はじまりました東京国際映画祭!
今年のコンペティションノミネート作品は16本。
皆さんもチェックです!

7分間

ヒューマンドラマ
イタリア女性労働者VSフランス資本家

リストラ計画が進行する繊維工場。様々な背景と事情を持つ女性労働者たちは結束して交渉にあたるが、工場側は奇妙な提案を出してくる。受け入れることはたやすいと思われるこの条件に、労働者のリーダー格の女性が異を唱え、場は荒れていく…。

俳優として45年、監督としては25年のキャリアを誇るミケーレ・プラチド監督は、イタリア・マフィアを描く実録ものに強いイメージがあるが、今回は労働問題を扱う社会派作品となった。しかも、現代のイタリアのみならず、ヨーロッパ全土にも通じる移民映画でもあり、そして女性映画である。様々な出自の女性労働者たちの存在が現在の欧州のリアルな状況を象徴しており、利害の異なる集団の議論の展開は『12人の怒れる男』(57)を彷彿とさせる。その議論をリードする労働者のリーダーに扮するオッタヴィア・ピッコロは、1970年にカンヌ映画祭主演女優賞(『わが青春のフロレンス』)を受賞している名女優であり、今作でも出色の存在感を放っている。揺れ動く人間心理を見事なキャスティングで描く、スリリングな集団劇である。

監督:ミケーレ・プラチド
コンペティション/インターナショナル・プレミア

10/25 14:30- 10/26 18:10-

【コンペティション(Competition)】『7分間(7 Minutes)』

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© Goldenart Production S.r.l. - Manny Films - Ventura Film - 2016

天才バレエダンサーの皮肉な運命

ヒューマンドラマミュージック
華麗なるロシアン・バレエの光と影

アレクセイ・テムニコフは名の知れた天才バレエダンサーだが、90年代にその短いキャリアは突然終わっていた。20年後の現在はバレエ教室を営み、傲慢で冷淡な性格が周囲との軋轢を招いているが、全く気にする様子を見せない。達観したように生きるアレクセイだが、次第に体調が悪化するに従い、人生の選択を迫られる。

本作が3本目の長編劇映画となるアンナ・マチソン監督は、舞台との関わりも深く、本作でも威風漂う姿を見せるマリインスキー劇場の舞台監督や美術などを手掛けている。同劇場の芸術監督ワレリー・ゲルギエフが指揮するオペラの映像監督も務め、その縁でゲルギエフが本人役で登場するが、ここで虚構と現実の境が曖昧になり、実在のダンサーの生涯を追っているような効果を本作にもたらしている。マジカルなカメラワークも楽しく、スケール感のあるエンターテイメント作品として、従来のロシア(映画)のイメージを覆す作品である。主演のセルゲイ・ベズルコフは舞台と映画の双方で活躍するロシアの人気俳優である。

監督:アンナ・マティソン
コンペティション/インターナショナル・プレミア

10/31 21:00- 11/02 14:15-

© Sergey Bezrukov Film Company

誕生のゆくえ

ヒューマンドラマ
夫婦の選択の行方に待ち受けるもの

パリとファルハードは演劇と映画を仕事にする中流階級の夫婦。ふたりは愛し合い、ひとり息子とも幸せに暮らしているが、パリは再び妊娠。ふたりとも望んでいない妊娠だった。いったんは中絶で合意したふたりだったが、パリは疑問を抱き始める。

現在のイラン映画では、畳みかける会話の応酬が緊迫感を盛り上げ、そのまま物語をリードしていくスタイルが主流となっている。本作もその流れを象徴する1本である。2子目を産むかどうかで意見の食い違う夫婦の物語は、現代社会において普遍性を持ちつつ、その議論の進め方にはイラン社会特有の価値観も垣間見える。事態が次第に取り返しのつかない状態に転がってしまう展開も、昨今の優れたイラン映画に特有であり、80年代よりドキュメンタリー編集や短編製作を手掛けてきたキャリアの長いアブドルヴァハブ監督の確かな力量が伺える。夫を映画監督、妻を舞台女優と設定することによって、現代イランにおける表現活動の実態を伝えようとする監督の意図も見逃せない。

