京都文化博物館フィルムシアター、映画日本百景【北海道〜青森編】。
12月18日は、黒澤明監督の凄まじい執念がたぎる『白痴』(1951)が上映された。
黒澤監督の原作への思い入れ、撮影への執念は凄まじく、2月の札幌での撮影もリテイク続出で、役柄の内面を表現するためにアップが多用されるが、役者に対してまばたきを禁止する等緻密な指導がなされた。

妖しく美しい雪のシークエンス、全編に漂う新劇を彷彿とされる演出、室内劇の大胆な切り返しは、この頃時代劇を得意とした黒澤作品の他に類をみない独特の雰囲気を醸し、精緻な内面描写とともに“幻想的リアリズム”と称された。往来する路面電車や馬そり、札幌駅、北大のポプラ並木や中島公園の氷上カーニバル、雪祭りなど札幌の風景も登場する。

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画像1: 『白痴』 1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ 製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 

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京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive
京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive

京都文化博物館フィルムシアター、映画日本百景【北海道〜青森編】
『白痴』(1951)


京都文化博物館フィルムシアター、映画日本百景【北海道〜青森編】。

12月15日と18日は『白痴』(1951)が上映されます。

黒澤監督の原作への思い入れ、撮影への執念は凄まじく、2月の札幌での撮影もリテイク続出で、役柄の内面を表現するためにアップが多用されるが、役者に対してまばたきを禁止する等緻密な指導がなされた。妖しく美しい雪のシークエンス、全編に漂う新劇を彷彿とされる演出、室内劇の大胆な切り返しは、この頃時代劇を得意とした黒澤作品の他に類をみない独特の雰囲気を醸し、精緻な内面描写とともに“幻想的リアリズム”と称された。往来する路面電車や馬そり、札幌駅、北大のポプラ並木や中島公園の氷上カーニバル、雪祭りなど札幌の風景も登場する。

‪#‎ミニシアター‬ http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 


『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 撮影:生方敏夫 美術:松山崇 録音:妹尾芳三郎 録音技術:佐々木秀孝 照明:田村晃雄 音楽:早坂文雄 装置:関根正午、古宮源蔵 装飾:島田丑太郎 助監督:萩山輝男、小林桂三郎、野村芳太郎、中平康、生駒千里、二本松嘉瑞 編集:杉原よ志


出演:原節子(那須妙子)、森雅之(亀田欽司)、三船敏郎(赤間伝吉)、久我美子(大野綾子)、志村喬(綾子の父)、東山千栄子(綾子の母)、千秋実(香山睦郎)、千石規子(その妹・孝子)、高堂国典(その父・順平)、左卜全(軽部)、三好栄子(睦郎の母)、文谷千代子(綾子の姉・範子)、明石光代(赤間の母)、井上大助(睦郎の弟・薫)、岸恵子

画像2: 『白痴』 1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ 製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 

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『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 


亀田欣二は、戦犯容疑で死刑の宣告を受けたが処刑寸前に釈放された。
そしてその衝撃がもとで癲癇性痴呆性を患い永い病院生活を送っていた。
その後、沖縄から復員する船中で札幌の金満家の息子・赤間伝吉という、荒々しく野性的な男と知りあう。
札幌に着いた二人は、写真館に飾られた美しい那須妙子の写真を見つける。
妙子は高級娼婦で、金持ちの妾であった。
やがて、彼女の家のパーティに招かれた欣二は、妙子が自分と同じように真の苦悩を知っている女性であると見抜く・・・。


ドストエフスキー原作「白痴」(1868)を翻案した黒澤明監督念願の映画化。
争議により東宝砧撮影所が使えないため、松竹と芸術映画協会が共同で製作することになり、スタッフも松竹大船の面々が参加、特に助監督についた野村芳太郎は、黒澤のお気に入りだったという。

