電子音楽の始まりを起点としながら、1950年代から70年代頃の映画音楽に焦点をあて、現代音楽と日本映画における新たな表現への探求の軌跡を辿ります。
ミュージアムの収蔵作品から劇映画を中心に、全22作品を紹介します。

また、10月5日(土)の『おとし穴』上映後、「映画音楽講座 武満徹の音・音楽の世界」の開催が決定。
講師には小沼純一氏(早稲田大学文学学術院教授、音楽・文芸批評家)をお迎えします。

■上映作品 (全22作品)

『カルメン純情す』(1952)
『近松物語』(1954)
『噂の女』(1954)
『おとし穴』(1962)
『切腹』(1962)
『太平洋ひとりぼっち』(1963)
『砂の女』(1964)
『怪談』(インターナショナル・バージョン)(1964)
『悦楽』(1965)

『他人の顔』(1966)

監督:勅使河原宏
撮影監督:瀬川浩
音楽:武満徹
出演:仲代達矢 平幹二朗 京マチ子 岸田今日子

画像: 『他人の顔』(1966)

『河 あの裏切りが重く』(1966)
『さらば夏の光』(1969)
『エロス+虐殺』(1969)
『心中天網島』(1969)

『煉獄エロイカ』(1970)

監督:吉田喜重
撮影:長谷川元吉
音楽:一柳慧
出演:岡田茉莉子 鵜田貝造 木村菜穂

画像: 『煉獄エロイカ』(1970)

『東京战争戦後秘話』(1970)
『儀式』(1971)
『戒厳令』(1973)
『青幻記 遠い日の母は美しく』(1973)
『卑弥呼』(1974)
『北村透谷 わが冬の歌』(1977)
『ざ・鬼太鼓座 デジタルリマスター』(1981)

PICK UP

『おとし穴』

1962年/モノクロ/35mm/97分
監督:勅使河原宏
撮影:瀬川浩 音楽監督:武満徹 音楽:一柳慧、高橋悠治
出演:井川比佐志、佐々木すみ江、矢野宣

画像: 『おとし穴』

勅使河原宏の長編劇映画第一作。寂れた北九州の炭鉱を舞台に、組合間の隔たりが双方の殺し合いへと発展していく様子を描いた作品。音楽監督を武満徹が務め、演奏には一柳慧と高橋悠治が参加している。撮影された映像に合わせて、プリペアド・ピアノなどを使いながら即興的手法で音響が設計された。

『怪談』 (インターナショナル・バージョン)

1964年/カラー/35mm/161分
監督:小林正樹
撮影:宮島義勇
音楽:武満徹
出演:「黒髪」新珠三千代、三國連太郎/「雪女」仲代達矢、岸恵子 「耳無抱一の話」中村嘉葎雄、丹波哲郎/「茶碗の中」中村翫右衛門、杉村春子

画像: (C)1965 東宝

(C)1965 東宝

小泉八雲の同名小説「怪談」から4編を映画化した小林正樹初の カラー作品。
本作で武満は、音楽と劇中のすべての現実音も含めた映画全体の音響の設計を担当している。日本古来の邦楽器とテクノロジーを融合させながら、音の響きを追求した武満による映画音楽の代表作。

現代音楽と日本映画の交差点 1950s-1970s

日程:2019年9月7日(土)~12月1日(日)の土日
11:00/14:00(入替制/15分前開場)
※ただし9月21日・22日、10月12日・13日・26日・27日 は休映
会場:川崎市市民ミュージアム 1F映像ホール
(全自由席/定員270名)

料金: 1プログラムにつき 一般600円、65歳以上・大学生・高校生500円、小中学生400円
※未就学児・障害者手帳等をお持ちの方およびその介護者は無料。

申込:当日1F総合案内で10:00~15:00までチケットを販売(12:00~13:00は販売休止)
※前売り券はありません。満席になり次第販売を終了します。
※65歳以上・大学生・高校生・中学生、障害者手帳等をお持ちの方は、いずれも証明できるもの(原本)をお持ちください。

●上映スケジュール詳細は下記のHPよりご確認ください。

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