7月25日、公開がスタートした『野火』。
初日舞台挨拶には、塚本晋也監督、リリー・フランキー、森優作、石川忠が登壇した。
今日の時点で、すでに全国で45館の公開が確定しており、まだまだ、拡大していく可能性も--。
劇中で狂気を帯びた演技を披露しているリリーは、「監督が戦後70年に公開したいとおっしゃっていて、少しでもお手伝いができればと思って」と出演に至った経緯を説明。それでも、「(出演する)中村達也もここにいるべきなんだけど、デリバリーピザを苗場の方へ届けに行っててね。皆さんによろしくお伝えくださいと言っていました」と共演者をいじり、場内を和ませていた。
音楽担当の石川は、「やっとこの日を迎えられて感慨深い」と涙ぐみ、「今日は皆さん、映画を見てくださって本当にありがとう」と喜びをかみ締めた。司会を務めた、今作の配給宣伝を担当した映画ジャーナリストの中山治美氏も「SNSでいろいろな劇場さんが『うちでやるよ』と連絡をくださった」と明かし、感極まっていた。
「自分は若い人たちに映画という方法で戦争を伝えたかった。実際に戦争に行っちゃったら悪いトラウマになる。戦争は恐ろしいものなんだということを、この映画を見ることで知ってもらいたかった」と語った。
なお、終戦記念日となる8月15日は、25歳以下の人に限り500円興行が決定。ユーロスペースでは9月18日までの8週間にわたり今作を上映し、毎日午後7時からの回は英語字幕付き版で鑑賞することができる。