世界の映画のランキングを、紹介する事が多い『Taste Of Cinema』。
今回は、日本の21世紀の映画から過小評価されている作品というテーマで、ランキングを発表しています。(多分21世紀といっても、2000年〜2010年あたりの作品から)
WEBマガジン「シネフィル」としても、これらを取り上げていき、多くの方に見て頂く事で、海外のサイトでも、より日本映画についての記事が増えていけばいいと切に思っています。(今回も、本サイトでは、一本一本に丁寧な解説、批評が入っています)また、海外の人の見る映画の評価も、興味ぶかいです。
そして、なにより歴史的に映画を見ようとする彼等にとっては、消費されていく映画ではなくて、ちゃんと文化として真摯に見てくれたうえで、また有名、無名という判断ではなく、評価をしてくれている事で新たな発見や再評価もされていきます。
今回、目立つのはタナダユキ監督と豊田利晃監督、蜷川幸雄監督が2本づつ選ばれており、この辺りは選者の傾向なのでしょうが、他の作品などをみると、バリエーションにとんでいますよね。
岩井俊二監督、青山真治監督なども登場していますし、内藤隆嗣監督の海外でも評判だった自主制作作品から、廣木隆一監督の日本式SM!?な作品などはもはいっていますが、そこに高橋伴明監督の『禅』があったり、幅広く選ばれており、良く見ていますよね~と感心します。
また、三池監督のランクインしている作品、映像はあったのですが上げられそうな動画予告はありませんでした。(一本だけすいません)
日本の映画産業の世界は、裾野が広く多くの作品が生まれています。
必然的に広くには知れ渡っていない、あり余る程の日本映画が、存在します。
しかし、ほんのわずかしか彼ら作品を見てないとしても、少しも彼らの価値を下げるものではありません。
さらにまた、大部分のこれらの映画がインディペンデントな作品である事から、主要なスタジオによって規制を押しつけないで、テーマとテクニックでは、彼らは日本式映画製作を提示することに成功します。
21世紀で最高のいくつかの見落された日本映画によるリストが、ここにあります。
1. 『トニー滝谷』 市川準 監督
Tony Takitani (Jun Ichikawa, 2004)
2. 『乱暴と待機』冨永昌敬 監督
Vengeance Can Wait (Masanori Tominaga, 2010)
3. 『月とチェリー』タナダユキ 監督
Moon and Cherry (Yuki Tanada, 2004)
4. 『不灯港』 内藤隆嗣 監督
The Dark Harbour (Takatsugu Naito, 2009)
5. 『サマータイムマシーン・ブルース』本広克行 監督
Summer Time Machine Blues (Katsuyuki Motohiro, 2005)
6. 『不貞の季節』廣木隆一 監督
I am an S+M Writer (Ryuichi Hiroki, 2000)
7. 『青い春』豊田利晃 監督
Blue Spring (Toshiaki Toyoda, 2001)
8. 『2LDK 』堤幸彦 監督
2LDK (Yukihiko Tsutsumi, 2003)
9. 『蛇にピアス』蜷川幸雄 監督
Snakes and Earrings (Yukio Ninagawa, 2008)
10. 『禅 ZEN』高橋伴明 監督
Zen (Banmei Takahashi, 2009)
11. 『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』三池崇史 監督
Shangri-La (Takashi Miike, 2002)
12. 『青の炎』蜷川幸雄 監督
The Blue Light (Yukio Ninagawa, 2003)
13. 『ロッカーズ』陣内孝則 監督
Rockers (Takanori Jinnai, 2003)
14. 『俺たちに明日はないッス』タナダユキ 監督
Ain’t No Tomorrows (Yuki Tanada, 2008)
15. 『ナイン・ソウルズ』豊田利晃 監督
9 Souls (Toshiaki Toyoda, 2003)
16.『MONDAY』 SABU 監督
Monday (Sabu, 2000)
17. 『害虫』 塩田明彦 監督
Harmful Insect (Akihiko Shiota, 2001)
18. 『リリイ・シュシュのすべて』 岩井俊二 監督
All About Lily Chou-Chou (Shunji Iwai, 2001)
19. 『転々』 三木聡 監督
Adrift in Tokyo (Satoshi Miki, 2007)
20. 『ユリイカ』 青山真治 監督
Eureka (Shinji Aoyama, 2000)