映画『チャップリンからの贈りもの(原題: La rancon de la gloire)』

1978年にスイスで実際に起きた喜劇王チャップリンの遺体が盗まれた驚愕の事件を題材にドジでマヌケな2人組が巻き起こす大騒動を描いたヒューマンコメディ。

画像: 映画『チャップリンからの贈りもの(原題: La rancon de la gloire)』

『神々と男たち』でカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞したグザヴィエ・ボーヴォワ監督がチャップリンの遺族の全面協力を得て完成させた。
主演は『ココ・アヴァン・シャネル』のブノワ・ポールヴールドと『この愛のために撃て』のロシュディ・ゼム。

チャップリンが晩年を過ごした邸宅や実際の墓地で撮影を行ない、チャップリンの息子や孫娘も特別出演している。『シェルブールの雨傘』などの巨匠ミシェル・ルグランが音楽を担当。

いやあ、とっても素敵な作品。ユーモアたっぷりで笑いと温かさに包まれたよ。まさにチャップリンだね。いろいろ素晴らしいんだけれど、何よりもまずミシェル・ルグランの音楽だね。繊細で大胆。場面場面を画面や演技以上に表現していて、まるで映画そのものを支配しているようだ。
そしてドジでマヌケな泥棒を演じたブノワ・ポールヴールドとロシュディ・ゼムの人間味に溢れた演技や憎めない表情が素晴らしい。最後、弁護士の台詞に感動し、ピエロの表情に切なさを感じたとても温かい結末には、驚き、そして心がジンワリ、そして涙がポロリ。

どん底の人間にも光と希望を与えたチャップリンの家族が素晴らしい。
チャップリン映画の名シーンが挿まれたり、『ライムライト』はじめオマージュがアチコチに遊び心たっぷりに見え隠れしたり、そのあたりはニヤけちゃう。チャップリンはいつでも弱者の味方だね。そしてその精神が家族や秘書にも大切に受け継がれているということに感動。

エンドロール終わったあともクスリと笑えた。チャップリンの功績や偉大さに改めて気付かされたとっても温かい作品。2015年7月18日(土)公開。

シネフィル編集部 あまぴぃ

チャップリンからの贈りもの 本予告

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