監督:モーセン・アブドルワハブ
コンペティション/インターナショナル・プレミア

10/27 10:35- 10/28 18:00-

ビッグ・ビッグ・ワールド

ヒューマンドラマ
トルコの鬼才が誘う森の奥への旅

青年アリは、離れて暮らす妹を気にかけるが、里親が会わせてくれない。業を煮やしたアリは妹の奪回を企み、極端な行動に走る…。

前々作『Jin』は少女兵士が森でサバイバルをするストレートな物語、そして前作『歌う女たち』では森で歌う女性たちに平和を象徴させ、スピリチュアルな世界を描いたレハ・エルデムであるが(両作とも13年TIFFにて上映)、本作はそのふたつの世界を融合させて、さらなる高みへと向かう作品である。森に入った兄妹は、次第に自然と一体化していくが、そこでは、かたつむりも水牛もヤギも同格の存在である。木々でさえも体の一部となる。やがて生と死も、昼と夜のように、ひとつのサイクルの中の地続きなものである様が、圧巻の映像美で描かれていく。アニミズム的な神性が美しく浮かび上がるエルデム監督の新たな傑作。

監督:レハ・エルデム
コンペティション/アジアン・プレミア

10/29 11:00- 10/31 11:15-
予告編

【コンペティション(Competition)】『ビッグ・ビッグ・ワールド(Big Big World)』

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© 2015 - Atlantik Film - Maya Film – IMAJ

ブルーム・オヴ・イエスタディ

ヒューマンドラマラブストーリー
忘れてならない過去、忘れたくない今

ホロコーストのイベントを企画する頑固な男が、強引な性格を理由に担当を外される。納得のいかない男は、風変りなフランス人インターン女性と独自に準備を続けるが、やがて意外な事実に行き当たる…。

日本を含め世界でヒットを記録した『4分間のピアニスト』(06)にて、獄中の天才ピアニスト少女と戦中の辛い記憶を抱える老女の交流を描いたC・クラウス監督は、今回もホロコーストというヘヴィーな題材を、ユーモアや恋愛を交えて鮮やかに語ってみせる。凄惨な歴史の記憶を継承する重要性と、人間味溢れるラブ・ストーリーとを両立させる巧みさに、職人技が伺える。主演のラース・アイディンガーは、舞台俳優として活躍する一方、いまや国境を越えて活躍する欧州映画に欠かせない存在である。共演のアデル・ハネルは現在のフランスきっての売れっ子であり、ダルデンヌ兄弟監督新作でヒロインを演じて今年のカンヌ映画祭の話題をさらった。

監督:クリス・クラウス
コンペティション/ワールド・プレミア

10/27 21:10- 10/28 14:20-

©2016 Edith Held / DOR FILM-WEST, Four Minutes Filmproduktion
©Edith Held; cDor Film / Foto: Patrick Wally

ダイ・ビューティフル

ヒューマンドラマコメディ
死んでからも、美しく

美女コンテストで優勝したトランスジェンダーのトリシャが突然死してしまう。彼女の望みは、埋葬前に幾夜も行われる儀式で、毎回違うセレブの装いをまとうこと。友人たちは団結してトリシャの願いを叶えようとする。トリシャが生きた、カラフルでちょっと変わった一生を思い起こしながら。息子として、姉として、母として、友として、恋人として、妻として、そして女王としての人生を。

『ある理髪師の物語』(13)でユージン・ドミンゴにTIFF最優秀女優賞をもたらしたラナ監督新作は、またもや俳優が見事に際立つ作品である。トランスジェンダーのヒロインの笑いと涙に満ちた生涯と、レディ・ガガの姿で逝きたいという彼女の遺言を叶えようとする友人たちの姿を、巧みなフラッシュバックを駆使して感動的に描いてみせる。苦境をはねのける明るさと、生への肯定に満ちた人物像の創造こそが、ラナ監督の真骨頂であるといえる。驚異的な存在感を発揮する主演のパオロ・バレステロスは、フィリピンのバラエティ番組のホスト役などで活躍しており、有名人になりきるインパーソネーター、そしてメークアップ・アーティストとして知られている存在である。

監督:ジュン・ロブレス・ラナ
コンペティション/ワールド・プレミア

10/27 17:50- 11/02 21:00-
予告編

【コンペティション(Competition)】『ダイ・ビューティフル(Die Beautiful)』

youtu.be

© The IdeaFirst Company Octobertrain Films

フィクサー

ヒューマンドラマ
目的は手段を正当化するか?

