第28回東京国際映画祭の提携企画で開催される日本学生映画祭をご存知でしょうか?
東京学生映画祭・TOHOシネマズ学生映画祭・京都国際学生映画­祭という日本国内で開催されている3つの学生映画祭のグランプリ作品が一挙に上映され­る映画祭です。

画像: 学生映画と侮るなかれ!今熱い、年に一度学生映画の最高峰が一同に---。日本学生映画祭とは

今回、シネフィルではこの日本学生映画祭の実行委員長 の青山学院大学の雨無麻友子さんから、この映画祭の見どころなどをインタビューしました。

■映画祭の実行委員長をなさっている訳ですが、映画に興味を持ったのはなぜですか?

ー昔から邦画、洋画問わずに映画は好きだったんですが。カナダへ出かけた時に日本では今は、ほとんど観られませんがドライブインシアターで"体感出来る映画"を観てから、より強く自分が、映画に関わりを持ちたいと思いました。そこから、自分で探して学生映画祭に企画委員として入っていったのがきっかけです。

■ここでの、3つの映画祭の特色は?

ー3つとも規模の大きい学生映画祭で、それぞれに特色があります。京都の映画祭は、国際という名前がついているように、世界から作品が集まり、審査され、TOHOシネマズはショートフィルムを中心に、わかりやすい構成の作品が多く取り上げられる印象があります。
そして、東京学生映画祭は、歴史と伝統があり、アート指向も含めた多くの作品が集まります。

■いままでに、どんな監督が学生映画祭から育っていらっしゃたのですか?

ー青山真治監督や園子温監督をはじめ、『君に届け』の熊澤尚人監督や『ジェネラル・ルージュの凱旋』や今回の東京国際映画祭ワールドコンペティション部門にも出品の『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の中村義洋監督、また京都国際学生映画祭グランプリを受賞し、現在公開中の『合奏』の小林達夫監督などもそうですね。まだまだ、多くの監督がいて、歴史がありますね。

■今回上映される作品について

ー東京学生映画祭では、中村祐太郎監督は『雲の屑』で二回目となるグランプリを獲得する快挙の上、今回は、観客賞も同時に授賞しております。
『GYRO』も癖になるようなテイストの作品で貫禄がある印象を受けましたね。
TOHOシネマズ学生映画祭の二作品は、短編の部門においてクオリティが高く、映画館はもちろんですが、起承転結が明確なので、今の時代webでの配信等にも向いた作品がなのではないかというのが個人の見解です。
京都国際学生映画祭からは、『KetchupKid』、これはオーストラリアの作品で、描写が美しい…。クオリティの高い短編作品です。例年海外作品の授賞が多い中『小村は何故、真顔で涙を流したのか?』が長編グランプリとして勝ち残ったのはスゴく嬉しいことですね。この作品は3人の監督の共同作ですが、その中の二宮健監督は、すでに『SLUM-POLIS』で興行をされていて、今後注目の監督ですね!近藤啓介監督も作品を撮る事が決定しているみたいで、楽しみです!

■では、期待している皆様に一言お願いします。

ーそれぞれが、映画祭で授賞した作品ですので、今後の活躍を、期待出来る監督作品が一同に集っています。同年代には、同じ世代では、こんな表現者がいるんだという刺激になるでしょうし、映画ファン層の方には若手映像作家を育成するような暖かい気持ちで、応援頂ければと思っています。

画像: 日本学生映画祭 実行委員長 雨無麻友子さん

日本学生映画祭 実行委員長 雨無麻友子さん

第5回日本学生映画祭 予告映像

youtu.be

『GYRØ』日本|2014年|7分

画像: 『GYRØ』日本|2014年|7分

「象と女の夫婦の日常に事件が…」
畔に住む象と女の夫婦が離れも近づきもせず繰り返す日常。ふたりの時が反復するたび、痕跡が見慣れた風景を覆い尽くしてゆく。矛盾や秘密を抱えつつも寄り添って暮らしている夫婦に、ある日事件が起こるが…
©2014 MADOKA/Graduate School of Film and New Media,Tokyo University of the Arts

『Ketchup Kid』オーストリア|2013年|19分

画像: 『Ketchup Kid』オーストリア|2013年|19分

「そんなにケチャップをかけたら…」
ケチャップという変わった好みをもつポールは、父を亡くしてふさぎこみ、小学校でも孤立していた。いじめに苦しむアレキサンダーが学校にナイフを持ち込んでいることを知る彼は、ある日そのいじめ現場を目撃する。

『うわさのねこ』日本|2015年|6分

画像: 『うわさのねこ』日本|2015年|6分

「猫にはある考えがあった。」
ある晴れた日、堤防で釣りをする2匹の猫。自信家の大きな猫は「自分はお前より大きな魚を釣ることができる」と自慢し、小さな猫をバカにしますが小さな猫の目的は釣りとは違うところにありました…
©Tanisaka Moeko

『雲の屑』日本|2015年|92分

画像: 『雲の屑』日本|2015年|92分

「情けなくて埋められないよ」
東京から戻ってきた卓夫は、妹と姉から疎まれ仕事も上手くいかないでいた。妹は狭い地元に飽き飽きし、都会へ出て行く事ばかりを考えていた。同じ頃、地元の不良だった幸雄は、弟分とネットワークビジネスを始める…
©UNDER DOG FILMS

『死亡動機』日本|2015年|16分

画像: 『死亡動機』日本|2015年|16分

どこからも内定をもらえない私は、死ぬことにしました――就活につかれた若者の、すこしおかしな終活の物語。

『小村は何故、真顔で涙を流したのか?』日本|2014年|63分

画像: 『小村は何故、真顔で涙を流したのか?』日本|2014年|63分

「小村は彼女がいるけど、恋をした」
やるやる詐欺のバイトリーダー、小村昌士25歳。倦怠期の彼女・朋子との同棲生活に飽き飽きしていると、バイト先に可愛い後輩・雫ちゃんがやってくる。思いっきり一目惚れする小村の5秒先の未来とは。
©2014 ASHTRAY ARTS

〜第5回日本学生映画祭〜
◼︎2015年10月23日(金)16:40 OPEN / 17:00 START
◼︎新宿バルト9 シアター2
---上映作品---
『小村は何故、真顔で涙を流したのか?』二宮 健、近藤啓介、永田佳大監督
『Ketchup Kid』パトリック・ヴォルラース 監督
『死亡動機』田中穂先 監督
『うわさのねこ』谷阪萌瑚 監督
『GYRØ』円香監督
『雲の屑』中村祐太郎 監督

追加チケット販売開始!購入は下記より!

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