伝説のフォトグラファー アントン・コービンがメガホンをとった
『ディーン、君がいた瞬間(とき)』

24歳でこの世を去った20世紀最大のスター、ジェームズ・ディーンと、「LIFE誌」の天才写真家デニス・ストックとの知られざる旅路を描いた、『ディーン、君がいた瞬間(とき)』が、12月よりシネスイッチ銀座他全国順次公開いたします。

この度、本作の公開に先駆け、第28回東京国際映画祭にて特別招待作品として上映を実施アントン・コービン監督が7年ぶりに来日、映画祭の上映回に登壇いたしました!
ご自身の伝記映画(「アントン・コービン 伝説のロック・フォトグラファーの光と影」)もあるほど、世界的な写真家であるアントン・コービン監督。写真家が撮った、ジェームズ・ディーンと写真家デニス・ストックの物語である本作。
なぜ今ジェームズ・ディーンなのか、なぜ写真家とのエピソードに注目したのか、など映画の制作秘話についてたっぷりとお話いただきました!

画像1: アントン・コービン監督

アントン・コービン監督

『ディーン、君がいた瞬間(とき)』アントン・コービン監督舞台挨拶 
◆日程:10月24日(土) 
◆ゲスト:アントン・コービン監督  
◆場所:新宿バルト9/シアター3

発売開始2時間でチケットが即売した本作の上映回。
アントン監督の写真集を持参してきた観客もいるなど、7年ぶりの来日を待ちわびていたファンで埋め尽くされた会場にアントン監督が登場すると大きな拍手が沸き起こりました。
アントン監督は、「東京国際映画祭で上映できることをとても嬉しく、光栄に思っています。」とコメント。
その後、MCとのトークセッションで、本作の制作秘話などを語りました。

ジェームズ・ディーンを撮った訳---

■監督は、2007年にジョイ・ディヴィジョンのボーカル、イアン・カーティスの半生を描いた映画『コントロール』を撮られ、数々の賞を受賞されました。今回はミュージシャンでなく、伝説の俳優ジェームズ・ディーンに興味を持った理由を教えてください。

映画のタイトルから、ほとんどの方がジェームズ・ディーンの名前にひっかかるかと思いますが、
元々僕は、40年以上カメラマンをやっていることもあり、デニス・ストックの方に興味があり、
デニスと多くの目にさらされている被写体との関係に共感しました。
なので、この映画はカメラマンとその被写体との関係、その両者のバランスについての話なのです。
たまたまその被写体が、ジャームズ・ディーンだったということが、この作品を面白くしているのです。
僕はジェームズ・ディーンが亡くなった年に生まれたので、彼とは会ったことがありません。
10代後半になって初めて彼をみたのはポスターでした。彼の映画をみたのはもっと後で、この映画を撮ってはじめて人物としてのジェームズ・ディーンを知ることとなりました。
彼は、50年代に起こった変化として、とても重要な人物でした。
第二次世界大戦後、10年経った人たちが、彼を通して、音楽だったり映画だったりから、
はじめて自分たちの声を見つけたのです。

■アントン監督は、U2、デヴィッド・ボウイ、ローリング・ストーンズなどなど数々の世界的アーティストを撮られています。
本作のジェームズ・ディーンとデニス・ストックのように、被写体との関係を築くための秘訣、そしてそれがどう映画に活かされたのか教えてください。

信頼関係があると家族の一員のようになって、ユニークな写真を撮ることができます。
実際に私もそういった関係を築くことができました。例えば、U2、マイケル・スタイプ、デペッシュ・モードなどです。
そして、そのことがこの映画には描かれています。ジェームズ・ディーンとデニス・ストックとの間には特別な友情が生まれ、デニスはディーンの故郷という特別な場所で写真を撮ることができたのです。

画像2: アントン・コービン監督

アントン・コービン監督

アラーキーに会いたい!

■ジェームズ・ディーン役を『アメイジング・スパイダーマン2』など、日本でも人気のデイン・デハーンが、デニス・ストック役を『トワイライト』などのロバート・パティンソンが演じています。彼らを抜擢した理由を教えてください。

ジェームズ・ディーンというのは、有名なアイコンであり、デハーンにとって大好きな俳優だったので、この役をやりたがらず、最初は僕に会おうともしませんでした。でも共通の友人である、メタリカのドラマーが彼を説得してくれたんです。
デハーンはどんな役をやってもその人が実際にいるかのように感じさせてくれる俳優だと思います。
外見を似せることも重要ですが、限界がある。そのギャップを埋める才能をもつ俳優だと思います。
ロバートは、『トワイライト』という作品で成功しましたが、今彼は役者として自分が成長できるような面白い役を多く演じています。彼から感じられるのは、役者としての実力を証明したいということです。
それは、この映画でのデニスの考えにも似ています。ロバートは、直感的な俳優で、心に雲がかかったような悩みを抱えていて、この役にぴったりでした。
現場では二人がいることで、すごいいいエネルギーが生まれたし、一緒に仕事をしていてとても楽しかったです。

■日本のアーティストで興味のある方はいますか?撮影したい被写体は?

写真というジャンルでいうと、森山大道さん、荒木経惟 さんが大好きなのでお会いしてみたいですし、会えたら嬉しいですね。

■日本に来ての感想をお聞かせください。

今回が5、6度目の来日なのですが、毎回来る度に驚かせられるし素晴らしいと思います。
そして、僕はベジタリアンですが、食べ物についてもファンです。
毎回来る度にもっと長く滞在できればと思っています。ローテクとハイテクが混ざり合った
僕の感覚を常に刺激してくれる場所ですね。

■日本の観客に本作の見所、メッセージをお願いします。

この映画には、大きなメッセージが込められているわけではなく、もっとニュアンスを感じる映画だと思っています。
原題は『LIFE』ですが、このタイトルには雑誌の「LIFE」という意味も含まれますが、誰かとの出会いが自分の人生に大きく影響を及ぼすことがある、“人生”の意味もあります。
また、ディーンはこの映画で描かれている旅の半年後に亡くなっているのですが、LIFE(生きる)の反対側に“死”とういうものが漂っているんです。
そして、カメラマンと被写体との関係を二人の俳優が素晴らしい演技でみせてくれていたので、
つくるのも楽しかったですし、映画としてもそこが見所だと思います。

ディーン、君がいた瞬間 予告編

youtu.be

<STORY>
1955年、アメリカ。マグナム・フォトに所属する、野心溢れる若手写真家デニス・ストックは
もっと世界を驚嘆させる写真を撮らなければと焦っていた。
無名の新人俳優ジェームズ・ディーンとパーティで出会ったストックは、彼がスターになることを確信し、
LIFE誌に掲載するための密着撮影を持ち掛ける。ディーンを追いかけ、LA、NY、
そして彼の故郷のインディアナまで旅するストック。初めは心が通じ合わなかった二人だが、
次第に互いの才能に刺激されていく。そして彼らの運命だけでなく時代まで変える写真が、
思わぬ形で誕生するのだが──。
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『ディーン、君がいた瞬間(とき)』
監督:アントン・コービン『コントロール』 
脚本:ルーク・デイヴィス
音楽:オーウェン・パレット『her/世界にひとつの彼女』
出演:デイン・デハーン『スパイダーマン2』、ロバート・パティンソン『トワイライト』シリーズ
ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー、アレッサンドラ・マストロナルディ
原題:LIFE/2015年/カナダ・ドイツ・オーストラリア合作/112分/カラー/シネスコ/5.1chデジタル
字幕翻訳:佐藤恵子    
配給:ギャガ 

2015年12月より、シネスイッチ銀座他全国順次公開

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