この度、『へばの』('08)、『愛のゆくえ(仮)』('12)に続く、木村文洋監督による渾身の最新長編『息衝く(いきづく)』の公開日が2月24日(土)に決定しました。
劇場はポレポレ東中野、以降全国順次公開となります。
そして、この度、本作の予告編が公開されました。

混迷する国。宗教団体で育ったよるべなき子供たち。
20年後、彼らは失踪したカリスマ宗教家に会うために再会した。
子供の頃、見上げた空の先には何があったのか―
これはわたしたちの希望を紡ぐ「この国」の物語

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ある政権与党の政治団体でもあり、大新興宗教団体でもある「種子の会」。この映画は、そこで育った二人の男と一人の女を巡る、3.11以後のこの国の物語である。宗教の掲げる理想、原発の再稼働に目を瞑る政党。理想と現実の間に揺れ、自らの信念を問い続けながらも団体の中で生きる二人の男、則夫と大和。一方、「種子の会」を離れ、母親となり、独りで子を育てる一人の女、慈(よし)。彼らには絶対的に信頼を寄せる父親的存在がいた。幼少期からの師でもあり、精神的支柱でもあるカリスマ、森山周。「ひとは独りで生きていける程は強くない。世界ぜんたいの幸福を願うときこそ、個であれ―」そう言ったかつてのカリスマは、日本という国を捨てて失踪した。彼が思い描いた未来は果たしてどこにあったのか―この物語は、未だ生きることに揺れ、自立を確かな実感として感じることのできない三人が、森山に再び会いにゆくことで、自身の背けていた何かを取り戻そうとする。

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宗教学者、島田裕巳さん、小説家の木村友祐さんからの本作への真摯な推薦コメント

親と子と信仰。これは、三位一体の関係にある。そんな関係が成立してしまうのも、その背景には貧しさがあり、社会の矛盾があるからである。社会は冷酷で、その矛盾を弱者に押し付けてくる。弱者は居場所を失って、新宗教に逃げ場を求める。
その組織は果たして、そうした矛盾から人を救い出してくれるのだろうか。
それは、映画が提起する重要な課題だ。
― 島田裕巳(宗教学者)

『息衝く』を観ながら、おれはこんな小説が書きたかったんだと全身がざわつき、高ぶり、軽い嫉妬をおぼえていた。息ができない現代日本の空気感を生々しくとらえながら、それでも〝まっとうさ〟を希求する本作の純真なたたずまいに、胸打たれずにはいられない。
― 木村友祐(小説家)

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この度、解禁された予告編では、その三人が混迷する現代社会の中で、激しい政治活動に飛び込んでいく様子、かつて持っていた宗教心に揺れる姿、そして、彼らの家族との関わりなどが描かれている。
理想なき社会。そこで各個人がいかに希望をもち、生き続けていくのか。この映画を観る者は、ある特殊な生育環境で育った三人の、それでも誰しもが求める生の実感を追い求める旅を通して、この国の抱える根本的な問題を知ることになるだろう。

木村文洋監督『息衝く』予告

画像: 日本のタブーに果敢に挑んだ問題作-木村文洋監督『息衝く』予告 youtu.be

日本のタブーに果敢に挑んだ問題作-木村文洋監督『息衝く』予告

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【ストーリー】
3.11、数年後の夏を迎える、東京。参議院選挙が始まろうとしていた。この国にとって幾度目か、そして則夫、大和にとって―果たして幾度目の「忙しい夏」なのか。彼らはカリスマ・森山の失踪後、久しくして“種子の会”選挙に呼び戻される。「原発廃炉が争点となるか」、その言葉を幹部との人質に交わしながら。活動に邁進する大和。一方、則夫は、幼少期に核開発が始まった青森県・六ヶ所村に妹と父とを残してきた記憶に決着をつけられず、母・悦子との最後の時間を目前にしていた。そのさなか、かつて想いを抱いていた慈と再会する―。

監督:木村文洋
脚本・プロデューサー:桑原広考 中植きさら 木村文洋
脚本:杉田俊介 兼沢晋/撮影:高橋和博/撮影・照明:俵謙太/俗音:近藤崇生
助監督:遠藤晶/編集:上田茂/音楽:北村早樹子/録音・ミックス:葛西敏彦
宣伝美術:大橋祐介
宣伝・配給協力:岩井秀世
製作・配給:team JUDAS 2017
2017年/DCP/16:9/130分
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2018年2月24日(土) ポレポレ東中野ほか全国順次公開!

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