開幕したトロント国際映画祭。
ジェイク・ギレンホール主演、ジャン=マルク・ヴァレ監督の『Demolition』のオープニング上映にはじまり、ジュリアン・ムーア、エレン・ペイジ主演の『Freehand』、ケイト・ウィンスレット主演の『The Dressmaker』、アルフォンソ・キュアロン製作で息子ジョナスが監督の『Desierto』、リドリー・スコット監督の『The Martian』、ケイト・ブランシェットとロバート・レッドフォード出演の『Truth』など、さすがオスカー前哨戦の映画祭だけに話題も豊富だが、その中でもっとも注目されているの作品が、マイケル・ムーア監督の新作ドキュメンタリー『Where To Invade Next』だ。
なにしろ、極秘裏に製作されてきたこの作品。
テーマも、アメリカにとってもっとも、巨大産業とからむ「軍産複合体」をテーマにしている。
「次はどこに侵略しにいくか」「次に攻撃するのはどこだ」と訳せばいいのだろうか?
アメリカの干渉政策と戦争を取り扱ったという。
さすが、ムーア監督。おもいきったテーマを扱ったものです。
ムーア監督曰く---
「ここ最近私を捉えて離さなかったこと、この映画の中で、大多数の人々にとってジョークのもとになったこと、それは終わりなき戦争の中にある米国という問題だ。
米国が犯した軍事的冒険の何か一つが、この新作づくりのインスピレーションになったとは言えない。200Ⅰ年9月11日の世界貿易センタービルへの攻撃の後、この国には常に、敵が必要不可欠だったのだ。
『我々の次の敵はどこに?』と叫ぶ事で、我々は、軍産複合体全体を浮かび上がらせ、ビジネスで大金を作りだす会社を支えることができる。」