売春をしていた少女がパリからルーマニアに強制送還された。事件を取材するTVクルーを手伝う記者は手柄を立てようと張り切るが、少女への面会は難航し、記者の前にヨーロッパの闇が立ちはだかる…。
ゼロ年代中頃からルーマニア映画は世界の映画祭を席巻し続けているが、本作が長編5作目となるA・シタル監督もその一角を狙う存在である。現代ヨーロッパが抱える問題の中で、ジャーナリストとしての職業倫理と葛藤する主人公の心理が、息子との関係にも影響を及ぼしていくなど、スリリングなストーリーテリングが堪能できる心理ドラマである。本作とほぼ同時期に製作され、ベルリン映画祭に出品された前作の『Illegitimate』(16)は、常識や倫理が持つ意味を、カオティックな家族の物語の中で相対化して見せる傑作であった。2作に共通するのは、現代社会における個人のモラルの危うさである。ルーマニアの注目作家による屈指の演出力に注目したい。

監督:アドリアン・シタル
コンペティション/アジアン・プレミア

10/29 18:10- 10/31 14:30-
予告編

【コンペティション(Competition)】『フィクサー(The Fixer)』

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アズミ・ハルコは行方不明

ラブストーリー青春サスペンス
最高に突き抜けた女子たちの青春

突如、街中に拡散される、女の顔のグラフィティアート。無差別で男をボコる、女子高生集団。OL安曇春子(28)の失踪をきっかけにひとつの街で交差する、ふたつのいたずら。なぜハルコは姿を消したのか?

監督:松居大悟
コンペティション

10/30 13:35- 11/01 14:05-
予告編

『アズミ・ハルコは行方不明』本予告

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©2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

ミスター・ノー・プロブレム

ヒューマンドラマ
時代の変わり目に翻弄される人々

重慶のシューファー農場は、生産性は高いが利益につながらない。雇われ番頭のディンは、収入を増やすために自称芸術家のチンに空き部屋を貸すことにする。ディンと従業員たちの癒着に不満を抱いた農場所有者は、ディンをクビにしようとするが、便宜を受けているチンが反対する。それでも所有者一家は近代的発想を持つ新しい経営者を雇用することにし、騒ぎは大きくなっていく。

ロウ・イエ監督の脚本家として名高いメイ・フォンは、自らの初監督作として、中国近代文学において魯迅と並び称される作家である老舎が、1943年に発表した短編小説を選んだ。富裕家族と番頭さん、軽薄な若者に、近代的経営者など、個性的な面々が行き交い、軽やかな味わいの作品世界を彩っていく。戦火の気配は遠くに感じるのみであり、一種のパラダイスの中で進行する物語が、来るべき新時代の空気を予見する。作品のトーンとして「リアリズムと印象派の釣り合いを求めた」と監督は語り、様式美を備えた品格あるモノクロ映像として見事に結実している。監督としての確かな力量を証明する堂々たるデビュー作である。

監督:メイ・フォン
コンペティション/ワールド・プレミア

10/29 14:10- 11/02 10:20-

© Youth Film Studio

パリ、ピガール広場

ヒューマンドラマ
夢と希望の掃き溜め

仮出所中のナセルは、兄のバーを手伝うが身が入らない。やがて自分が得意とするクラビングをビジネスとして立ち上げようとするが、ぎくしゃくとしていた兄との仲は一層悪化していく…。歓楽街を舞台に、移民系の男が底辺から這い上がろうとする様を描く人間ドラマ。

パリの歌舞伎町とも称されるピガール地区は、猥雑な歓楽街である一方で、近年は若者が住みたがる人気の地区でもある。様々な人が行き交うこの地を舞台に、本職はメッセージ系のラッパーである監督コンビが、現在のパリを象徴するリアルな人間模様を描き出した。人物に近く寄り添うカメラにより、観客も映画の中のドラマを生きることになる。パリのナイトライフの裏側に、移民系フランス人兄弟の葛藤の物語を交え、初監督作とは思えない臨場感溢れる演出力が発揮されている。主演のレダ・カテブは現在のフランスを代表する若手演技派の一人であり、強面から善玉まで幅広く演じる力により、W・ヴェンダース監督最新作を含め、国の内外で出演作が相次いでいる。

監督:アメ、エクエ
コンペティション/インターナショナル・プレミア

10/29 21:20- 11/01 17:30-

© LA RUMEUR FILME - HAUT ET COURT DISTRIBUTION

私に構わないで

ヒューマンドラマ青春
家族のためにどこまで生きられる?

