<日本の子供たちに、日本人による「童謡」を創ろう!~文学者・鈴木三重吉が雑誌「赤い鳥」を刊行してから今年で100年>

鈴木三重吉による児童文学誌「赤い鳥」が刊行された大正7年(1918年)――ある二人の男の友情によって、この先日本人の心を100年後も動かす「歌」が生まれた。“童謡”の誕生から100年である今年、天才詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生を、秀才音楽家・山田耕筰との友情とともに描き出す映画『この道』。
今年2月にクランクアップを迎え、日本映画では初の試みとなる箱根の老舗・富士屋ホテルでの撮影も実現したことで注目された本作は2019年1月全国公開予定。

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<――今、二人が生きていたら どんな歌が、うまれるだろう?――>

大正7年(1918年)、自由で独特なリズムで、誰にもまねの出来ない詩を書く天才詩人・北原白秋は「赤い鳥」(1918年7月1日刊行)の刊行者・鈴木三重吉の仲介によって秀才音楽家・山田耕筰と出会い、天才と秀才、性格も生き方も異なる二人に立ちはだかる時代の波に、彼らは歌で立ち向かう――。
それまで日本の子供たちの歌は♪通りゃんせ、♪はないちもんめ、といった伝承の「わらべうた」か、♪ちょうちょう、♪ぶんぶんぶん、といった明治開国で日本に入ってきた「ドイツ童謡」を日本語訳した歌だった。
<日本の子供たちに、日本人による「童謡」を創ろう!>と決起した鈴木三重吉は奇抜な詩で名を馳せていた詩人・北原白秋と、ドイツ留学を経て日本で初めて交響楽団を結成した音楽家・山田耕筰に童謡創作の白羽の矢を立てる。
最初は才能がぶつかり反目する二人はあることがきっかけで手を取り合い、「からたちの花」や「この道」、「待ちぼうけ」や「鐘が鳴ります」など、数々の童謡を世に出していく。しかし、戦争の足音によって二人は苦悩の淵に…。

<日本映画を代表する実力派俳優が織りなす珠玉の人間ドラマを、名匠・佐々部清監督が描ききる>

日本文学・音楽界に名を残す自由奔放な天才詩人・北原白秋を演じるのは、『ハゲタカ』(09)、『アウトレイジ 最終章』(17)などに出演し、今や日本映画に欠かせない大森南朋。西欧音楽の普及に尽力し、白秋と共に数多く名曲を世に送った秀才音楽家・山田耕筰を、俳優として活躍の場を広げ、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙―サイレンス―』(17)ではハリウッドデビューも果たしたEXILE AKIRAが演じる。この他、鈴木三重吉に柳沢慎吾、白秋を見守る与謝野鉄幹・晶子夫妻には松重豊、羽田美智子、波乱の多い白秋の人生の中でも、そばで支える妻に貫地谷しほり、松本若菜を迎え、『半落ち』(04)で日本アカデミー賞最優秀作品賞を獲得した日本映画界の名匠・佐々部清監督が手掛ける。脚本は『かぐや姫の物語』(13)、NHK連続テレビ小説「マッサン」(14)の坂口理子。

画像: 「ラジオの初放送「からたちの花」歌唱後、北原白秋が酒に酔いつつも、ご満悦な表情を浮かべながら4人で記念撮影に臨むシーン ©LDH JAPAN

「ラジオの初放送「からたちの花」歌唱後、北原白秋が酒に酔いつつも、ご満悦な表情を浮かべながら4人で記念撮影に臨むシーン
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<初解禁!豪華俳優陣が織りなす特報映像が初お披露目!>

来年1月の公開に向け初めてお披露目となる特報映像は、遊び人でダメ男の北原白秋、勤勉でマジメな男の山田耕筰をはじめ、豪華俳優陣の姿が映し出されている。「あなたの詩に私の音楽を載せたいんです」と申し出る耕筰に「下品な曲など必要ない」と一刀両断する白秋が殴り掛からんとする衝撃的なシーンは白秋と耕筰の波瀾のドラマを予感させ、映像の後半でこの二人が抱擁するシーンでは深い絆を感じることができ、本編の完成が待ち遠しい特報映像となっている。

佐々部清監督『この道』特報

画像: 佐々部清監督『この道』特報映像 youtu.be

佐々部清監督『この道』特報映像

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<日本が世界に誇る名歌手 由紀さおり・安田祥子姉妹が出演>

上述の豪華俳優陣に加え、新キャストとして由紀さおり・安田祥子姉妹が、ラジオ本放送時に「からたちの花」を歌唱した歌手役で出演していることが発表となる。なお、本情報の解禁日<7月12日(木)>は1925年同日、東京放送局(現NHK)がラジオの本放送を開始した日である。若かりし日から童謡歌手として長年歌い続けてきた【童謡】の原点を描いた本作に出演することで、改めて童謡が持つ素晴らしさが由紀さおり、安田祥子姉妹を通して一層多くの観客に伝わるだろう。

北原白秋、山田耕筰の2人が紡いだ「童謡」は日本人の心の琴線に触れ、その後、日本の歌、日本人の心の故郷として親しまれ、100年を経た今でも歌い継がれている。これまで描かれることのなかった人間・北原白秋が歩んできた道…時代に翻弄されながら、自由に、且つ、奔放に生きた白秋の人生とは?時代を超え、100年を超えた今でも歌い継がれる名曲誕生の裏側には、現代にも通じる数々のドラマが隠されていた…。哀愁、笑い、そして、感動を呼び起こす珠玉の人間ドラマ『この道』に是非ご期待ください。

ストーリー
九州柳川から文学を志し上京した北原白秋。隣家の美人妻・俊子に気もそぞろ。逢瀬を俊子の夫に見つかり姦通罪で入獄。白秋の才能を眠らすまいと与謝野夫妻が奔走し釈放されるが、恩も顧みずのうのうと俊子と結婚。その刹那、俊子は家出、入水自殺を図るが蟹に足を噛まれ断念。そんなおバカな白秋と洋行帰りの音楽家・山田耕作に鈴木三重吉は童謡創作の白羽の矢を立てる。才能がぶつかり反目する二人だが、関東大震災の惨状を前に打ちひしがれた子供たちを元気づけるため、手を取り合い数々の童謡を世に出す。しかし、戦争の暗雲が垂れ込める中、子供たちを戦場に送り出す軍歌を創るよう命ぜられた二人は苦悩の淵に・・・。

◆タイトル : 『この道』  
◆監督 : 佐々部清(『陽はまた昇る』、『半落ち』、『八重子のハミング』) 
◆脚本 : 坂口理子(『マッサン』、『かぐや姫の物語』、『メアリと魔女の花』)
◆出演 : 大森南朋、AKIRA ・ 貫地谷しほり、松本若菜 ・ 柳沢慎吾、羽田美智子、松重豊 
◆配給 : HIGH BROW CINEMA 
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2019年1月全国公開

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