【オールナイト】《不死蝶・岸田森 稀代の個性派、その世界と色気》
1982年、12月28日食道ガンのため、43歳の若さで死去した俳優 岸田森のオールナイト特集上映が池袋文芸坐で開催されることになった。劇作家の岸田國士は叔父にあたり、女優・岸田今日子、童話作家・岸田衿子は彼の従姉妹に当たる芸術家の家系。
また、一時は、文学座では同期であった、女優・悠木千帆(後の樹木希林)と数年ではあるが結婚していた。
岸田森といえば、もともと文学座で多くの芝居を演じた後に、独特の雰囲気で映画で和製ドラキュラ役者として、脚光を浴び、テレビでは「怪奇大作戦」など円谷作品で有名になった。
とはいえ、映画で唯一主役で遇されたのは実相寺昭雄監督の『歌麿 夢と知りせば』のみ。多くの作品では、3番手、4番手として名脇役を演じ続けた。
何と言っても、脇役でも独特の雰囲気と色気で、存在感を示した稀有な役者さん。
今回のオールナイトの企画もいいですね!さすが文芸坐です。
22:30〜5:35
「白昼の襲撃」(1970/89分/35mm)
監督
西村潔
出演
黒沢年雄、高橋紀子、出情児、岸田森、緑魔子、レックス・ヒューストン、石井くに子、ドン・ウィッテン、殿山泰司、桑山正一、若宮大佑、青木君雄、マンモス鈴木、伊藤久哉、守田比呂也、北浦昭義
解説
『野蛮人のネクタイ』の白坂依志夫と『死ぬにはまだ早い』の西村潔が共同で脚本を執筆し、西村が監督したハードボイルド・アクション。撮影は『喜劇 新宿広場』の黒田徳三が担当した。
「斜陽のおもかげ」(1967/92分/35mm)
監督
斎藤光正
出演
吉永小百合、新珠三千代、岸田森、芦田伸介、高杉早苗、笹森みち子、北林谷栄、三津田健、藤田けい子、藤田尚子、鈴村益代、相原巨典、玉村駿太郎、広瀬優、日色恵、小池朝雄、伊藤久美子、野田聰子
「曼陀羅」(1971/123分/35mm)
監督
実相寺昭雄
出演
岸田森、田村亮、清水紘治、森秋子、桜井浩子、若林美宏、花柳幻舟、富川徹夫、草野大悟、左時枝、菅井きん、荒木雅子、、大木正司、小林昭二、原保美
解説
農業とエロチシズムを二本の柱として、単純再生産を基本としたユートピア集団の実現を計る人物と、偶然そこにまぎれ込んだ新左翼系の男女学生四人が中心となり、恋人交換、暴行、サディズムなど、さまざまな型の性を描きながら、よりよく、われわれが抱いている日本そのものへのアプローチを試みた作品。脚本は『無常』でコンビを組んだ石堂淑朗。
「呪いの館 血を吸う眼」(1971/82分/35mm)
監督
山本迪夫
出演
藤田みどり、江美早苗、高橋長英、岸田森、大滝秀治、高品格、二見忠男、桂木美加、松下達夫、記平佳枝、毛利幸子、川口節子、鈴木治夫、小川安三、大前亘、立花房子、山添三千子、松葉覚、坂上也寸志、水村繁子、菅まり子
解説
一八九四年に発表されたブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』は数えきれぬほど映画、舞台化された。この作品は日本ではめずらしい吸血鬼映画。脚本は武末勝と『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』の小川英。監督も同作の山本迪夫。撮影は『商魂一代 天下の暴れん坊』の西垣六郎がそれぞれ担当。
映画出演作
wikipediaより
放浪記(1962年、東宝)
喰べた人(1962年、大林宣彦、藤野一友との自主制作)
二匹の牝犬(1964年、東映)
渡世一代(1965年、日活) - 銀次
水で書かれた物語(1965年、日活) - 松谷高雄
斜陽のおもかげ(1967年、日活) - 谷山圭次
斬る(1968年、東宝) - 荒尾十郎太
狙撃(1968年、東宝) - 深沢
