映画『神のゆらぎ(原題: Miraculum)』

『Mommy/マミー』『わたしはロランス』などで若手実力派監督としても高く評価されるカナダのグザヴィエ・ドランが俳優として出演した、選択と運命をめぐる物語がサスペンスフルに展開するヒューマンドラマ。

画像: 映画『神のゆらぎ(原題: Miraculum)』

ある宗教を信仰する看護師と同じく信者で白血病患者のカップル、不倫を続ける老いた男女などいくつものエピソードが紡がれ、墜落する運命にあるキューバ行きの飛行機を終着点に集約される。
それぞれの決断が思わぬところで他人の運命に影響を及ぼしていく様子を、複数の物語が過去と現在を行き来しながら交錯する巧みな脚本で描き出す。

監督は『7DAYS リベンジ』などのダニエル・グルー。出演の決め手になったとグザヴィエ・ドランが語る役どころに期待。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2016/カリテ・ファンタスティック! シネマコレクション2016」(2016年7月16日~8月19日)上映作品。

まずね、ボクが惚れてるグザヴィエ・ドランが出演を熱望したっていうんだから観ないわけにはいかないのよ。「あなたは神を信じますか?」いや「あなたには信じる神がいますか?」ということによって観る人それぞれの解釈があるだろう作品。そういった意味では邦題の「神のゆらぎ」っていうのは秀逸なタイトル付けだろう。とはいえ「飛行機が墜落するのは全能の神がいないからだ」に象徴されるように強烈な神への不信感に溢れている。結局神は人間には見向きもしないってことなんだろうか。緊張感たっぷりで巧みな脚本と編集が素晴らしいね。
少し冷たく突き放した感じのカメラも良い。それぞれに交わることのなかった登場人物たちが交わる瞬間は心地良い。好転するはずだった彼らの人生が一瞬で暗転する皮肉といい、看護師の善意や勇気も無駄になってしまうところといい、脚本が本当に良くできてる。

グザヴィエ・ドランは出番はそれほどでもないんだけれど、いい表情を見せてくれるね。彼以外の役者はあまり知らないけれど、みんな上手に演じてるんだよね。信仰心故に苦しむこともあるんだなあなんて思った。観た人それぞれにそれぞれの感じ方があるんだろうな。どれも正解なんだと思う。さああなたはどう思うんだろうか?

シネフィル編集部 あまぴぃ

画像: 神のゆらぎ|劇場版予告篇|2016.8.6公開@新宿シネマカリテ www.youtube.com

神のゆらぎ|劇場版予告篇|2016.8.6公開@新宿シネマカリテ

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