第29回東京国際映画祭クロージングセレモニーの正式動画が配信された。

ここで、受賞者各人の受賞のコメントなどが、配信されているのだが、黒沢清監督とともに、SAMURAI賞受賞したマーティン・スコセッシ監督の受賞メッセージが、日本映画や、新作『沈黙-サイレンス-』の原作と出会った経緯などを語っておりこれも注目だ。

黒澤明、小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男の4巨匠はもちろんの事、篠田正浩、小林正樹、今村昌平、大島渚、塚本晋也、黒沢清そして清水宏などの監督たちの名前を挙げて、日本映画への愛と賛辞を述べてくれている。

マーティン・スコセッシ監督SAMURAI賞受賞コメント

マーティン・スコセッシ監督ビデオコメント:
東京国際映画祭に SAMURAI 賞の御礼を申しあげます。
とても残念ですが、日本での滞在を今日まで延長することができず、賞を直接受け取れません。敬愛する黒沢清監督に代理 で受け取っていただきます。彼の作品にはいつも感服しており、彼が代理受賞してくれるのはとても意義深いことです。ありがとう、 清。あなた自身の受賞もおめでとう。SAMURAI 賞は生涯功労賞だと理解しています。一応、申しあげますが、私も清も生涯は まだ終わっていません。しかしながら、この栄誉をいただけて感激です。私は映画を通じて、日本と日本文化を知りました。黒澤明 をはじめ、溝口(健二)、小津(安二郎)、成瀬(巳喜男)、篠田(正浩)、小林(正樹)、今村(昌平)、大島 (渚)、塚本(晋也)、そして黒沢清。他にも清水宏など、数多くの作品を観ました。観れば観るほど、その豊かで素晴らしい 世界を知りました。黒澤明監督の『夢』出演のため日本を訪れて、日本への驚嘆と好奇心は、さらに深まりました。同じ頃、日本文学にも触れ、遠藤周作の作品に出会いました。そして小説「沈黙」を原作に、今回、映画を撮りました。私の人生がより充実し たのは、日本映画と文化に触れ、この素晴らしい国を訪れたからです。
最後にもう一度、御礼を申しあげます。ありがとう。

画像: スクリーンショット

スクリーンショット

動画では、48分あたりからスコセッシ監督のメッセージとなる。
そして、それに応えるように同時受賞となった黒沢清監督もコメント。
世界の境界のない映画界、映画人のやり取りが確認できます。

黒沢 清 監督コメント:
「スコセッシ監督のメッセージは今初めて見たのですが、僕自身について語っていただいていることに大変驚いています。スコセッシ監 督と並んで賞を受けることが自分の人生に起こるなんて信じられません。僕らの世代のスコセッシ映画といえば『タクシー・ドライバ ー』。スコセッシ監督のような自由自在で多様な映画作家がいたからこそ、映画は今日まで発達してきた。僕自身のキャリアはスコ セッシ監督に比べると恥ずかしいくらい。それでも小規模ではあるが、自分なりに自由で、多様で、なんでもありな映画づくりをしてき ました。そのかいあって 30 年以上映画を作り続けられています。これからも映画を作っていきます。これまで携わってきてくれたスタッ
フ、キャスト、観客、すべての方にお礼を申し上げます。」

そして、今回の国際映画祭も世界各国から選ばれた作品の中からの、受賞の様子が動画で確認できます。

東京国際映画祭クロージングセレモニー正式動画

画像: 第29回東京国際映画祭クロージングセレモニー The 29th Tokyo International Film Festival Closing Ceremony youtu.be

第29回東京国際映画祭クロージングセレモニー The 29th Tokyo International Film Festival Closing Ceremony

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審査員講評並びに受賞者各人の記者会見模様です。

画像: 審査委員&受賞者記者会見 Jury Members and Award Winners Press Conference youtu.be

審査委員&受賞者記者会見 Jury Members and Award Winners Press Conference

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SAMURAI賞受賞の黒沢清監督のトークショー

映画に対しての深いお話しを語っています。こちらも映画祭ならではの貴重な動画になっています。
観衆から、若手監督からの質問などにひとつひとつ丁寧に答えており、見ごたえのあるトークショーになっています。

画像: 黒沢 清 Kiyoshi Kurosawa SAMURAI賞トークショー 3rd SAMURAI Award Special Talk youtu.be

黒沢 清 Kiyoshi Kurosawa SAMURAI賞トークショー 3rd SAMURAI Award Special Talk

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