弾痕(1969年、東宝) - 楊(中共側工作員)
赤毛(1969年、東宝) - 番頭左右吉
座頭市と用心棒(1970年、東宝) - 九頭竜(跡部九内)
白昼の襲撃(1970年、東宝) - 鳴海
玄海遊侠伝 破れかぶれ(1970年、大映) - 桜井義三郎
おんな極悪帖(1970年、大映) - 太守
七月の兵隊(1970年、自主制作)
激動の昭和史 軍閥(1970年、東宝) - 高倉記者
銭ゲバ(1970年、東宝) - 新星
狐のくれた赤ん坊(1971年、ダイニチ映配) - 勝谷栄之進
激動の昭和史 沖縄決戦(1971年、東宝) - 目軍医大尉
いのちぼうにふろう(1971年、東宝) - 由之介
曼陀羅(1971年、ATG) - 真木
呪いの館 血を吸う眼(1971年、東宝) - 影のような男
百万人の大合唱(1972年、東宝) - 宮原
子連れ狼 三途の川の乳母車(1972年、東宝) - 左来馬
哥(うた)(1972年、ATG) - 森山康
高校生無頼控(1972年、東宝) - 村木鉄人
にっぽん三銃士 おさらば東京の巻(1972年、東宝) - 森川副部長
子連れ狼 親の心子の心(1972年、東宝) - 孤塚円記
夕映えに明日は消えた(1973年、東宝) ※未公開
御用牙 かみそり半蔵地獄責め(1973年、東宝) - 本多麟太郎
化石の森(1973年、東宝) - 辻
あさき夢みし(1974年、ATG) - 阿闍梨
青葉繁れる(1974年、東宝) - 教育委員
ゴジラ対メカゴジラ(1974年、東宝) - 南原
修羅雪姫 怨み恋歌(1974年、東宝) - 菊井精四郎
血を吸う薔薇(1974年、東宝) - 学長
鬼輪番(1974年、東宝) - 玄海
ロスト・ラブ あぶら地獄(1974年、日活) - 鳴海修
樺太1945年夏 氷雪の門(1974年、東洋映画) - 田尻中佐
吶喊(1975年、ATG) - 仙田勇之進
櫛の火(1975年、東宝) - 田部
黒薔薇昇天(1975年、日活) - 十三
はつ恋(1975年、東宝) - 木村
エデンの海(1976年、東宝) - 松下先生
続・人間革命(1976年、東宝) - 黒川
ひとごろし(1976年、大映) - 加納平兵衛
歌麿 夢と知りせば(1977年、日本ヘラルド映画) - 喜多川歌麿
姿三四郎(1977年、東宝) - 折口大助
犬笛(1978年、東宝) - 池田正男
愛の嵐の中で(1978年、東宝) - 岡野
ダイナマイトどんどん(1978年、大映) - 花巻修
ブルークリスマス(1978年、東宝) - 代議士の側近
蘇える金狼(1979年、東映) - 石井
総長の首(1979年、東映) - 溝口
金田一耕助の冒険(1979年、東映) - 街のドラキュラ
乱れからくり(1979年、東宝) - 馬割鉄馬
戦国自衛隊(1979年、東宝) - 直江文吾
白昼の死角(1979年、東映) - 隅田光一
ホワイト・ラブ(1979年、東宝) - スチル・カメラマン
スーパーGUNレディ ワニ分署(1979年、日活) - 緒方哲夫
英霊たちの応援歌 最後の早慶戦(1979年、東宝) - 寺本少佐
動乱(1980年、東映) - 小林少佐
徳川一族の崩壊(1980年、東映) - 徳川家茂
漂流(1981年、東宝) - 儀三郎
モーニング・ムーンは粗雑に(1981年、スーパーウッド) - 一条
太陽戦隊サンバルカン(1981年、東映) - 嵐山長官
近頃なぜかチャールストン(1981年、ATG / 東宝) - 内閣書記官長
制覇(1982年、東映) - 石川浩之(北陸石川組組長)
南極物語(1983年、日本ヘラルド映画 / 東宝) - 喫茶店マスター ※遺作
大決戦!超ウルトラ8兄弟(2008年、松竹) - 坂田健の遺影 ※写真出演