初長編作をロシアで制作!
井上雅貴監督の記憶をめぐるSF感動作『レミニセンティア』公開が決定!

アンドレイ•タルコフスキーの「惑星ソラリス」「ストーカー」、
ティムール・ベクマンベトフ「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」
ゲオルギー・ダネリヤの「不思議惑星キンザザ」
アレクサンドル•ソクーロフの「静かなる一頁」「日陽(ひび)はしづかに発酵し…」など
物語だけではなく独特な映像美により、芸術性の高いロシア製SF映画。

今作は、そんな映画に魅了されて、ロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフ監督 映画『太陽』の日本人スタッフなどを経験した日本人監督、井上雅貴の、初長編監督作。
人間には内側の世界があり、五感により様々な情報が脳に蓄積され、
自分の記憶となった時、他人と共通する現実世界との相違が生まれる。
果たして自分の見ている世界は他人と同じ世界なのか?
記憶をテーマに、哲学的でありながらもSFヒューマンドラマという
エンターテイメント作品に仕上げた。

画像: 初長編作をロシアで制作! 井上雅貴監督の記憶をめぐるSF感動作『レミニセンティア』公開が決定!

忘れたい記憶がありますか?
取り戻したい記憶はありますか?
あなたの記憶は真実ですか?

記憶をテーマに日本人監督がロシアに渡り、ロシアSF感動作を作り上げた。
記憶を消すことのできる父と絵が大好きな娘、父は悩める人々の記憶を消し、その記憶で小説を書いていた。しかし、ある日、愛する娘との思い出が消えている事に気づく。

忘れたい記憶と取り戻したい記憶、果たして記憶に翻弄される人間の存在とは何なのか?
今作は哲学的なテーマを持ちつつも、エンターテイメント作品に仕上がっている。

日本映画とは思えない、ポスタービジュアル

画像: 日本映画とは思えない、ポスタービジュアル

レミセンティアとは?

レミセンティアとはもともとラテン語で、おぼろげに思い出す記憶という意味。
日本語の感覚では追憶に近いニュアンス。ロシア人だと意味合いがよくわかる言葉。
しかし、この映画では思い出した記憶の先の溢れる思い出という意味で”記憶の万華鏡”ということを表現している。

画像1: レミセンティアとは?

監督の井上雅貴は、アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画「太陽」のメイキング監督を務め、その時ロシアの映画撮影を学んだ。
ロシアロケが行われたこの作品はなんと自主映画、監督自ら脚本、撮影、編集を兼ね、日本の自主制作映画の限界にも挑んだ。
初監督だったが、映画を作るならスケール感のある作品を作りたいという監督の熱意と、今まで培った映画製作のノウハウにより、商業映画に匹敵するクオリティの作品が出来上がった。ちなみにこの作品は出資が日本の為、日本映画に分類される。

画像2: レミセンティアとは?
画像3: レミセンティアとは?

今作は「ロサンゼルスシネマフェスティバル オブ ハリウッド」で主演男優賞、監督賞、長編作品賞など主要部門を受賞、ハリウッドの人々に受け入れられたことがこの物語が全世界の人々に伝わる作品であることを証明している。

撮影場所はモスクワからさらに300km離れた古都ヤロスラブリ。
黄金の輪と呼ばれる歴史的な建造物が立ち並ぶ街でありながら、旧ソ連時代は工業地帯だった街。
娘以外の役者達は、実際にこの街に住む役者達。
ヤロスラブリ劇場に所属し、ソ連時代から演技を学ぶ本格的な役者達がこの映画のテーマを感じ取り出演してくれた。

画像4: レミセンティアとは?

