映画『10 クローバーフィールド・レーン(原題: 10 Cloverfield Lane)』

『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の監督でハリウッドきってのヒットメーカーとして知られるJ・J・エイブラムスが製作を担当した謎のパニックアクション大作、いや、異色スリラーか。思いがけずシェルターの中で過ごすことになった男女を待ち受ける、想像を絶する出来事が展開していく。

画像: 映画『10 クローバーフィールド・レーン(原題: 10 Cloverfield Lane)』

監督はこれが初長編作となるダン・トラクテンバーグ。脚本に『セッション』のデイミアン・チャゼル、製作総指揮に『クローバーフィールド HAKAISHA』のマット・リーブスが参加。『ダイ・ハード』シリーズでジョン・マクレーンの娘ルーシーを演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッド、『バートン・フィンク』などのジョン・グッドマン、TVドラマ「ニュースルーム」シリーズなどのジョン・ギャラガー・Jrらが出演。手に汗握る心理劇と、一気になだれ込む衝撃の展開に息をのむ。うーん、こんなの読まず、予告編も、できればポスターも見ずに、何の前情報も入れずに観て欲しいなあ。前作の続編と思いきや、世界観程度かな? 共通してるのは…。物語は違うし、撮り方というか、作りも違う。まあそういった意味では前作を観ていなくても問題ない作品とも言えるのかもしれないけれど。スケールは小さくなっているものの、緊張感は倍増、緊迫感は山盛りだ。ミステリー仕立てのサスペンスとも言えるし、シチュエーションスリラーとも言えるし、ホラーのノリだしね。ドキドキ、ハラハラが最後まで止まらず、どっと疲れたなあ。外界から完全に遮断された密室で錯綜する3人の人間関係が作り上げるサスペンスとミステリ。どんどん盛り上がっていく物語、どんどん高まっていく緊張感。何と言っても役者たちの演技が素晴らしい。メアリー・エリザベス・ウィンステッドは不屈なヒロインを好演。賢さと行動力がハンパなかったね。かわいいし。ジョン・ギャラガー・Jrは頼りなくって情けない感じがすごく良かった。そして何よりジョン・グッドマンだね。存在感に加えて、巨漢の中に見え隠れする優しさと狂気が恐怖と不安を煽る。見事な演技。音楽や音効、音響もボクらを盛り上げる。サウンドを身体で感じるっていうか、すごい。劇場で観るべきね。終盤、いくつか回収してない伏線というか、未解決部分が気になったけれど、そんなことを忘れさせる? なかったことにする? かのようなスピード感でのクライマックスは鮮やかで逆に清々しいほどだよ。確認したいことがいくつかあるので、もっかい観たいかなあ。何回観ても楽しめそうだし。あん…ネタバレしないようにしないようにって書いてたら長くなっちゃった…。2016年6月17日(金)公開。

シネフィル編集部 あまぴぃ

画像: 『10 クローバーフィールド・レーン』予告(63秒) youtu.be

『10 クローバーフィールド・レーン』予告(63秒)

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