病院に勤務するマリヤナの人生は、望もうが望むまいが、彼女の家族を中心に回っている。強権的な父親、障害を持った兄、無責任な母親。彼らは小さなアパートで重なりあいながら、互いにイライラして暮らしている。そんなとき、父親が倒れ、突如としてマリヤナに家族の長としての責任が押し付けられてしまう。

本作の舞台となる美しいダルマチア地方はクロアチア有数の観光地であるが、ジュシッチ監督はその華やかな光と対比するように、狭く窮屈で雑然とした住まいに暮らす家族に焦点を当てた。自伝的内容では無いものの、登場するキャラクターの多くは監督が良く知る人々をモデルにしている。当初は印象の悪い人物たちに対し、観客が徐々に好意を抱くように導く演出に、監督のキャラクターに対する愛と理解が感じられる。自由になることの難しさ、そして場合によっては敵であっても身近な存在に囲まれる家族の方が居心地がいいかもしれない、というジレンマのリアリティは絶妙である。見事なカリスマ性を発揮する主演のミア・ペトリツェヴィッチが演技初経験ということにも驚かされる。

監督:ハナ・ユシッチ
コンペティション/アジアン・プレミア

10/30 10:15- 11/01 10:50-
予告編

【コンペティション(Competition)】『私に構わないで(Quit Staring at My Plate)』

youtu.be

©Kinorama, Beofilm and Croatian

サーミ・ブラッド

ヒューマンドラマ青春
普通になりたい。山の向こうが見たい

1930年代、スウェーデン北部の山間部で暮らすサーミ族は、劣等民族とみなされ差別的な扱いを受けていた。従属を拒んだ少女は、運命を変えようと決意する…。

サーミ族は、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの北部に居住する少数民族であり、フィンランド語に近い独自の言語を持っている。30年代のサーミ族は支配勢力のスウェーデン人によってスウェーデン語を強要され、同化政策の対象となり、劣等民族として差別を受けた。スウェーデンの歴史のダークサイドである。カーネル監督自身がサーミ族の血を引いており、自らのルーツをテーマとする短編を撮った後、処女長編となる本作でも同テーマを扱った。監督曰く「支配階級と劣等民族の構図はまだ存在します。映画はスウェーデン史の暗部を描いていますが、でも基本的には、同様なことが現在でも難民キャンプで暮らす誰かに起こりうるのです」。先の世代の体験を力強い少女に託し、ラップランドの美しい自然の中で描く感動的なドラマである。

監督:アマンダ・ケンネル
コンペティション/アジアン・プレミア

10/26 14:50- 10/30 21:05-
予告編

【コンペティション(Competition)】『サーミ・ブラッド(Sami Blood)』

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©Nordisk Film Production Sverige AB

シェッド・スキン・パパ

ヒューマンドラマコメディラブストーリー
父と息子の世にも奇妙な交流劇

挫折した映画監督の男が借金と離婚問題に悩んでいる中、老いた父は脱皮して若返っている?奇想天外な展開から、やがて香港の歴史と愛の物語が浮かび上がる感動コメディー。

舞台演出家として輝かしいキャリアを築いているロイ監督が、自らの演劇賞受賞作を映画作品として初監督した。原作は佃典彦氏による「ぬけがら」であるが、脱皮を巡るシュールさと楽しさは活かしつつ、父と息子、そして夫婦の愛の物語を通じ、香港の歴史をも概観する内容に見事に翻案している。主演は、目下3年連続で最も稼ぐ香港スターの1位に輝いているルイス・クー。2015年は実に14本の映画に出演しており、今回は挫折した映画監督を演じ、板についたダメ男っぷりを披露している。ダブル主演には、演技派の雄、フランシス・ン。コミカルなドタバタ・アクションから、シリアスな語りまで、本作の中で文字通り七変化の活躍を見せる。

