映画『愛しき人生のつくりかた(原題: Les souvenirs)』

夫の死後、家族に行方を告げず姿を消した祖母を捜す旅に出た孫が、祖母の知られざる過去や秘めた夢に触れていくハートウォーミングドラマ。

画像: 映画『愛しき人生のつくりかた(原題: Les souvenirs)』

シャルル・トレネの「残されし恋には」をバックに、パリとノルマンディを舞台にしたストーリーが展開していく。監督は『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』『ターニング・タイド 希望の海』などで俳優としても活動しているジャン=ポール・ルーヴ。歌手のアニー・コルディ、『タキシード』などのミシェル・ブラン、コメディエンヌとして活躍するシャンタル・ロビーらが出演。

フランスの人気作家、ダヴィド・フェンキノスの同名小説の映画化で、ダヴィド・フェンキノスが脚本も手掛け、フランスでは半年以上のロングラン・ヒットを記録し、100万人を動員した。

なんだろう? すごくいいんだ、この映画。
パリに暮らす3世代の家族それぞれの人生がときにコミカルに、そしてときにリアルに描かれてて、特に大事件も起こらないんだけどね。でもやわらかくて、優しくて、テンポ良くってさ。
顔は笑ってるのに、温かい涙が頬を伝ってるっていう…。言葉にできないような温かい気持ちというか、想いというか…。秀作だよ、秀作。

魅力のひとつは、フランスの美しい街並みがたくさんってことだね。
パリは当然、セーヌ川右岸パリ北部にある画家ドガや作曲家ベルリオーズ、詩人ハイネが眠るモンマルトル墓地、サン・ラザール駅、モンサンミッシェルで有名なノルマンディ地方のエトルタという街、青い壁のピガール郵便局などなど味わい深く美しい景色が随所に出てくるの。

三世代の家族の物語を同時進行させる構成・演出も上手。祖母を演じた歌手のアニー・コルディは確かな存在感だし、孫を演じた新人マチュー・スピノジはボーッとした感じがかわいい。
主題歌『Que reste-r-il de nos amours?』もフランスの街並みに合ってていいんだよね。
世代毎に共感できる悩みや想いがあって普遍的な家族愛について考えるきっかけになると思う。
観後、じんわりと心に温かい余韻が残る大人のフランス映画。それにしてもこのノルマンディ地方の海辺の街は壮大で美しくて、デートで行ってみたいなあ。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画「愛しき人生のつくりかた」予告編

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