画像3: 『白痴』 1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ 製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品/166分・モノクロ
製作:小出孝 企画:本木荘二郎(映画芸術協会) 原作:ドストエフスキイ 脚本:久板栄二郎、黒澤明 

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

原作への思い入れが強い黒澤の執念は凄まじく、2月の札幌での撮影もリテイク続出で、役柄の内面を表現するためにアップが多用されるが、役者に対してまばたきを禁止する等、緻密な指導がなされた。
妖しく美しい雪のシークエンス、全編に漂う新劇を彷彿とされる演出、室内劇の大胆な切り返しは、この頃時代劇を得意とした黒澤作品の、他に類をみない独特の雰囲気を醸し、精緻な内面描写とともに“幻想的リアリズム”と称された。

劇中で当時の札幌市内の様子をうかがえるという点も貴重で、往来する路面電車や馬そり、札幌駅、北大のポプラ並木や中島公園の氷上カーニバル、雪祭りなどが登場する。
本作はもともと2部作として企画されたため、当初計4時間26分だったが、松竹側が一本化を要求。

それに対し黒澤が「(フィルムを)切るなら縦に切ってくれ」と応じた話は有名。
最終的に当初の半分に近いの2時間46分版で公開された。

画像: http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/

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上映スケジュール | 京都府京都文化博物館


 人のドラマを描く映画、人の思いや人間関係が描かれるが、その舞台になった地方の自然、風土、そこに暮らす人々の文化が背景として描き込まれ、モチーフにまで使われている。今回の特集では北海道から青森を舞台にした映画を選び特集上映する。


12月8日(火)13:30〜・18:30〜
11日(金)13:30〜・18:30〜
若い人
『若い人』
1937(昭和12)年東京発声作品(モノクロ・81分)/監督:豊田四郎/
出演:大日方伝、市川春代、夏川静江


12月9日(水)13:30〜・18:30〜
12日(土)13:30〜・17:00〜
太陽の子
『太陽の子』
1938(昭和13)年東京発声作品(モノクロ・90分)/監督:阿部豊/
出演:大日方伝、三井秀男(のちの三井弘次)、逢初夢子


12月10日(木)13:30〜・18:30〜
13日(日)13:30〜・17:00〜
『馬喰一代』
1951(昭和26)年大映作品(モノクロ・113分)/監督:木村恵吾/
出演:三船敏郎、京マチ子、志村喬


12月15日(火)13:30〜・18:30〜
18日(金)13:30〜・18:30〜
白痴
『白痴』
1951(昭和26)年松竹作品(モノクロ・166分)/監督:黒澤明/
出演:原節子、森雅之、三船敏郎


12月16日(水)13:30〜・18:30〜
19日(土)13:30〜・17:00〜
『女ひとり大地を行く』
1953(昭和28)年キヌタプロ作品(モノクロ・132分)/監督:亀井文夫/
出演:山田五十鈴、岸旗江、沼崎勲


12月17日(木)13:30〜・18:30〜
20日(日)13:30〜・17:00〜
『蟹工船』
1953(昭和28)年現代ぷろだくしょん作品(モノクロ・110分)/監督:山村聰/
出演:山村聰、日高澄子、森雅之


12月22日(火)13:30〜・18:30〜
23日(水・祝)13:30〜・17:00〜
挽歌
『挽歌』
1957(昭和32)年松竹・歌舞伎座作品(モノクロ・117分)/監督:五所平之助/
出演:久我美子、森雅之、高峰三枝子


12月24日(木)13:30〜・18:30〜
26日(土)13:30〜・17:00〜
サムライの子
『サムライの子』
1963(昭和38)年日活作品(モノクロ・94分)/監督:若杉光夫 出演:田中鈴子、小沢昭一、南田洋子


12月25日(金)13:30〜・18:30〜
27日(日)13:30〜・17:00〜
飢餓海峡
『飢餓海峡』
1965(昭和39)年東映作品(モノクロ・183分)/監督:内田吐夢 出演:三国連太郎、左幸子、伴淳三郎


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