”最高の国、最高の性別、最高の宗教、または最良の色はないと信じている”
外国語映画賞ノミネート監督全員で声明を発表!

あと、1日に迫ったアカデミー賞。
お祭り気分になっている中で、今年のアカデミー賞ではやはり多様性に対しての大きなテーマの一つになってきています。

外国語映画部門については、アスガー・ファルハディ監督が、イラン国籍だったことからトランプの7か国の人種の入国禁止の大統領令に自ら反発し出席を取りやめていましたが、2月25日外国語映画賞ノミネートされたデンマーク、スウェーデン、イラン、オーストラリア、ドイツの映画監督全員の連名で賞に対する声明が発表されました。

候補者の代表として、「米国や他の多くの国々で見られる狂信的な情勢やナショナリズムに対し全面的にかつ大きな不満を表明したい」と糾弾する共同声明が発表されました。

以下要約

すべての候補者を代表して、今、米国と他の多くの国々、民衆の一部、そして最も残念なことには、先導者の政治家に見られる狂信的な情勢とナショナリズムに対して全面的にかつ大きな不満を表明したい。
暴力を正当化しジェンダーや色、宗教、性別によって分けようとしていくことに対して、私たちは芸術家だけでなく人間は文化の多様性と人との出会いによってより良くなり得ると確信しています。分断する壁を作ることで、人間の基本的な体験を妨げます。
私たちは、自分自身に尋ねましたー
映画は何をすることができるのかと--映画の力を過大評価したくはないですが、他のメディアでは他の人々の様々な状況を深く洞察し、好奇心をもたせ、共感、思いやりを抱かせることはできないと思います。
日曜日に、誰が外国語映画賞を受賞するかが決まりますが、誰が受賞したかにかかわらず私たちは、国境にという考え方を拒みます。
私たちは、最高の国、最高の性別、最高の宗教または最高の色というものが存在しないと信じています。この賞が国や芸術が自由であることの象徴となることを望みます。
人権はあなたが決めるものではありません。誰もが保有します。
このため、この賞は、表現の自由と人間の尊厳を守るために働くすべての人々、アーティスト、ジャーナリスト、活動家の、この賞を捧げます。
彼らにオスカーを献呈することによって、我々は彼らに深い敬意と団結を表明したいと考えています。
Martin Zandvliet - 『ヒトラーの忘れもの』(デンマーク)
Hannes Holm - 『幸せなひとりぼっち』(スウェーデン)
Asghar Farhadi - 『セールスマン』(イラン)
Maren Ade - 『ありがとう、トニ・エルドマン』(ドイツ)
Martin Butler、Bentley Dean -『 Tanna』(オーストラリア)

すでに、この声明の前に映画芸術科学アカデミーの広報担当者がファルハディ監督を支援する声明を発表しています。

その中では「アカデミーは、国家、民族、宗教の違いにかかわらず、国境を超越して世界中の観客と話すことを目指している映画制作の芸術における業績を賞賛している」と述べていた。

昨年は、”白いオスカー”と言われ人種の問題を抱えたアカデミー賞は、今年はもっと大きく多様性に対しての討論を投げかける場所ともなりそうです。

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