富山県ゆかりの人気演出家、久世光彦(くぜ・てるひこ)(1935-2006)。

本企画展は、久世が十代の多感な時期を過ごした富山時代に焦点を当て、

当時、久世光彦が何を見、何を考え、何を記したのかをたどることで、

後の仕事に通底するまなざしとそのまなざしを育んだものが何であったのかを探ります。

7月11日から高志の国文学館で始まる企画展「あの日、青い空から-久世光彦の人間主義」(北日本新聞社後援)で初公開する。

発見された恋文

画像: 発見された恋文

久世さんのエッセー「誰かサロメを想わざる」(91年)によると、手紙を送った女性とは17歳のとき、総曲輪の喫茶店で出会った。京都の大学の哲学科を出た10歳年上の美しい人妻で、人目を忍んで付き合うようになり、高校卒業後もしばらく関係が続いたと記している。

 手紙は、都会での暮らしぶりなど近況報告が中心。教養ある年上の恋人の気を引こうとする様子もうかがえる。55年9月の手紙では、立ち寄った銀座の喫茶店を「ドビュッシイがいやに、物憂く、マリイ・ローランサン〈犬と遊ぶ女〉の複製画が殆(ほとんど)ど表情を失って壁にあるのです」とつづった。恋歌と題した自作の詩「河」を送り、感想も求めたこともあった。

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開催日時 平成27年7月24日(金)17時30分開場 18時開演

場  所 富山県教育文化会館(富山市舟橋北町7-1)

入 場 料  一般前売3,500円(当日4,000円)

     高志の国文学館友の会会員 2,500円

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