■「LuckyHouse のポートフォリオ」4
活躍目覚ましいジェイク・ギレンホール

父親が映画監督のスティーヴン・ギレンホール、母親がプロデューサーで脚本家のナオミ・フォナー。そして姉が女優マギー・ギレンホールという芸能一家に育ったジェイク・ギレンホール(1980年12月19日、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ)。

1991年に『シティ・スリッカーズ』のビリー・クリスタルの息子役でスクリーンデビューを飾った彼は、初主演した『遠い空の向こうに』(99年)で脚光を浴び、続く『ドニー・ダーコ』(01年)で、若手実力派の評価を確立。2005年には、新境地を開拓したアン・リー監督の『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー賞助演男優賞候補となった。

同年には、『ジャーヘッド』『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』という全くテイストの異なる作品に出演。以降も非常にクセのある役柄を好み、『ゾディアック』(06年)、『マイ・ブラザー』(09年)、『ミッション:8ミニッツ』(11年)、『エンド・オブ・ウォッチ』(12年)、『プリズナーズ』(13年)、『複製された男』(13年)等々と、難役に挑み続けている。そんな彼を今年のカンヌ映画祭でキャッチした。

画像: 5/13(現地時間)の記者会見で審査員としての抱負を語るジェイク・ギレンホール Photo by Yoko KIKKA

5/13(現地時間)の記者会見で審査員としての抱負を語るジェイク・ギレンホール
 Photo by Yoko KIKKA

■カンヌの長編コンペティション部門の審査員を務めたジェイク・ギレンホール!

去る5月13日〜24日に開催された第68回カンヌ国際映画祭でコーエン兄弟率いる審査員団メンバーとして記者会見に登壇したジェイク・ギレンホールは実にフランクであり、饒舌だった。

スウェーデン人記者に今年のカンヌ映画祭のアイコンとなったイングリッド・バーグマンについて質問された彼は、「僕の父親の家系はスウェーデン人だから、彼女と遠い親戚だったらいいなって思うね。母親の家系は違うけど、母の方がバーグマンの大ファンなんだ。ポスターをチャンと貰ってきてね、と頼まれたよ」とコメントし、会場の笑いを誘った。

その彼が昨年、12キロもの大幅な減量を果たし、役作りのための昼夜逆転生活で作り上げた実に不健康かつ不気味な容姿を披露した主演作『ナイトクローラー』が、8月22日に公開される。

画像: 5/22(現地時間)にカンヌ市長が催した野外昼食会に現れたジェイク! Photo by Yoko KIKKA

5/22(現地時間)にカンヌ市長が催した野外昼食会に現れたジェイク!
 Photo by Yoko KIKKA

■報道パパラッチをフィーチャーしたサスペンス・スリラー『ナイトクローラー』

ハリウッド映画が今までに取り上げたことのない題材をセンセーショナルかつリアルに描写し、アカデミー賞の脚本賞候補にもなった『ナイトクローラー』は、『ボーン・レガシー』の脚本家として知られるダン・ギルロイの監督デビューで、刺激的な映像を求めて夜のロサンゼルスを駆けめぐる報道スクープ専門のパパラッチの姿を通して、視聴率至上主義のテレビ業界の裏側を浮き彫りにした衝撃作だ。

画像: 5/24(現地時間)、授賞式直後の審査員会見で破顔するジェイク! Photo by Yoko KIKKA

5/24(現地時間)、授賞式直後の審査員会見で破顔するジェイク!
 Photo by Yoko KIKKA

警察無線を傍受して事件や事故の現場に猛スピードで駆けつけ、悲惨で過激な映像を次々と撮影し、その映像をテレビ局に大金で売りさばく報道スクープ専門の映像パパラッチ、通称“ナイトクローラー”となってのし上がり、次第に常軌を逸していく主人公を怪演したジェイク・ギレンホールの狂気をはらんだ“ギョロ目演技”はまさに必見だ。
                                 (Text by Yoko KIKKA)

映画『ナイトクローラー』本予告 1m33s

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吉家 容子(きっか・ようこ)
映画ジャーナリスト。雑誌編集を経てフリーに。
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