台湾、香港、中国本土など中華圏での仕事歴20年
(うち半分の10年は中国暮らし)
自称!日中友好大使の小松拓也です。

画像: 小松拓也

小松拓也

さて、日本を旅行で訪れる外国人が近年急増していますが2015年は一体どのぐらいの観光客が日本を訪れたのでしょうか?
2015年訪日観光客総数=19,737,409人
(内訳)
1位=中国人(4,993,689人)
2位=韓国人(4,002,095人)
3位=台湾人(3,677,075人)
4位=香港人(1,524,292人)
なんとアジアのこの4都市だけで訪日観光客全体の7割以上の割り合いを占めているんですね~。
特筆すべきは、2015年度を除いて少なくても2003年以降、2014年までの間!全ての年度で一番日本を訪れていた外国人観光客は韓国だったんです。
中国本土の旅行客が圧倒的に増え始めたのは実は2014年からなんです。
2003年以降、訪日外国人で2014年までの間、トップは常に韓国。2位はほとんどが台湾だったんです。

画像: 中国人に大人気のかに道楽 http://thutmose.blog.jp/archives/55202256.html

中国人に大人気のかに道楽
http://thutmose.blog.jp/archives/55202256.html

では、それぞれの地域の総人口はというと?
中国=13.57億人(2013年データ)
韓国=5022万人(2013年データ)
台湾=2348万人(2015年10月データ)
香港=718.8万人(2013年データ)

次に総人口のうち、2015年に日本を訪れた観光客数の国別の割り合いを出してみましょう!
中国=13.57億人(約0,37%)
韓国=5022万人(約8%)
台湾=2348万人(約15,1%)
香港=718.8万人(約21,2%)
総人口に対して訪日している観光客の割り合いは香港と台湾が圧倒的に多いのが分かりますね。
これは実はそのまま日本を訪れる観光客のリピーター率をも示していて、過去10数年間で最も日本をリピーターとして訪れているのは香港人と台湾人が断トツで1位、2位なのです。
では次に観光庁データによる2015年度7~9月期の訪日外国人1人当たりの買い物にかける費用のランクを見てみましょう!
1位が中国(14.3万円)
2位が香港(8.5万円)
3位が台湾(5.7万円)
少なくとも去年この時期は、日本で消費してくれる経済効果を中華圏の地域だけが上位独占してしまった結果です。

画像: 訪日中国人団体旅行客がバスに乗り込む写真 http://toyokeizai.net/articles/-/86475

訪日中国人団体旅行客がバスに乗り込む写真
http://toyokeizai.net/articles/-/86475

つまり、日本で近年報道されている爆買いという現象は中国本土の観光客を筆頭に、香港、台湾という中華圏の地域の観光客が揃って作り上げている現象なのだというのがお分かりになると思います。
日本が初めて訪日外国人観光客数1千万人を突破したのは2013年度のことでしたが、2015年には2000万人に迫る勢いまでその数字を伸ばし、更に今後日本は東京オリンピックに向け、2020年には外国人観光客の数を2015年のおよそ倍の4千万人にする!という目標を掲げています。

台湾や香港は総人口の割り合いからしても、今でもすでに十分過ぎるほど日本に観光客が来ているし、これ以上の極端な増加はそこまで現実的じゃないはずです。
そうなると非常に多くの人口がすでに訪日しているとは言え、総人口におけるたったの0.37%しかまだ訪日していない中国本土の観光客が日本の観光産業に1番の影響力を持つというのは紛れもない事実ですね。
以上のことをデータをもとに伝えたかったのにはちゃんと理由があるからです。
それは、これまでのコラムでもお伝えしてきた同じ中華圏、同じ中国語を話す地域の人々という感覚で日本人が漠然と一括りのように認識していても、台湾人、香港人、中国人はそれぞれ違うということを理解した方が良いという点です。
次回の記事で是非その理解の重要性を皆さんと共有したいなと思います。

小松拓也
1977年生まれ。
高校を卒業するとともに金城武のような多言語を操る国際的な俳優を目指し、台湾へ語学留学。
2003年に台湾でリリースした北京語CDアルバム「一萬個為什摩」は二万枚のセールスを記録。2007年に中国の国民的テレビオーディション番組「加油!好男児」に参加をし、約八万人の応募者の中からトップ20位に残った唯一の外国人ということで大きな注目を浴び、番組終了後は数多くの中国のテレビやイベント、雑誌などに出演するほか、数社の企業広告のイメージキャラクターを務め、日本の音楽を紹介する「音楽物語in Japan」のMCを務めるなど幅広く活動。
また、国家プロジェクトである上海万博の開幕式への参加や、世界中の華僑を台湾に集めて台北小巨蛋をステージに行われた四海大同では、2万人を前にイベントのテーマソングを歌うなど、その功績を中国からも認められている数少ない日本人の1人。

小松拓也オフィシャルブログ
http://profile.ameba.jp/takuyashanghai/

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