ワールドプレミアで満席ソールドアウト、
絶賛の嵐!浅野忠信の新境地に、韓国での公開も熱望!

直木賞作家・重松清の傑作原作を映画化し、8/26(土)より公開となる『幼な子われらに生まれ』が、この度5月4、5日の韓国・全州国際映画祭にて、ワールドプレミアが行われ、三島有紀子監督が舞台挨拶に登壇し、ティーチインを行いました。

全州国際映画祭は毎年4月下旬から5月上旬にかけて、韓国の全州で開催される国際映画祭です。2000年に開始されてから今回で18回目を迎え、アジアを代表するインディペンデント映画祭として注目を集めています。10日間の開催期間中には約50ヶ国200作品が上映され、優秀作品には賞の授与が行われます。映画の上映以外にも業界向けのフォーラムやセミナー、一般客向けのエキシビジョンやパフォーマンスなどのイベントが行われており、様々な角度から映画が楽しめる祭典となっています。

 同映画祭はインディペンデント監督の発掘に定評があり、これまでに諏訪敦彦監督の「M/OTHER」や三池崇史監督の「オーディション」、前田哲監督の「ブタがいた教室」、小澤雅人監督の「風切羽~かざきりば~」などの作品が上映され賞を受賞しています。
「幼な子われらに生まれ」は、ワールドシネマスケープ部門で出品されました。

本作は、44歳の信が、元妻、現在の妻、妻の連れ子、元妻と暮らす実娘、そして新しく産まれくる命をめぐって不器用な大人たちが成長していくヒューマンドラマ。
重松清の傑作小説を、夫婦別姓、同性婚など、家族のあり方を問うと同時に、つぎはぎだらけのパッチワークのような家族の中で、成長していく大人たちをリアリティあふれるタッチで、かつ優しく見守るように描いた作品です。

画像: ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

舞台挨拶レポート                            日時:5月4日(木)、5月5日(金)
登壇者:三島有紀子監督

4日、5日ともに満席でチケットがソールドアウト、計600名の観客に迎え入れられました。
上映を終え大きな拍手が巻き起こる中、まず三島監督より「『繕い裁つ人』で2年前にここジョンジュ映画祭に呼んで頂きました。今日2年ぶりにこの舞台に立つ事が出来てとても幸せです。本作『幼な子われらに生まれ』はまだ日本では試写会も始まっていないので、今日の皆さんは世界でいちばん最初にこの映画を観てくれた方々です。とても嬉しいですしドキドキしています。私は今迄長編映画を5作品つくってきましたが、この作品は初めて自分を丸裸にしてさらけ出した映画なので、楽しんで頂けたら本当に嬉しいです。」と、2年ぶりの全州国際映画祭と本作の初めての上映に胸を躍らせ、満席の会場に挨拶をしました。

観客とのQ&Aでは、「浅野忠信さんが日本を代表する俳優だと証明した素晴らしい演技だった。浅野さんのキャスティングの理由は?」という質問に対し、「浅野忠信さんの今迄のキャリアであまり普通のサラリーマンを演じたイメージが私にはなかったので、常々普通の人の役をやってもらいたいと思っていました。でも実際の浅野さんは背が高くてとても格好良いので、普通のサラリーマンに見えるように地味目のスーツを選定したり髪形を何回も模索したり、大変苦労しました。」と主人公のキャスティング秘話と役作りについて答えました。
「子役の演技が3人とも素晴らしくて驚いた」という観客の声に、「あえてお芝居の経験の少ない子達を200人以上オーディションして選びました。撮影では日々役の状況・気持ちを子役達と丁寧に細かく話し合って感情をつくり、しっかりつくりあげてから大人の役者に入ってもらって撮影しました。よって現場ではワンテイクで撮ったシーンが多いです。」と、本作ならではの演出方法を披露しました。
「(本作は)浅野さん演じる父親・信の成長物語の様に見える」との観客の声に対し、「まさしくその通りです。信は今迄父親らしきものは演じてきたけれど“父親そのもの”にはなれていなかった。異物である自分が父性とは何かという事に向き合う物語です。」と本作の魅力について語りました。

最後に、「ジョンジュ国際映画祭はとっても映画愛に溢れた素晴らしい映画祭です。またこの映画祭に戻ってこれるように頑張ります!!」という力強いメッセージを送り舞台挨拶を終えました。
観客からのQ&Aも時間内ずっと飛び交い、舞台挨拶後は監督へのサイン攻めも多く、作品が非常に好意的に受け入れられました。

バツイチ子持ちで再婚した中年サラリーマンの主人公・信(浅野忠信)。二度目の妻・奈苗(田中麗奈)とその連れ子の二人の娘と共に、平凡ながらも幸せを感じて生活していた。
仕事への熱意はあまりないが、2度目だからこそ家庭を大事にし、連れ子にも父親として誠心誠意接しているつもりだ。しかし、奈苗の妊娠が発覚し、それを契機に長女が「ほんとうのパパ」に会いたいと言いはじめる。前の父親・沢田(宮藤官九郎)とはDVが原因で離婚しており、信と妻は面会を反対するが、長女は露骨にいやがる態度と辛辣な言葉で、父親としての信の存在自体を否定する。長女との関係、そして今の家族に息苦しさを覚え始める信は、やるせなさを抱えたまま、で前の父親に長女を会わせることに。
さらに、長女を前妻(寺島しのぶ)との娘とつい比べてしまい、前妻に愚痴をこぼす信。今の家庭を維持することに疲れ、これから生まれ来る命の存在すら否定したくなる信だが―。
血の繋がりのない他人と家族になるために、葛藤し成長していく彼らの姿を通して「幸せ」のカタチが浮かび上がってくる。父にならなければ、母にならなければ・・・そんな誰もが背負う「役割」をちょっとだけ軽くする、希望あふれるラストが余韻に残る。

三島有紀子監督

出演:浅野忠信 田中麗奈/
南沙良 鎌田らい樹 新井美羽 水澤紳吾 池田成志/
宮藤官九郎 寺島しのぶ 
原作:重松清「幼な子われらに生まれ」(幻冬舎文庫)
監督:三島有紀子(「幸せのパン」「繕い裁つ人」)
脚本:荒井晴彦
配給:ファントム・フィルム(2016年/日本/ビスタサイズ/5.1ch) 
ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

8月26日(土)テアトル新宿・シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー


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