2018 年 5 月より映画『サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-』がシアター・イメージフォーラムほか 全国順次公開いたします。

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企業への忠誠心が真実を隠蔽し、道徳心が真実を告発した。
この文化的価値観の衝突を前に、日本のメディアは沈黙した――

2011 年、雑誌「FACTA」のスクープと英国人元社長マイケル・ウッドフォード氏 の不当解雇により、明るみになったオリンパス損失隠蔽事件。

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20 年以上に及ぶ不正経理が如何にして暴かれ ていったのかを解剖しつつ、日本の現実と企業のあり方に鋭くメスを入れる。

日本有数の大企業の 一つとして、創業 100 年近くもの歴史を誇るオリンパスで何が起きたのか? 英国 SFO(重大不正捜査局)や米 FBI(連邦捜査局)を巻き込み、世界のメディアでも大々的に報道され、日本社会の隠蔽体質だけでなく、ジャーナリズムのあり方まで も浮き彫りにした事件の内幕に迫る長編ドキュメンタリー作品が『サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-』である。

■オリンパス損失隠蔽事件とは
世界に誇る技術力を持つオリンパス。1990 年代バブル期に財テクに力を入れた事で損失が膨らみ、海外ファンドなどに移し替える「飛ばし」(※)を 1998 年に始めた。
過去の企業買収時に支払った約 1400 億円の巨額マネーは、この損失隠しに利用されていた。
20 年近くに渡り隠蔽されていた損失隠しは、2011 年に月刊「FACTA」で掲載された山口義正記者による不正告発記事が、当時社長だったマイケル・ウッドフォード氏の目に止まり、前社長で当時会長だった菊川剛氏に説明を求めたところ、突然解任されたことで不正の存在が表面化世界の株式市場に激震を走らせた。 過去の粉飾事件で摘発された会社が巨額の損失を抱えていたのと比べ、オリンパスは既に損失の穴埋めが完了し、業績も好調であった。一部の経営陣が中心となり、外部協力者が飛ばしの受け皿なるファンドを設立し、損失穴埋めのための企業買収にかかわって、多額の報酬を受け取っていた事が確認されている。
2011 年 12 月 21 日、東京地検特捜部と警視庁捜査二課、証券取引等監視委員会の三者合同という異例の体制で強制捜査に着手。特捜部は、オリンパスの菊川前社長(元会長)、森前副社長、前常勤監査役、証券会社の元取締役の 4 名を、警視庁捜査二課が、投資会社の社長、取締役、元取締役の 3 名を、金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載罪)でそれぞれ逮捕した
[2013 年 7 月、東京地方裁判所は菊川前社長に懲役 3 年執行猶予 5 年(求刑:懲役 5 年)、森副社長に懲役 3 年執行猶予 5 年 (求刑:懲役 4 年 6 月)、前常勤監査役に懲役 2 年 6 月執行猶予 4 年(求刑:懲役 4 年)、法人であるオリンパスに罰金 7 億 円(求刑:罰金 10 億円)の判決を言い渡した。

※飛ばし:会社が保有する有価証券などが値下がりして損が生じた際、グループ外非連結子会社に、含み損を抱えたまま の実態よりも高い価格で一時的に売り渡す手法。会社本体は損失を出さず、損を社外に“飛ばす”事に由来している。決算 で損失が表面化するのを避ける為、決算期をまたいでの「飛ばし」が多かった。バブル崩壊後の 1990 年代前半に相次いで 表面化して問題となった。現在、粉飾決算の一つとして金融商品取引法で禁じられている。

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隠蔽、欺瞞、嘘、忖度... そして真実は闇に葬られた――

内部告発した元オリンパス代表マイケル・ウッドフォード氏自身の体験談を中心に、 雑誌「FACTA」で事件をスクープした山口義正記者、海外メディア報道の火付け役と なったフィナンシャル・タイムズのジョナサン・ソーブル記者などの事件当事者のインタビューを交え事件の全貌に迫る。

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国内外の先鋭スタッフが終結し、待望の日本公開!

監督は、短編がロッテルダム映画祭やトライベッカ映画祭などの数々の国際映画祭で評価され、本作が長編デビューとな る山本兵衛。プロデューサーには、BBC のプロデューサーで『マン・オン・ワイヤー』ではアカデミー賞を授賞し、100

本以上のドキュメンタリーを手がけているニック・フレイザーや、日本から『TAIZO〜戦場カメラマン・一ノ瀬泰造の真 実〜』(2003)などのドキュメンタリーも意欲的に手がけている奥山和由を迎え、世界を代表する放送局 BBC(イギリス)、 ARTE(フランス)、ZDF(ドイツ)、SVT(スウェーデン)、DR(デンマーク)が協力し、国際共同制作として完成。

音楽には、Saycet として来日公演も行なっているフランスのエレクトロニカ・アーティスト、ピエール・ルフェブが初のサントラを担当している。ヨーロッパで放映され大反響を呼んだ問題のドキュ メンタリーが遂に日本上陸。

これは一つの企業の不祥事ではなく、日本社会全体が抱える深い問題への提言です。
ーピーター・バラカン/ブロードキャスター

『サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-』予告

画像: 『サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-』予告 youtu.be

『サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-』予告

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監督・編集:山本兵衛
企画:チームオクヤマ
制作:VESUVIUS/POINT DU JOUR
共同制作:ZDF(ドイツ) ARTE(フランス) BBC (イギリス) SVT(スウェーデン)DR (デンマーク)
エグゼクティブ・プロデューサー:奥山和由 キャサリン・ブリンクマン ニック・フレイザー ケイト・タウンゼント アクセル・アルノ メ ッテ・ホフマン・メイヤー
プロデューサー:リュック・マルタン・グセ 山本兵衛
共同プロデューサー:デボラ・バリヤス 撮影:関根靖享 カラリスト:ギレルモ・フェルナンデス
音楽:ピエール・レフェブ(Saycet) 2015|ドイツ・フランス・イギリス・日本・デンマーク・スウェーデン共同制作|カラー|DCP|5.1ch|79 分|16:9
配給・宣伝:太秦
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