映画に出てくる不思議な建物の一つは、宇宙記念館、世界初の女性宇宙飛行士、ワレンチナ•テレシコワの記念館である。
日本の映画では初めて撮影に使用された。
映画は現実ではなく虚構の世界、現実とは記憶による曖昧なもの。
美しい映像と様々な仕掛けの物語があなたの脳を刺激する。

井上雅貴監督 コメント

10年以上前、映画メイキングとしてアレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』に参加しました。今まで日本の撮影しか知らなかった私には、衝撃的な出来事でした。
すべてのスタッフが美的センスを持ち、アシスタントの子でも監督に意見できる環境、自分の担当部署じゃなくても、他の部署の議論をしあう。映画文化をリスペクトし、良いものを作りたいという気持ちが表れていた撮影現場でした。

私も少なからず映画に携わるものならば、いつかは監督したいと考えていましたが、作るならクオリティ、内容ともに高度なものを考え続け、時が過ぎて行きました。日本で映画を撮るということも考えましたが、自主制作では納得するクオリティが保てると思えず、断念しておりました初監督するならスケール感があり、エンターテイメントなものを撮りたいと考え、ロシアでの撮影を決意しました。海外での自主映画、不安はいっぱいでしたが、制作体制、機材の選定、シナリオ、事件が起きた時の対処まで考え抜き、撮影を敢行しました。

ロシア人の役者たちに相談するため、劇場に行ったところ、私も出演したいと言い出すぐらい協力的で、街の人たちも撮影場所を提供してくれたりと最初シナリオで想定していた規模をはるかに超えた撮影となりました。それはすべて映画文化ということに対するロシア人のリスペクトがあるからです。映画関係者だけでなく一般人も映画に尊敬の念を抱いているのです。文化レベルが高いといいうのはこういう事かと痛感しました。

この映画はロシアでなければ成立しない作品です。自主制作で作られた作品ですが純粋に映画として楽しめるクオリティに仕上がりました。この映画をみなさんが楽しんでいただき、ロシアに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

映画へのコメント

石井岳龍 監督
日本映画でもロシア映画でもない、今までに観たことがない新鮮なボーダーレス映画の誕生

「ここ、そしてここでない場所」
 既視感はないが、確かに現在の、リアルなロシアのどこかの
地方都市の街角を背景に、疲れた父と妖精のような少女と、
そしてその地に根ざして生活の悩みをかかえた人々が登場し、
人間の「記憶」を巡るスリリングで幻惑的なドラマが展開する。
映し出されるすべての空間や人間たちはとてもいとおしく
リアルでありながら、しかし、巧妙な映画的仕掛けの駆使により、それらは現実世界のどこにも属さないかのような不思議な
浮遊感に包まれだし、いつのまにか、観客の私たちを異次元の
映画体験に誘い込み、私という意識や世界存在の認識の
根幹にさえ揺さぶりをかけるに至る。
 井上雅貴監督は、ロシア人のパートナーと、その間に授かった
愛娘との絆を源に、愛情に溢れた、最小限のミニマムな体制による、非常に密接で入念で丁寧な、そして濃密な共同作業により、
ファミリー・ドキュメンタリーとは最も遠い本格的なSF的幻想作品、オリジナリティ溢れる独自の豊穣なフィクション映画を、
持ち前のマイペースの粘り強さで創り上げた。
日本映画でもロシア映画でもない、今までに観たことがない
新鮮なボーダーレス映画の誕生と、この作品の持つとても
大きな可能性を心より祝福したい。おめでとう!

佐野史郎

ロシアの陰影のなかに井上雅貴監督は
能の幽玄の世界を観てしまったのか?
 世界は死者の見た夢であることを教えてくれ、
まだ見ぬ人たちに救いを伝える永遠の愛の映画だ。

画像: 映画『レミニセンティア』予告編 www.youtube.com

映画『レミニセンティア』予告編

www.youtube.com


監督:井上雅貴
出演: アレクサンダー・ツィルコフ、井上美麗奈、ユリア・アサードバ、ほか
2016/日本/89分/STEREO/16:9/ロシア語/
配給:NOUE VISUAL DESIGN 

11月12日より渋谷・ユーロスペースにてレイトロードショー その後全国巡回

現在下記で、今作の国内宣伝拡大とロシア配給の支援を下記サイトでお願いしております。

公式サイト

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