幻のSF映画、“奇跡”の劇場公開!
70年代初めに西ドイツで作られた傑作!
監督はライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
スタンリー・キューブリック『2001年 宇宙の旅』(1968)、アンドレイ・タルコフスキー『惑星ソラリス』(1972)、リドリー・スコット『ブレードランナー』(1982)など映画史に輝くSF映画の傑作。
その歴史に連なる先鋭的なSF作品が70年代初めに西ドイツで作られていた。
そこに描かれたヴァーチャルリアリティーによる多層世界は、『マトリックス』『インセプション』に先駆ける。
監督はニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。
鏡を多用した画面設計、溢れる電子音とグッド・ミュージック、そして愛と孤独のドラマ……。
鋭敏な時代感覚と普遍的な主題で社会を挑発し続けたファスビンダーが、「模造の世界」を鮮烈に解き放つ。
【物語】
未来研究所では、仮想世界を作り出し未来社会を厳密に予測できる「シミュラクロン」の開発が進められていた。ある日、研究主任のフォルマー教授が謎の死を遂げ、シュティラー博士が後任に就く。するとシュティラーも奇妙な事態に遭遇する。保安課長ラウゼが忽然と姿を消し、エーデルケルンという別の人物が以前から保安課長だったとされているのだ。やがてシュティラーは自らシミュラクロンによって仮想世界に入り込む実験を行う。現実そっくりなコンピューターによる虚構の空間。そこでシュティラーは消えたラウゼの姿を見かける……。
●監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
●原作:ダニエル・F・ガロイ「模造世界」
1973年/西ドイツ/第1部=105分 第2部=107分/デジタル上映/日本語字幕:渋谷哲也/配給:アイ・ヴィー・シー