監督:ロイ・シートウ
コンペティション/ワールド・プレミア

10/26 21:20- 10/28 21:20-
予告編

【コンペティション(Competition)】『シェッド・スキン・パパ(Shed Skin Papa)』

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©Magilm Pictures Co., Ltd. & Dadi Century (Beijing) Co., Ltd

空の沈黙

ヒューマンドラマサスペンス
追い込まれた夫婦の息詰まる心理戦

侵入者から妻への暴行を止められなかった男が、自責の念に苦しみ次の行動を思い悩む。妻も暴行された事実を隠し、二人の間には重い空気がたれこめる。極限状態に置かれた人間心理の奥底を見つめるスリラー。

短編時代からカンヌ映画祭の常連であったデュトラ監督は、処女長編『Hard Labor』(11/フリアナ・ロハスと共同監督)が同映画祭の「ある視点」部門に選出された。収入を失う危機に直面する家族の物語にホラーテイストを加味した作品であったが、監督は長年に渡り日常の中に潜む恐怖に関心を寄せている。3作目となる本作において、恐怖のレベルは異常事態下における夫婦間の心理戦へと進化し、パラノイア的なモノローグと計算されたカメラワークが見事に緊迫感を高めている。原作のセルジオ・ビジオは極限状態における濃厚な心理サスペンスを得意とするアルゼンチンの作家で、作品の多くが映画化されている(09TIFF審査員特別賞受賞作『激情』等)。

監督:マルコ・ドゥトラ
コンペティション/インターナショナル・プレミア

11/01 20:40- 11/02 17:50-
予告編

【コンペティション(Competition)】『空の沈黙(The Silence of the Sky)』

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© RTFeatures

雪女

ヒューマンドラマ
人と妖女の交わり、幻想奇譚

小泉八雲原作「怪談」の一編である「雪女」を新たな解釈のもと、杉野希妃監督が映画化、自ら雪女とユキの2役を演じている。杉野の長編監督作品としては、『マンガ肉と僕』『欲動』に続く第3作となる。

ある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。猟師の巳之吉は、山小屋で、雪女が仲間の茂作の命を奪う姿を目撃してしまう。雪女は「このことを口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。翌年、茂作の一周忌法要の帰り道。巳之吉は、美しい女ユキと出会う。やがてふたりは結婚し、娘ウメが生まれる。14年後。美しく聡明な少女に成長したウメは、村の有力者の息子で、茂作の遠縁にあたる病弱な幹生の、良き話し相手だった。しかしある日、茂作の死んだ山小屋で幹生が亡くなってしまう。幹生の遺体には、茂作と同じような凍傷の跡が。巳之吉の脳裏に、14年前の出来事が甦る。自分が見たものは何だったのか、そしてユキは誰なのか‥。

監督:杉野希妃
コンペティション/ワールド・プレミア

10/28 11:00- 10/31 17:40-

予告編

【コンペティション(Competition)】『雪女(Snow Woman)』

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© Snow Woman Film Partners

浮き草たち

ラブストーリー青春サスペンス
不思議な少女と風に吹かれて

ダニーは将来有望なシェフ。
インチキな兄から、ある仕事を頼まれた。仕事内容は単純で、ブリーフケースを持った運転手と一緒にリゾート地に行って、別のブリーフケースと交換するというもの。嫌々引き受けたダニーだったが、ことはそう単純には進まない。焦るダニーの前に、謎の少女が現れる。

カンヌ始め、多くの映画祭を巡ったA・レオン監督処女作『Gimme the Loot』(12)は、NYのストリートを舞台にグラフィティ・アーティストたちの友情を描くものだった。使い古された設定をリブートして評価された監督は、2作目となる本作でも、スリラー仕立ての青春ラブ・ストーリーというジャンルに見事に新風を吹き込んでいる。若者の心理をリアルに捉え、困難な状況を設定しつつもユーモアを忘れず、クールな映像と音楽の組み合わせにセンスを発揮し、爽やかな後味をもたらしてくれる期待の才能である。主演のC・ターナーは『グリーン・ルーム』(日本公開17年2月)で注目されたイギリス出身の26歳で、出演作が多数控える新鋭。

監督:アダム・レオン
コンペティション/アジアン・プレミア

10/26 11:20- 10/30 17:10-
予告編

【コンペティション(Competition)】『浮き草たち(Tramps)』

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©2016 Over the Barn, LLC

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