映画『ドローン・オブ・ウォー(原題: Good Kill)』

『ガタカ』のアンドリュー・ニコル監督とイーサン・ホークが再びタッグを組み、アメリカ軍の対テロ戦争で使用されている無人戦闘機ドローンにより、戦地に行かずして空爆を行う現代の戦争の実態と、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられるドローン操縦士の異常な日常をリアルに描いた戦争ドラマ。

画像: 映画『ドローン・オブ・ウォー(原題: Good Kill)』

ラスベガスの基地で無人機ドローンを遠隔操作し、クリック一つでターゲットを爆撃する男の姿を通し、現代の戦争の知られざる真相を映す。

共演は『スター・トレック』シリーズなどのブルース・グリーンウッドや『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などのゾーイ・クラヴィッツ。

ゲームのように攻撃を実行する現代の戦争の異常性に愕然とする。これ、衝撃的な問題作だよね…。背筋凍るワ…。観後もスッキリしない…。重い…。
狭いコンテナ基地に“通勤”して、9時〜17時で音の聞こえない画面を見ながら遠隔で黙々と“掃討”を続けるパイロットたち(夜、家に帰ると良いパパ&良い旦那なんだよ)に、というかそんな現代の戦争のスタイルに戦慄を覚えるわ…。

“殺人の責任”すらものすごくチープに描いてるのが見事なのかもしれないなあ。そんな現代の戦争の現実と、そこで壊れていく中年のやさぐれ兵士を淡々とドキュメンタリのように綴っていく手法と演出が素晴らしい。
日常で繰り広げられる妻の浮気やヒステリ、ラスベガスのハリボテのような街、部下との禁断の恋などの展開がかえって“現代の戦争”を異質なモノに見せてくれる。

このあたりとても効果的な演出だ。あとはやっぱりイーサン・ホークの演技だろう。
壊れていく感じといい、繊細さと切なさを帯びた哀しげな瞳といい、ひかってるよ、素晴らしい
。いやあ、アメリカでは戦争が“日常”なのか、とかいろいろ考えさせられた…。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『ドローン・オブ・ウォー』予告編

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